12月開催2週目。2020年産駒達の新馬戦もここまでで220戦を超えました。
今回も先週開催された新馬戦で、世代全体のうち3割前後しか勝ち上がることができない狭き門を突破した2歳馬達を紹介していきたいと思います。
2022年12月10日(土)
中山５R 芝1600 晴・良 16頭
ホウオウビスケッツ
牡馬
マインドユアビスケッツ×ホウオウサブリナ
母の父：ルーラーシップ
所属：美浦）奥村武厩舎
生産：岡田スタッド
鞍上：横山和生騎手
488㎏ 4番人気 2枠4番
マインドユアビスケッツ初年度産駒から6頭目の新馬戦勝ち馬誕生です。
1頭で飛び出すようなスタートを切ったホウオウビスケッツは勢いそのままに前へ。
マイペースで馬群を引っ張り、良い手応えのまま最終コーナーを回ると直線も最後までしっかり粘り切り、桜花賞馬マルセリーナや重賞3勝馬グランデッツァの半弟マルディランダの追い上げを半馬身退けて逃げ切り勝ちを決めました。
勝ち時計は1分34秒9。
ゲート入りを渋る一幕のほか、6月5日生まれとかなり遅生まれの部類で心身ともに伸びしろ充分。
今後の成長と更なる活躍が楽しみな1頭です。
エピファネイア、リオンディーズ、サートゥルナーリアらを産み、2021年2月に亡くなったシーザリオ最期の仔テンペストがこのレースでデビュー予定でしたが、左前肢跛行で出走取消に。
軽症であることを祈っております。
阪神５R 芝2000 晴・良 9頭
フリンジティアラ
牝馬
サトノクラウン×ヴァルホーリング
母の父：Halling
所属：栗東）上村洋行厩舎
生産：オリオンファーム
鞍上：藤岡康太騎手
472㎏ 7番人気 2枠2番
2014年京都2歳S勝ち馬ベルラップの半妹ヴィラーゴスリーブが1番人気、2020年弥生賞ディープインパクト記念勝ち馬サトノフラッグの半妹グラングストが3番人気と人気を集めた阪神5レースは、単勝35倍、7番人気の伏兵がものにしました。
内枠から好スタートを切ったフリンジティアラは、スムーズにスピードに乗ってそのまま逃げの体勢に。
ヴィラーゴスリーブ、カースソーサラーにぴったりと付かれながらレースを進めます。
苦しくなってしまいそうな展開でしたが直線に入ると力強く抜け出し、200ｍ付近ではカースソーサラーに並ばれますがここでも更に前へ出ていく勝負根性を見せて、粘り強く勝利を掴み取りました。
勝ち時計は2分02秒5。
大谷正嗣オーナーはこれが今年の新馬戦嬉しい初勝利となりました。
中山６R ダ1800 晴・稍重 12頭
ショウナンライシン
牡馬
エスケンデレヤ×ショウナンバーキン
母の父：フジキセキ
所属：美浦）大竹正博厩舎
生産：青藍牧場
鞍上：菅原明良騎手
486㎏ 3番人気 6枠12番
G1馬ショウナンパンドラやショウナンカンプらのオーナーとして知られる国本哲秀オーナーの所有馬が、今年の新馬戦初勝利を挙げました。
好スタートを切ったショウナンライシンは、鋭い二の脚を見せて積極的に前へ。
先頭まで行き切ってレースを進めます。
最終コーナーではやや外へ膨らんでしまいましたが、そのまま脚色は衰えず上がりも2位の38.4
ブライテストドーンの追撃を1と1/4馬身抑えてのデビュー戦勝利となりました。
勝ち時計は1分56秒1。
物見をしたり幼さを残す走りは伸びしろたっぷりで、今後は芝も選択肢に入れてのレース選択を考えているそうです。
3番メイショウフジは左後肢挫創で出走取消。
軽症であることを祈っております。
阪神６R ダ1400 晴・良 14頭
トウシンカーリン
牝馬
マクフィ×トウシンハンター
母の父：エンパイアメーカー
所属：栗東）杉山晴紀厩舎
生産：千代田牧場
鞍上：松山弘平騎手
468㎏ 6番人気 4枠5番
この日最後の新馬戦、好スタートを切ったトウシンカーリンは4－5番手辺りで折り合いレースに入っていきます。
4コーナー手前辺りから動き始めた松山騎手に応えてギアを上げていき、直線に入ると早々に3番手。
力強い加速を見せてあっという間に先頭に並びかけると、余力すら感じさせる手応えのまま抜け出して最後は2着馬カマチョクインに1と3/4馬身差をつけました。
勝ち時計は1分26秒8。あがりは最速の37.4。
鞍上松山騎手も強い競馬でした、能力がありますと高評価。
株式会社サトーオーナーと父マクフィにとってはこれが今年の新馬戦初勝利となりました。
以上、今週土曜開催のメイクデビュー勝ち馬4頭を見ていきました。
この仔達がこれからどのような成長を見せてくれるのか、ここからの成長と活躍を楽しみに応援していきたいと思います。
