[一口馬主]個性的で楽しい! 新進気鋭・ワラウカド

今回は、一口馬主クラブのひとつ「ワラウカド」をご紹介しましょう。
私が初めて入会した一口馬主クラブが「ワラウカド」です。
その入会後からこれまでの体験をまとめましたので、ご参考にしていただければ幸いです。

クラブ概要

「ワラウカド」は、2017年に創設されたパカパカファームが母体の一口馬主クラブです。
基本口数は500口ですが、一部高額馬は1000口、地方馬は100口募集。
キャロット(400口)やシルク(500口)と同じような口数ですので掛持ちされてる方も多く見られます。

昨今一口馬主ブームでなかなか出資し辛くなっているクラブが多い中、ワラウカドはまだ会員数も少なく、入厩間近まで様子見できる募集馬も多いです。じっくり成長具合を吟味して出資したい方にはおすすめです。

ただ、募集開始から一定の間は早期割引期間となり条件によって20%近く割引されるので、この期間に思い切って出資してしまうのもコスパの面ではありです。ちなみに私は早期割引派です。

では、ワラウカドではどんな馬が募集されるのでしょうか。

募集馬と厩舎の特徴

2020年(2019年産)募集馬ラインナップ

2019年産馬を例に、見ていきましょう。

ポウリナズラヴの2019(牡)
父:ディープインパクト(母の父:Mizzen Mast)
栗東 友道 康夫
販売総額 9,500万円 / 総口数 1000口 / 一口価格 9.5万円

タイキクラリティの2019(牡)
父:ロードカナロア (母の父:スペシャルウィーク)
栗東 藤原 英昭
販売総額 6,000万円 / 総口数 500口 / 一口価格 12万円

セルフプリザヴェーションの2019(牝)
父:ハービンジャー (母の父:Lion Heart)
栗東 寺島 良
販売総額 2,400万円 / 総口数 500口 / 一口価格 4.8万円

リリウオカラニの2019(牡)
父:クロフネ(母の父:Grindstone)
栗東 斉藤 崇史
販売総額 2,200万円 / 総口数 500口 / 一口価格 4.4万円

ボカイウヴァの2019(牡)
父:モーリス(母の父:Teofilo)
栗東 昆 貢
販売総額 2,200万円 / 総口数 500口 / 一口価格 4.4万円

スウィートアンドフローレスの2019(牡)
父:モーリス(母の父:Unbridled's Song)
美浦 宮田 敬介
販売総額 2,000万円 / 総口数 500口 / 一口価格 4万円

ナンの2019(牝)
父:スクリーンヒーロー(母の父:High Yield)
栗東 鮫島 一歩
販売総額 1,800万円 / 総口数 500口 / 一口価格 3.6万円

ナンシーフロムナイロビの2019(牝)
父:オルフェーヴル(母の父:シックスティーズアイコン)
美浦 大竹 正博
販売総額 1,600万円 / 総口数 500口 / 一口価格 3.2万円

デザートオブライフの2019(牡)
父:アメリカンペイトリオット (母の父:Mastercraftsman)
美浦 田中 博康
販売総額 1,400万円 / 総口数 500口 / 一口価格 2.8万円

みなさんは、どんな感想を抱かれたでしょうか?
頭数は少ないものの、かなり豪華なラインナップと言えるのではないでしょうか。

ディープインパクト、ロードカナロア、ハービンジャーなど、リーディング上位種牡馬のオンパレードです。
そして母馬のほとんどが海外の重賞で活躍した牝馬というのもポイントです。

預託先を見ても友道厩舎、藤原英昭厩舎や新進気鋭の若手厩舎など、非常にこだわりが感じられます。

なぜこんな豪華なラインナップを実現できるのでしょう。
その理由はクラブ代表の経歴を見れば納得かもしれません。

ワラウカドの代表はどんな人?

