日本と世界。 「平成」という30年と4か月弱続いた時代に、その関係性は大きく変化した。よく言われる指標である「ヒト・モノ・カネ」においても、それは顕著だった。モノとカネを表す経済面において、平成という時代は世界での日本の立ち位置を大きく変えた。 昭和の終わりから平成3年あたりまで続いたバブル景気の真っただ中には「アメリ...
コラム・エッセイ
コラム・エッセイの記事一覧
父ヌレイエフはアメリカのノーザンダンサー系を代表する世界的な名血であり、母はグラスワンダーと同じロベルト系シルバーホークを父に持つシルバーレーン。 良血マル外のブラックホークは確かな血統背景から周囲の期待を受けて日本でデビューした。3歳(当時4歳)1月に岡部幸雄騎手を背にデビュー。時期こそ遅れたものの、芝のマイルから2...
指名馬が発表になるたびに「おお〜」「とられた!」という声が教室に響く。和やかなムードでありつつも、真剣にPOG対策本のページをめくっていく彼らは「JRA-VAN POG × うまカレ 大学対抗POG大会 2019-2020」の参加者だ。 今や全国から29大学が集う、大学競馬界の一大イベントとなった「大学対抗POG大会」...
平成から令和へと元号が変わる少し前のある日、僕はとある資料を読み更けていた。『東京競馬場開場当時の思い出 ──目黒から府中へ──』昭和43年の2月某日、東京競馬場会議室で行われた座談会をまとめたものだ。 その座談会の主な出席者は、東京競馬場が府中に開設された昭和8年当時の関係者たち。競馬場側の関係者が3名、そして府中町...
年を重ねるとともに、人はいろんなものを忘却という海に沈めていく。忘れることで、人は生きていけるのかもしれない。けれども、競馬ほど、その忘却の海から追憶を呼び覚ますものはない。 馬券で楽しむとしても、スポーツとして楽しむとしても、物語・ドラマとして楽しむとしても──そもそもが、競馬の愉悦とは記憶と密接に結びついている。 ...
競馬の格言には、有名なものがいくつかあります。牡馬三冠レースにおける「皐月賞は最も速い馬が、ダービーは最も運の良い馬が、菊花賞は最も強い馬が勝つ」というものは、その中でも有名なひとつかもしれません。とはいえ、実際に三冠レースのいずれかを勝つには、余程の実力がなければなりません。そして、実力がある馬はオッズにも反映されま...
日本の競馬では、26レースものG1レースが行われている。 もちろんどのレースも格式が高く、簡単に勝てるレースなどは一つもない。 しかし毎年5月に行われる日本ダービーだけは、どのホースマンも口をそろえて「絶対に勝ちたいレース」というレースである。 元々ダービーというレースは英国で誕生したものだ。世界各国で、それに倣い、そ...
樫の女王を決める伝統の一戦、優駿牝馬。 3歳牝馬の頂上決戦ということもあって、これまで数多くの名勝負が繰り広げられてきた。記憶に新しいオークスと言えば2018年・アーモンドアイが制したオークスだろう。昨年クラシック戦線を1度も落とすことなく駆け回り、牝馬三冠達成後には驚異的なタイムでジャパンカップを制覇──。さらには翌...
競馬にはクラシック競走という伝統的な競走がある。日本ダービーやオークスなどのこれらのレースは3歳馬しか出られないため、各レースとも挑戦権は1回のみ。だからこそ、クラシック競走の勝ち馬はクラシックホースとして多くの人々の記憶に残ってゆく。 しかし2012年にクラシック競走を駆け抜けた馬の中には、1度も勝てなかったにもかか...
この馬にこの騎手あり、この馬にこの調教師あり。サラブレットは人が作った最高の芸術品であり、馬を走らせるは人の匠がなせること。世界中に時代ごとに名伯楽と敬意を持って評される調教師がいる。そして、その馬の全てを知り尽くし、まるで己の意思が馬に乗り移ったかのように縦横無尽に操る名騎手がいる。 90年代の終わり、騎手・的場均と...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]いざ、新時代へ! 復活を遂げたレガレイラが偉業を達成~2024年・有馬記念~
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