帝王の子であり、皇帝の孫。奇跡の豪脚の孫であり、天馬のひ孫。神馬のひ孫でもあり、喉鳴に三冠を阻まれた二冠馬の玄孫──。 そんな、日本競馬史に輝くドラマを詰め込んだような血統を持つ馬が金沢競馬場の高橋俊之厩舎へ移籍したのは2016年の事である。その馬の名は、クワイトファイン。 担当厩務員も惹かれるその瞳(Photo by...
yodono_michi
金沢競馬のフリーペーパー「遊駿+」をファンと一緒にゆるーく発行しています。緩すぎて今年で14年目になります。
熱すぎず冷たすぎず、ゆるーい記事を書いていきます。
yodono_michiの記事一覧
乗馬クラブの紹介記事や、牧場の情報、最近知った馬の血統表などに触れていると、もう何年も名前を聞いていないような懐かしい馬の名前を目にしてびっくりすることがある。勿論そういう瞬間は、競馬に関するモノに触れていることで訪れる遭遇するのがほとんどだ。 しかし、競馬とは全然関係ない場面で思いもよらぬ名前を聞くこともある。その時...
金沢四大重賞の最後を飾る重賞の中日杯。1965年に創設され、今年で54回を迎える。同じ年、中央の中京競馬場に現在の中日新聞杯が創設されているが、こちらも名前は「中日杯」だった。しかし、中央と地方で同じ社杯で同じ名前と言うのはどうだろう、と言われたかは定かではないが翌年から中央の方が「中日新聞杯」と名前が変わり現在に至っ...
11月8日。前日にしっかりと雨が降り、金沢は、この日も晴れたり曇ったりとはっきりしない、いかにも北陸の秋冬らしい空模様になっていた。金沢競馬場では、全国地方交流の重賞「北國王冠」が行われる。北國王冠は、全国でも珍しい2600mの長距離重賞。全国に門戸を開いて4年目の2020年、全国から5頭の精鋭が集った。川崎からは、こ...
白山大賞典は金沢競馬場の2100mで行われる唯一のダートグレード競走で同競馬場の四大重賞の一つ。毎年10月第1週の火曜日に行われていたが、今年は9月最終火曜日の開催(9月開催は1994年以来26年ぶり)。今年で40回目を迎える歴史のある競走だが、四大重賞の中では一番歴史が浅く、第1回は1981年で距離は2300mだった...
イヌワシ賞は2005年、サラブレッドB1クラス限定の重賞「いぬ鷲賞」を地方交流の重賞としてリニューアルして誕生した、白山大賞典のトライアル重賞である。勝ち馬には、白山大賞典への優先出走権が与えられる。イヌワシは石川県の県の鳥、県鳥である。なので県営競馬での開催となる。距離は「いぬ鷲賞」時代に1700mで始まり、1980...
MRO金賞(えむあーるおーきんしょう)は徽軫賞と共に、他地区のファンからすると謎なネーミングの重賞であろう。この「MRO」とは、石川県を放送エリアにするテレビ・ラジオ放送局で石川県最初の民放である北陸放送の略称である。金沢競馬3歳4冠3番目の重賞で、4冠唯一の近畿・東海交流の重賞であり、JRAの菊花賞トライアルへのステ...
2017年。この年の百万石賞は、誰が勝つのか大きな注目を集めていた。──無論、競馬である以上、毎年誰が勝つかは注目を集めるが、この年は『特別』と言えた。百万石賞は2010年から前年の2016年までの7年間、優勝馬はジャングルスマイルとナムラダイキチ2頭だけだった。その2頭が2017年の百万石賞を待たずして、相次いで引退...
1958年創設、今年で63回を迎える伝統の一戦。創設時は1800mだったが1965年に2300mに延長され、2016年に2100mへと短縮された。距離の変遷はあるが第1回から一貫して6月に開催されている。6月は加賀藩藩祖、前田利家が金沢城に初めて入城した月であり、金沢市では毎年この月に市祭「百万石まつり」が行われている...
2019年6月金沢競馬場。菅原欣也調教師は管理馬の出走レースもまともに見る暇もないほど、多忙を極めていた。仕事の内容は所属馬の日常管理に出走管理、厩舎の経営などなど。仕事自体は、普段の調教師として働いている時と変わっていない。問題は、その管理する馬の数。 「あの時、120頭位はいたんじゃないかなあ」 その年末に、しみじ...
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語り継がれし「名馬」たち
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