ハリー・スウィーニィ氏は1961年にアイルランドで生まれました。
大学では獣医学の学位と博士号を取得。卒業後はアイルランド、イギリス、アメリカ、オーストラリアなどの厩舎でサラブレッドの獣医師として働き実績を積みました。
1990年に北海道十勝の大樹ファームから誘いがあり、これをきっかけに来日することに。5年間大樹町の牧場長として勤めた後、1995年には日高の牧場の総支配人として競走馬の育成に携わりました。その後家庭の事情等もあり、ハリー・スウィーニィ氏はフリーのトレーダーとして新たな競馬ビジネスにチャレンジすることを決意します。
1998年からは3年間、繁殖用牝馬や子馬の輸出・販売ビジネスを独自に展開し、海外の競馬ビジネスのネットワークを広げていきました。そして、日本の競馬ビジネスに関わって10年、ついに自らの牧場を持つ決意をします。

UMAZORA(筆者の個人ブログ)より

さらにハリー・スウィーニィ氏はダーレージャパンの代表も兼任されています。
世界を股にかける偉大なホースマンであることがお分かり頂けたでしょうか。

では次にワラウカドの母体であるパカパカファームをご紹介したいと思います。

パカパカファームってどんな牧場?

2001年、パカパカファーム開設。
この牧場開設で力を注いだのは徹底したブランド戦略でした。まず牧場の名前である「パカパカファーム」。誰が聞いても忘れない、心地の良い響きである「パカパカ」という言葉を牧場名に付けました。
馬の生産においては「血統」を重要視し、トレーダー時代の経験と人脈を生かして日本ですでにトップクラスの競走馬を生んでいる繁殖用牝馬の獲得に努めています。ハリー・スウィーニィ氏にはシンプルな哲学があり、「繁殖用の牝馬自身が素晴らしい競走馬であったか」ということにこだわっています。実際にパカパカファームの繁殖牝馬には海外の重賞馬など実績のある馬が揃っています。
ディープブリランテの母であるラヴアンドバブルズも日本で走った馬ではないのであまりなじみはないかもしれませんが、G3のクロエ賞を勝利している重賞馬で、仏オークスにも出走しています。また、血統だけでなく、獣医学に基づく馬の管理、独自飼料である「パカパカミックス」などさまざまな科学的アプローチにより活躍馬を輩出し続けています。

UMAZORA(筆者の個人ブログ)より

ハリー・スウィーニィ氏のこだわりが詰まった素晴らしい牧場ですね。
このパカパカファームで生産された中からさらに厳選された馬が、ワラウカドで募集されています。

魅力的なクラブサービス

募集馬見学ツアー

ワラウカドでは、毎年夏ごろに募集馬見学ツアーが開催されています。
2020年はコロナ渦で開催が危ぶまれましたが、形式を変更し、万全の対策を取った上で実施されました。

ちなみに私は2019年のツアーに参加させて頂きましたが、その時の概要がこちら。

[ツアー内容]
募集馬の紹介、募集馬Q&Aセッション、募集馬の撮影タイム(ランチ含む)、育成場見学など

Aコース( スタンダードコース)
千歳空港 – パカパカファーム(募集馬・牧場見学) – 育成場見学(ファンタストクラブ-日高町) – 千歳空港

Bコース(種牡馬見学付きコース)
千歳空港 – 種牡馬見学(社台スタリオンステーションを予定) – パカパカファームからAコースに合流

[参加特典1]:クラブオリジナルグッズ・プレゼント(参加者全員)

[参加特典2]:すぐに使えるクラブポイントを贈呈
・クラブ会員様には5,000ポイント
・ツアー参加後に入会される方には1,000ポイント+入会金無料

[参加特典3]:ツアー中に出資を決めて頂ける場合、早期出資スーパー割引での出資予約の確約(予約口数の上限設定有)

この内容で、なんと参加料が無料なんです。
ここまで至れり尽くせりなツアーも、なかなかないでしょう。

そして、ツアーではクラブ代表のハリーさんが直々に募集馬を紹介してくれます。
日本語で全馬解説してくれますし、聞くと全馬出資したくなってしまうほどセールストークが上手なので覚悟して聞いてください(笑)

