![[今週の競馬]いよいよクラシックトライアルがスタート! 東の開催は東京から中山へ](https://uma-furi.com/wp-content/uploads/2026/02/202602223.jpeg)
先週のフェブラリーステークスをもって、冬の東京開催は幕を閉じた。ここからは主に中山・阪神の2場で春のG1に向けた前哨戦を中心とした番組が組まれ、クラシック一冠目までを駆け抜けていく。
まず3月の第1週は阪神で桜花賞トライアルであるチューリップ賞が、中山ではオーシャンステークス、中山記念といった古馬G1へのプレップレースがそれぞれ開催される。
また、第3場の小倉競馬は今週が開催最終週。歴代最高となる3連単の配当が飛び出すなど様々なことがあった今年の『フユコク』だが、最後はどんな締めくくりとなるだろうか。
○オーシャンステークス 尾張とドバイを目指す快速馬たちの舞台
オーシャンステークス(G3)
土曜中山11R 15:45発走
芝1200m(右)サラ系4歳以上 オープン 定量
本賞金 1着4300 2着1700 3着1100 4着650 5着430(万円)
■レースの歴史、位置付け
重賞となった2006年までは基本的にオープン特別として開催。だが、シンコウフォレストやショウナンカンプがここをステップに高松宮記念を制覇しているように、格上げ前から前哨戦として重要な役割を果たしていた。

ちなみに、2004年にこのレースを制したネイティヴハートはG3戦の初代覇者にも輝いている。彼は1度目の勝利時、大井に在籍していたが、2度目は船橋へ所属が変わっており、同じレースを2度制覇しながらレースのグレード、自身の所属がそれぞれで違ったという、極めて珍しい記録の持ち主でもある。
G3戦となってから高松宮記念の勝ち馬を輩出したのは2010年のキンシャサノキセキが最初。その後もモズスーパーフレアやダノンスマッシュ、ジャンダルムといったスプリントG1馬を輩出し、高松宮記念のみならず、短距離路線の1年を占ううえで重要な役割を担っている。
■前年のレース模様
2年前にスプリンターズステークスを制したママコチャが堂々の1番人気。2番人気のステークホルダーとはそれなりに差がついており、抜けた支持を受けていた。
スタートからテイエムスパーダが飛ばし、それに並ぶような形でペアポルックスが追走。ママコチャはその2頭を行かせ、好位3番手の絶好位からレースを進めていく。
4コーナーでペアポルックスが前に出たが、徐々にママコチャが接近。坂を上り切ったところで先頭を射程圏に入れると、最後はきっちりペアポルックスを1/2馬身差捉えて勝ち切った。

■今年の出走馬
昨年同様、G1馬のママコチャがオーシャンステークスから始動。今年はここをステップに高松宮記念ではなく、ドバイのアルクォーツスプリントに向かうという報道がなされており、世界の舞台に向けてどのような走りを見せてくれるかに注目が集まる。
そして彼女と同じくらいファンからの支持を集めそうなのがルガル。前走の阪神カップでは2024年のスプリンターズステークス以来となる勝利を収め、王座復権への第一歩をアピールした。中山芝1200mは初タイトルを獲得した舞台でもあるだけに相性は悪くない。自身2度目の栄光に向けて、先輩スプリンター相手でも負けられないところだ。
また、昨年のアイビスサマーダッシュをレコードタイで駆け抜けたピューロマジックや、連勝中の新星フリッカージャブなどもスタンバイしており、ここでの成績が今後の短距離G1路線を見据えるうえで非常に重要となってきそうだ。
さらに今週いっぱいで定年引退となる西園正都厩舎からは、ビッグシーザー、フィオライア、マイネルジェロディと3頭が登録。特にフィオライアは前走のシルクロードステークスで重賞初制覇を挙げており、勢いに乗っている。厩舎の有終の美を飾ることは果たしてできるか。
○中山記念 ドバイと府中に繋がる試金石
中山記念(G2)
日曜中山11R 15:45発走
芝1800m(右)サラ系4歳以上 オープン 定量
本賞金 1着6700 2着2700 3着1700 4着1000 5着670(万円)
■レースの歴史、位置付け
創設されたのは1936年と、第二次世界大戦の前から存在する歴史ある競走。1951年までは開催が年2回、距離も3200m以上と今とは全く違う条件で施行されていた。この時代に中山記念3勝を挙げたモアーザンは、2026年現在でも同レース最多勝の記録を保持している。
現行の条件となったのが1961年。以降は上半期のビッグレースを目指す馬たちが集う場として開催されおり、勝ち馬がそのまま次走以降でG1を制することも珍しくない。2016年から2025年の勝ち馬すべてが同年のG1級競走において掲示板以上の成績を残しているということが、このレースのレベルの高さを表していると言ってもいいだろう。
■前年のレース模様
前年のマイルチャンピオンシップを制したソウルラッシュと、毎日王冠で古馬勢を下したシックスペンスが人気を2頭で分け合う形に。3番人気のエコロヴァルツは6.9倍の支持を受けていたが、上位2頭とは4倍近い差があった。
ゲートが開くとメイショウチタンがハナを叩き、エコロヴァルツがそれに続く。人気の2頭は中団からレースを進めた。直線、先に抜け出したエコロヴァルツをシックスペンスが懸命に追い、決勝戦手前で交わして先頭へ。そのままゴール坂を駆け抜け、重賞3勝目を飾った。

