家宝級競馬アイテムを探せ!~時代や場所を問わず、思いがこめられた馬券編~

世の中に様々ある、家宝級の競馬アイテム──。
『思い出さまざま、記念馬券編』に続き、今回もそれらの中から「馬券」にフォーカスを当て、時代に寄り添うデザインの変遷、国内・海外・時代を問わず競馬を楽しんできたファンの思い等を伝えていきたいと思います。
当時を思い出して懐かしんだり、「これ、私も持ってる!」「欲しかったやつだ」と小さな感動を覚えたり、一人ひとりの美味しいお酒が進むようなら幸いです。

※他の記事と同じく、画像の無断転用はお控え下さい。

1.オルフェーヴル国内全レースの現地馬券+海外馬券

いきなり超ド級に貴重なものです。
オルフェーヴルの「新馬戦馬券」か「三冠馬券」を紹介できればいいな、くらいの気持ちで、当馬(や池添騎手、ステイゴールド)がもの凄く好きな友人に声をかけてみたところ、「二回目のフォア賞以外は全てある」との返答が…。
現役時代からファンが多く、筆者も大好きな馬ですが、特別仕様の馬券も含めてこれほど一度に揃った画は初めて見ました。

(写真提供:がわっち様)

2.メールドグラース重賞4連勝の現地馬券

恐縮ながら筆者のものも…。一口馬主で出資している馬(出資馬初のGⅠ出走)という事もあり、4連勝した重賞については、思い切って全て現地に行きました。(新潟、阪神、小倉、コーフィールド競馬場)
馬券と、そこに刻まれた馬名やゼッケン番号を見るだけで様々な体験がよみがえる大切な家宝です。
コーフィールドCについては、現地では単勝オッズが8倍以上ついたため(日本では2倍台)またまた思い切って$100馬券を買ってみるなど、海外ならではの楽しさと興奮がありました。

(写真提供:筆者・徳澤泰明)

3.白毛馬初GⅠ出走時の応援馬券(ユキチャン)

白毛馬による芝競走の初勝利と重賞初制覇を遂げたユキチャンが、これまた白毛馬史上初でGⅠレースに出走した時の応援馬券。
秋華賞は17着に終わりましたが、その後も地方重賞で活躍し、2010年度には「NAR最優秀牝馬」として表彰されました。

(写真提供:土曜日は茨城様)

4.暮れの中山、白毛の馬で打ち立てた金字塔(マイヨブラン)

こちらも、白毛馬が記録に関わった貴重な馬券です。
2018年12月28日、Cルメール騎手がマイヨブラン(白毛/母馬は上記のユキチャン)に騎乗して当時のJRA年間最多記録213勝目をあげました。
13年ぶりに記録を更新してご家族で記念写真を撮った…かと思いきや、同騎手はその日のうちに更に2勝して最終的に「215勝」となりました。金字塔を自らすぐに高くしてしまう恐ろしさ…。

(写真提供:モカ@シロちゃん様)

5.無念と希望が詰まった現地馬券

2020年8月12日、「無観客開催」解除初日の浦和競馬場。
ファンにとっては久しぶりに現地で馬に思いを届けられる機会…にも関わらず、急遽悪天候に見舞われ、取りやめとなった第7レースの馬券です。
無念ではありますが、この馬券が存在するのは、真摯に取り組んだ様々な対策や、少しでも前に進もうとする関係者達の意志があったからだと思います。

(写真提供:横山チリ子様)

6.約20年の時を越え、当時の興奮がよみがえる(アブクマポーロ)

約20年前の馬券。薄れたインクや深く染みついた汚れが、「筆者が競馬を知るずっと前から今と同じように熱いファンがいて、競馬のドラマが当たり前にあった」事を感じさせてくれます。

(写真提供:なぉちき様)

7.同じ日、同じ会場で買ったのにデザインが違う二枚(2004年JCBスプリント、マイネルセレクト)

同じレースの馬券でも、購入した機械の違い等によりデザインが異なる場合があります。
二種類の馬券をお持ちの出資者様より提供していただきました。
(馬券のサインは”総帥”こと岡田繁幸氏、中村均調教師)

(写真提供:ねこぱんち様)

8.馬券のデザイン変更点がよく分かる1枚(1996年~1997年有馬記念)

一年違いの、有馬記念の馬券です。
(馬券のサインはサクラローレル…堺勝太郎調教師、シルクジャスティス…大久保正陽調教師)
現在買えるものはQRコードが入っており、またデザインが変わっています(↑オルフェーヴルの単勝馬券参照)。

(写真提供:ねこぱんち様)

9.凄く珍しい可能性がある(?)応援馬券

こちらの応援馬券、どうして「凄く珍しい可能性がある」のか、写真を見てすぐにピンと来た人は、相当マニアックな方です。

現在のQRコード付デザインの馬券は、2004年3月に初めて東京競馬場で発売され、以降数年(2〜3年程度?)で全国へ広がりました。
※移行中の東京競馬場で発券された2005年日本ダービーの馬券等は、新旧デザインどちらも存在します。(次回、二種類とも紹介予定)

そして、単勝と複勝を買う事で「がんばれ」と表示される「応援馬券」は、2006年から発売。
つまり、「旧デザインの応援馬券」は、買える時期がある程度限られていたのです(移行終了日は各競馬場やWINSにより異なります)。

「福島競馬場でいつまで旧デザインの馬券を買えたのか」までは調べても分かりませんでしたが、この馬券の発券日は「2007年7月」。かなり珍しいものの可能性があるため、馬券の変遷とあわせて紹介致しました。

※筆者は「世に残った最後の旧デザイン応援馬券なのでは!?」などと大はしゃぎしておりますが、詳しい方や、もっと最近のものをお持ちの方、いらっしゃいましたらコッソリ優しく教えてください。
※ちなみに、馬券の種類を表示する欄も、今のデザインでは「単勝+複勝」ですが、旧デザインでは「単勝」と「複勝」が分かれています。

(写真提供:けろ様)

10.番外編(おまけ)

『Umabi』のプレゼント企画“ルパンTHEガチャ黄金馬券キャンペーン”で当選された純金製の「黄金馬券」。
応募時に申請した「2019年有馬記念勝ち馬の馬番予想」(結果はリスグラシューの「6」番)を当てた方の中から、更に抽選で選ばれた方だけに贈られた貴重な馬券です。種類は、64枚(2019年覇者のリスグラシューを含めた歴代勝ち馬の数)あるそうです。
「馬券が当たる」とは、正にこの事ですね。

(写真提供:たにこ様)

他にもまだまだ沢山…(なお、更に募集中)

「時代や場所を問わず、思いがこめられた馬券編」、いかがだったでしょうか。
こういう宝物の数々を見るだけで、そのレースが行われた日に現地に行っていなくても(行っていないからこそ?)筆者は楽しくなります。

そして、ダービー当日だけでなく種牡馬としても接戦を繰り広げるあの同級生二頭の新馬戦馬券、破天荒な活躍で多くのファンから愛されたあの芦毛の馬の馬券セット、あの珍名馬の馬券などなど、まだまだ紹介しきれなかった貴重な写真が沢山あるので、またの機会に続きます。
是非お楽しみに。

なお、珍しい馬券をお持ちの方、Twitter等から筆者(徳澤)までご連絡いただければ幸甚です。

※いただいたお写真は、他の写真との兼ね合い等で、掲載できない場合もございます。
※「ご自身で買ったもの」「(換金期間終了後に)友人やコレクター仲間等から記念品として譲り受けたもの」「懸賞等で当たったもの」を中心にご紹介しております。

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