また、ツアー中は他の参加者の方とも自由に交流できます。
私もTwitterでお世話になっている方々と、この場で初めてお会いしました。

実際に牧場で生の馬体を見て出資すると、その馬に対する思いや愛着が強くなります。
スケジュールが合えば是非皆さんもご参加されることをおすすめします。

馬名選挙

ワラウカドでは、2月頃に馬名の募集があります。

募集された馬名の中からクラブが7案を候補として選出。その7案で出資者投票を行い、上位の馬名が申請されるという流れです。

私も一度オールアイキャンセイイズワウの2017で命名させて頂いたことがありますが、額入りの愛馬命名証明書と新馬戦のゼッケンを頂き、家宝にしています。

レース後のレクチャー

毎回、レースの後は競馬場にてクラブスタッフの方が、陣営からのコメントを伝えてくれます。
その場で気になることはなんでも質問できますし、非常に良いサービスだと思います。

出資馬が思うようなレースが出来なかったときも、この場でクラブスタッフの方や他の出資者の皆さんと気持ちを共有することで心が癒えます。
いつか重賞を勝って同じ出資者の方々とその喜びを分かち合ってみたいですね。

ワラウカドグッズ

ワラウカドでは様々な場面でクラブグッズが頂ける機会があります。
入会時、ツアー参加時、馬名候補選出時、年賀プレゼント(会員番号末尾の数字で抽選)などなど。

今までSNS上で見かけたグッズは、名前入り勝負服キーホルダー、モバイルバッテリー、マグカップ、ハンドタオル、トートバッグ、マスクなどです。

どれもワラウカドロゴ入りでデザインも凝っていて、会員からの評判も上々のようです。
プレゼントではなくサイトで販売して欲しいとの声も結構上がっているので、クラブには是非とも検討して頂きたいものです。
もし販売されれば私も普通に購入します(笑)

クラブ馬の成績

2020年の年間勝率.196(51走10勝)は、全クラブ中1位の成績でした。

少数精鋭がまさに実を結んだ1年といえるでしょう。
以前は惜しいところで勝ちあぐねることも多かったのですが、最近は勝負所でしっかり勝ち切ることができ、クラブに勢いがついてきたように思います。

ゼノヴァースやセルフィーは2020年終了時点で3勝クラスまで上がり、オープン入り間近。
2018年産の今年のクラシック世代もスパイラルノヴァとヴィアルークスの2頭が既に勝ち上がりを決めています。

まだ有力馬も控え、今後のさらなる躍進が期待されます。

非出資馬も応援したくなるアットホーム感

Twitterで「ワラウカド」で検索してもらうとよく分かると思いますが、本当に皆さん温かい目で出資馬を応援されています。そして会員同士の交流が非常に盛んなのも特徴です。
まだ創設から日が浅いということもあるのか、古参・新参といった垣根もなく、入会された方もすぐに溶け込まれています。

私自身、様々なクラブを掛け持ちをしていますが、クラブ馬の出走時の盛り上がりは「全クラブ中ナンバー1じゃないか!?」と思うほど。
おそらく募集頭数が少ないということもあり、皆さん出資馬選定の時点で全馬しっかりチェックされるため、どの馬に対しても思い入れが強くなるという理由もあるのでしょう。

出資馬が勝利して「やったー!」と呟いたものなら怒涛のようにおめでとうコメントが届きます(笑)
このクラブに入って良かったな、と思う瞬間の一つです。

ワラウカドへの入会タイミング

入会を検討されている方の中には、そのタイミングを迷われる方も多いと思います。

ワラウカドはまだ会員数が少ないこともあり、大手クラブのように即満口というようなことはほとんどありません。ですので、できることならじっくり様子見されることをお勧めします。

坂路調教で実際に走ってる様子を見てから出資できるのは大きなメリットだと思うので、焦らずじっくり選定しましょう。既会員の方を見ていると、募集開始時にスルーしていた馬がその後想像以上の成長を遂げて思わず追加出資されている方も多いです。

ちなみに、年に何度か入会金無料キャンペーンが実施されることがあり、11000円が無料になるのでそのタイミングで入会するのもグッドです。

最後に

上でも少し引用しましたが、私の個人ブログの方でもワラウカドの解説記事を公開しておりまして、随時加筆修正しています。ご興味があれば是非。


皆様と一緒にワラウカドの馬を応援できる日を楽しみにしています!

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