上位入着馬に桜花賞の優先出走権が付与されるトライアルは、計3レース。その中で、唯一本番と異なる距離でおこなわれるフィリーズレビューは、どちらかといえば短距離志向の強い馬が出走するレースといえる。 そのため、桜花賞と同じ舞台でおこなわれるチューリップ賞組のほうが本番で好走しやすいのは、ある意味当然の話。そして、阪神競馬場...
齋藤 翔人
6歳の時、父親の部屋にあった月刊『優駿』を見たことと、イナリワンが制した天皇賞(春)を現地観戦したことがきっかけで競馬に魅了される。
初めて遊んだ競馬ゲームは、ダービースタリオンMacintosh版。好きは馬はホッカイルソー。
共著に『競馬 伝説の名勝負』シリーズ、新刊『ゴールドシップ伝説 愛さずにいられない反逆児』(星海社新書)
齋藤 翔人の記事一覧
天皇賞・春を連覇したフェノーメノやダービー馬キズナ。そして、2022年のスプリンターズSを勝利したジャンダルムに、先日のサウジカップを制したパンサラッサまで。彼らが手にしたビッグタイトルは、短・長距離、芝・ダート、はたまた国内外のレースと、GIに格付けされていること以外、ほぼ共通点はないように思える。 しかしながら、こ...
JRAのGI開幕を告げるフェブラリーS。ジュンライトボルトやテーオーケインズ、さらには当レースを2連覇中のカフェファラオなど、昨秋のGIを制した馬は海外遠征を控えるため出走しなかったものの、GI級勝ち馬が5頭参戦。バラエティー豊かなメンバー構成となった。 中でも、レース史上初めて出走する外国調教馬のシャールズスパイト。...
上位入着馬に優先出走権が付与されるトライアルレースではないものの、皐月賞の最も重要な前哨戦となった共同通信杯。ここから本番へ直行、勝利した馬は、グレード制導入以降6頭。それらはすべて2012年以降にクラシックを賑わせた馬たちで、ゴールドシップから始まった必勝ローテは、わずか10年前に湧き起こったトレンドである。 共同通...
クラシックが始まるまでの3歳重賞で、近年、出世レースとしての地位を大きく高めているのがシンザン記念と共同通信杯ではないだろうか。前者は、三冠馬を複数送り出し、後者はクラシックの中でも、とりわけ皐月賞と抜群の相性を誇っている。 ただ、牡馬クラシックとの相性でいえば、きさらぎ賞も決して見劣りはしない。スペシャルウィークやナ...
1着馬に、フェブラリーSの優先出走権が与えられる根岸S。フェブラリーSがGIに昇格した1997年以降、ここから本番へと駒を進めたのは実に120頭。そのうち本番を制したのは6頭で、さらにそのうちの5頭は根岸SとフェブラリーSを連勝。見事、ダートマイル王の座を射止めている。 ただ、あくまで筆者の思い込みかもしれないが──フ...
主要4場の中でも、とりわけ乗り難しいとされる中山コース。小回りで、直線距離は310mと非常に短い。あのディープインパクトが国内唯一の敗戦を喫し、芝のGI最多勝記録を持つアーモンドアイが唯一大敗を喫したのも、中山競馬場が舞台だった。 一方で、このコースが得意な、いわゆる「中山マイスター」と呼ばれる馬がいた。中でも、マツリ...
日経新春杯にハンデといえば、「流星の貴公子」テンポイントが見舞われた悲劇と、切っても切れない関係にある。その後、ハンデ戦の斤量は大きく見直されたが、あれから45年が経過した2023年。ルールが改定され、ハンデ戦であるかどうかにかかわらず、基本的には負担重量が1kg増えることになった。 日曜小倉のメイン門司Sでは、60k...
馬名を冠したJRAの重賞は、副称を含めると4レース。そのうち、史上2頭目の三冠馬を記念して創設されたのがシンザン記念である。 かつては、お世辞にも後のGIに繋がるレースとはいえなかったものの、1997年にシーキングザパールが勝利してから大きく変化。後のGI馬はもちろんダービー馬まで輩出し、2010年代に入ると三冠馬が3...
中山金杯とともに、中央競馬の開幕を告げる京都金杯。京都競馬場で改修工事が行なわれているため、2023年も中京競馬場での開催となった。 「一年の計は金杯にあり」という格言のとおり、関係者はもちろんのこと、競馬ファンにとっても重要な意味を持つレース。とりわけ、馬券ファンにとっては年明け最初の重賞ということもあり、GI並みに...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]天まで届け勝利の凱歌。史上まれに見る混戦を制したのはジャスティンミラノ!~2024年・皐月賞~
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[重賞回顧]中118日の雪辱劇!『マジックマン』に導かれたステレンボッシュが、逆転で桜の女王を戴冠~2024年・桜花賞~
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[重賞回顧]躍進著しい上村厩舎の大黒柱ベラジオオペラ。ダービーの雪辱を果たし、GⅠ初制覇を達成!~2024年・大阪杯~
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[重賞回顧]雪辱vs雪辱の死闘を制したマッドクールが、待望のGⅠ初制覇~2024年・高松宮記念~
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[重賞回顧]傑出した瞬発力でライバルを圧倒!無傷3連勝を達成したシックスペンスが、堂々クラシック候補に名乗り~2024年・スプリングS~
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[重賞回顧]良血の外国産馬エトヴプレが一気の逃げ切りで後続を完封!~2024年・フィリーズレビュー~
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[重賞回顧]ミルコ・マジック炸裂! 勝負所でまくりを決めたコスモキュランダが重賞初制覇~2024年・弥生賞ディープインパクト記念~