■今年の出走馬
メンバー唯一のG1馬としてチェルヴィニアが出走。2024年には牝馬二冠を達成した同馬だが、その後は勝ち星から遠ざかっている。とはいえ昨年のしらさぎステークスでは2着に来たように、きっかけひとつで波に乗ることは出来そう。ここを好走し、復活への足掛かりにすることはできるか。

復活という意味では、昨年の東京競馬場で鮮烈な勝利を飾ったセイウンハーデスとレーベンスティールにも期待がかかる。前者はエプソムカップをコースレコードで、後者は毎日王冠をレースレコードで制しており、芝1800mでの実績はお墨付き。伝統のG2戦での再上昇を期待するファンは非常に多い。

○チューリップ賞 桜花賞への王道ローテ
チューリップ賞(G2)
日曜阪神11R 15:30発走
芝1600m(右・外)サラ系3歳牝馬 オープン 定量
本賞金 1着5200 2着2100 3着1300 4着780 5着520(万円)
■レースの歴史、位置付け
チューリップ賞が重賞に格上げされたのは1994年。重賞としての桜花賞トライアルの歴史は、フィリーズレビューの方が10年長いというのは意外かもしれない。また、2017年まではG3で行われていた。
桜花賞と同距離・同条件で行われるだけあって、このレースの好走馬は本番でも活躍することが多い。1986年から2025年までの39年間で桜花賞を制した馬のうち、約半数がチューリップ賞をステップに使っていたことが何よりの証明と言えるだろう。ただし、G2となった2018年以降はまだ本競走の勝ち馬から桜花賞馬が誕生していない。
■前年のレース模様
前年の阪神ジュベナイルフィリーズで2着と好走したビップデイジーがやや抜けた1番人気に推されていたが、重賞勝ち馬は不在という混戦模様。
ゲートが開くとプリンセッサが先手を取り、ビップデイジーはそれに続く2番手へ。直線に向いたところでビップデイジーが楽な手ごたえで抜け出すかに思われたが、その内からクリノメイが接近。坂の手前で先頭に変わると、最後は内から馬群を捌いてきたウォーターガーベラをハナ差抑えて勝ち切った。
■今年の出走馬
例年であれば阪神ジュベナイルフィリーズからの転戦組にフォーカスが当たりそうだが、今年は佐賀競馬から参戦予定のサキドリトッケンが一番の注目株だろう。
ここまで8戦6勝を挙げ、地元の重賞を5連勝。10月のネクストスター佐賀では過去にJRAとの交流重賞でも好走したウルトラノホシが3年前に記録した時計とわずか0秒1差しか変わらないタイムを叩き出しており、潜在能力は非常に高そうな予感がある。
過去にチューリップ賞へ挑戦した地方馬の着順は、1996年ヒノデマジョルカの8着が最高。果たして、佐賀競馬のキャッチコピーである「佐賀から怪物を」を表す成績を残すことはできるか。
もちろん、中央所属の馬たちからも実力馬が集結。阪神ジュベナイルフィリーズで3着だったタイセイボーグや、5着のアランカールがその筆頭だろう。特にアランカールは母のシンハライトもこのレースを制しており、もし同馬が勝てば史上初となるチューリップ賞の母娘制覇となる。多くの名牝でもなし得ていない記録を作り上げることはできるか期待したい。

2月の競馬も終わり、いよいよ季節は春に向かう。月末には高松宮記念やドバイミーティングも控えており、それが終わると4月。G1シーズンの到来も近くなってきたことを感じさせる。とはいえまだまだ寒さの厳しい日もあるため、しっかり体調を整えて競馬観戦に臨むようにしていきたいところだ。
また、今週末をもって2名の騎手と7名の調教師が引退。寂しさも感じる時期であるが、まずは開催最終週を何事も無く無事に終えられることを祈りたい。
写真:かず、ぼん(@Jordan_Jorvon)、すずメ
![[重賞回顧]府中の王者・コスタノヴァ、復活のG1連覇!~2026年・フェブラリーステークス~](https://uma-furi.com/wp-content/uploads/2026/02/202602223-1-300x200.jpeg)