出走15頭中14頭が1勝馬で、重賞2着の実績を持つ馬は不在。オープン馬は、キミノナハマリアだけというメンバー構成になったフローラS。それでも、母や兄姉に重賞ウイナーを持つ良血馬が多数集結し、オークスに向けて興味深い一戦となった。 出走馬の大半が1勝馬という混迷を極める一戦で、単勝10倍を切ったのは5頭。その中で、1番人...
齋藤 翔人
6歳の時、父親の部屋にあった月刊『優駿』を見たことと、イナリワンが制した天皇賞(春)を現地観戦したことがきっかけで競馬に魅了される。
初めて遊んだ競馬ゲームは、ダービースタリオンMacintosh版。好きは馬はホッカイルソー。
共著に『競馬 伝説の名勝負』シリーズ、新刊『ゴールドシップ伝説 愛さずにいられない反逆児』(星海社新書)
齋藤 翔人の記事一覧
2023年の皐月賞は、11年ぶりにGI馬不在の大混戦。その11年前は、ゴールドシップがいわゆる「ゴルシ・ワープ」を繰り出す衝撃的なレースで勝利したが、当時と同じく馬場が渋り、重賞2勝馬さえ不在のメンバー構成。初対戦の馬も多く実力比較が困難な上、現4歳世代がラストクロップのキングカメハメハ産駒はもちろん、ディープインパク...
JRAでおこなわれるGIは26。その中で最も華やかなレースといえば、やはり桜花賞ではないだろうか。近年は全国的に桜の開花が早まっており、散り始めの時期におこなわれることも少なくないが、向正面の桜の樹はなんとか持ち堪え、クラシックの開幕に彩りを加えてくれる。 そんな中、迎えた2023年の桜花賞は一強ムード。定番化しつつあ...
「春の中距離王決定戦」大阪杯は、GIに昇格して7年目。有力馬が前週のドバイ諸競走と分散する傾向にあるものの、毎年のように豪華メンバーが集結している。 その背景には「引退後、最も評価されるのは2000mのGIを勝利した馬」という考えがあるように思う。実際、天皇賞(秋)を制したレイデオロや、2000mのGIを2勝したサート...
過去5年で2度100万馬券が出ているように、JRA重賞の中でも屈指の荒れるレース、高松宮記念。短距離戦、かつ基本的には能力が最も拮抗しているGIレースのため、枠順が結果に占める割合は少なくなく、「菜種梅雨」といわれる3月特有の天候もまた、結果を大きく左右している。 また、高松宮記念と対になるレースといえば、半年後におこ...
春のクラシック、桜花賞、皐月賞、オークス、日本ダービーのうち、トライアルレースから本番に臨み勝利した最も直近の馬は、はたしてどの馬かご存知だろうか。 牝馬は、2021年のフローラS3着からオークスを制したユーバーレーベン。一方、牡馬は2018年のスプリングS2着から皐月賞を勝利したエポカドーロまで遡る。 これに対し、近...
上位入着馬に桜花賞の優先出走権が付与されるトライアルは、計3レース。その中で、唯一本番と異なる距離でおこなわれるフィリーズレビューは、どちらかといえば短距離志向の強い馬が出走するレースといえる。 そのため、桜花賞と同じ舞台でおこなわれるチューリップ賞組のほうが本番で好走しやすいのは、ある意味当然の話。そして、阪神競馬場...
天皇賞・春を連覇したフェノーメノやダービー馬キズナ。そして、2022年のスプリンターズSを勝利したジャンダルムに、先日のサウジカップを制したパンサラッサまで。彼らが手にしたビッグタイトルは、短・長距離、芝・ダート、はたまた国内外のレースと、GIに格付けされていること以外、ほぼ共通点はないように思える。 しかしながら、こ...
JRAのGI開幕を告げるフェブラリーS。ジュンライトボルトやテーオーケインズ、さらには当レースを2連覇中のカフェファラオなど、昨秋のGIを制した馬は海外遠征を控えるため出走しなかったものの、GI級勝ち馬が5頭参戦。バラエティー豊かなメンバー構成となった。 中でも、レース史上初めて出走する外国調教馬のシャールズスパイト。...
上位入着馬に優先出走権が付与されるトライアルレースではないものの、皐月賞の最も重要な前哨戦となった共同通信杯。ここから本番へ直行、勝利した馬は、グレード制導入以降6頭。それらはすべて2012年以降にクラシックを賑わせた馬たちで、ゴールドシップから始まった必勝ローテは、わずか10年前に湧き起こったトレンドである。 共同通...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]傑出した瞬発力でライバルを圧倒!無傷3連勝を達成したシックスペンスが、堂々クラシック候補に名乗り~2024年・スプリングS~
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[重賞回顧]良血の外国産馬エトヴプレが一気の逃げ切りで後続を完封!~2024年・フィリーズレビュー~
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[重賞回顧]ミルコ・マジック炸裂! 勝負所でまくりを決めたコスモキュランダが重賞初制覇~2024年・弥生賞ディープインパクト記念~
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