
2026年の中央競馬も2週目が終了し、中山、京都で5日間を消化した。毎年1月はスタートダッシュで勝ち星を重ねる騎手が登場したり、リーディング上位の騎手がなかなか勝てない…なんてハプニングも起こる。
今年の2週目終了時点で、勝ち数トップは7勝の戸崎圭太騎手、5勝で横山武史、西村淳也、丹内祐次騎手、4勝で岩田望来、坂井瑠星、C・ルメール、武豊、佐々木大輔、そして津村明秀騎手が続く。今年の上位メンバーは、12月になってリーディング争いをしているであろうメンツが順当に顔を出しているが、勝ち数以外の切り口で注目されることがある。
獲得賞金順で見ると、1位が勝ち数トップの戸崎騎手なのは当然と言えば当然。ところが2位に付けているのが津村明秀騎手である。騎乗回数は戸崎騎手の37回に対して津村騎手は24回。この騎乗回数は、4勝以上マークしている上位騎手10名の中で津村騎手は9番目(最少はC・ルメール騎手の12回)と騎乗数も少ない。しかし、津村騎手は少ない騎乗の中から、中山金杯、フェアリーステークスと、関東圏の重賞を連勝。まだ2週とはいえ、関東の重賞レースを独占している。
中山金杯は7番人気のカラマティアノス、フェアリーステークスでは4番人気のブラックチャリスと、圧倒的な人気馬を擁して連勝したわけではないところに、津村騎手の勢いを感じる。

「今年のツムツムはひと味違うぞ~」
ウイナーズサークルの周辺に集まる“津村推し”たちが、秘かに囁き始めている――――。
津村騎手は、推したちの間で「ツムツム」の愛称で親しまれ、アニメ「トイ・ストーリー」のキャラクターに似ていることから、「美浦のウッディ」と呼ばれている人気の高い騎手である。
2004年デビューの津村騎手は、なかなかGⅠタイトルを手にすることができなかった。2019年にはカレンブーケドールと出会うも、オークス、秋華賞、ジャパンカップと、3戦連続でGⅠを2着に惜敗。ゴール直前でGⅠタイトルが逃げてしまう。そして21年目の春、テンハッピーローズに騎乗した2024年のヴィクトリアマイルで、念願のGⅠ初勝利を果たす。ブービー人気の低評価ながら、直線で抜け出すとそのまま押し切った。
勝利インタビューでの「あきらめちゃ駄目だと思って、毎年やってきました」のコメントが、“津村推し”たちの涙を誘った。

津村騎手の通算重賞勝利数は、2025年終了時点で22勝。年度別にみても、年間で1勝か2勝の重賞勝利数である。しかし、GⅠ制覇した2024年は3勝、昨年は4勝して「津村の存在感」はここ数年増してきているのは事実だ。
また、津村騎手の重賞勝利といえば、面白い記録が昨年生まれている。昨年10月の毎日王冠(GⅡ)を、5番人気のレーベンスティールで優勝した。通算21勝目の重賞制覇だったが、津村騎手のGⅡ制覇は、これが初めての勝利。津村騎手は、GⅠ初制覇時点でGⅡ未勝利だったという、珍しい記録を持っていた。22年目の昨年、念願(?)のGⅡ制覇を果たした津村騎手だけに、今年は心置きなくGⅠを狙いに行けるはずだ。

今年は、年間52週中2週目で早くも2勝。最多重賞勝利数をマークした昨年の50%をマークしている。
残り50週でどこまで重賞勝利数を伸ばせるか?
2つ目のGⅠタイトルを手にするか?
1つでも多くの重賞勝利インタビューに、津村騎手が登場するシーンを見たいと願っているのは、決して“津村推し”たちだけではないと思う。
来週以降も、「ツムツム」から目が離せない――――。
Photo by I.Natsume
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