今も駆ける スター"ウマ娘"の血を引く者たち〜今週の新馬戦(7/17,18)〜

巷で話題になっているゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」。

実際の競走馬をモデルにしたこのゲーム。登場するウマ娘たちの中に現役で走っている馬をモチーフとしたキャラクターはいませんが、子供、孫あるいは親戚にあたる馬が現役で駆けている例はたくさんあります。

そういった競走馬を「ウマ娘 プリティーダービー」から競馬を持った方々にも応援してもらいたい。そんな思いからこの「今も駆ける スターの血を引く者」では、ウマ娘にも登場するキャラクターのモデルとなった競走馬と血縁関係に当たる馬を、その週のレースからピックアップして紹介していきたいと思います。

今週は合計3頭の新馬を紹介します。

土曜福島5R カナリコッタゲーム

土曜の福島5R芝1800mでデビューするカナリコッタゲーム。祖母は名牝メジロドーベルです。

メジロドーベルは過去何度か取り上げているのですが、息の長い活躍をしたのも特徴の一つ。2歳(旧年齢表記で3歳、以下現年齢表記で統一)の7月にデビューしてから生涯21戦、5歳まで走り続け、通算10勝、G1・5勝を挙げました。

特筆すべきはその期間長いスランプがなかった点。2歳時の阪神3歳牝馬Sを皮切りに、3歳時は桜花賞、秋華賞、4歳、5歳時はエリザベス女王杯を連覇と毎年コンスタントに大きいレースを勝利していました。

これだけ息の長い活躍をする馬は最近では競馬界では比較的稀で「2歳から4年連続でG1を勝利した牝馬」は歴史上メジロドーベルとウオッカ、ブエナビスタの3頭しかいません。活躍期間の長さと言う意味では1歳上の女王エアグルーヴを上回っていたと言えるでしょう。

今回取り上げたカナリコッタゲームもデビューは祖母と同じ2歳の7月。息の長い活躍を期待したいところです。

また、この「カナリコッタゲーム」と言う名前。馬名の意味は「かなり凝ったゲーム」とシンプル。その名付け親であろう馬主の薗部博之氏は大人気競馬ゲーム「ダービースタリオン」の開発者として知られています。薗部氏は過去にG2・6勝を含む重賞を7勝したバランスオブゲームや、東京マイルで重賞2勝を挙げたアブソリュートを所有しており相馬眼は確か。

「ウマ娘」に限らずゲーム好きの方はこの馬を追いかけても面白いのではないでしょうか?

日曜福島5R コストリッヒ/日曜福島6R カセノダンサー

日曜福島でデビューするコストリッヒとカセノダンサー。この2頭はいずれも母の父がマヤノトップガンです。

個人的な印象で大変恐縮ですが、マヤノトップガンの現役時代はG1を勝っているにもかかわらず言葉を選ばずに言うと現役時代の大半は「頼りない馬」と言うイメージを持っていました。

3歳時に菊花賞、有馬記念を連勝。ちなみに、この有馬記念を逃げ切った際に鞍上の田原成貴騎手が馬上で十字を切り投げキッスをしたのが、ウマ娘でのマヤノトップガンの「投げキッスパフォーマンス」の元ネタだと思われます。

明けて4歳は、阪神大賞典で1歳上の三冠馬ナリタブライアンと「伝説のマッチレース」を繰り広げ、誰もが今年の競馬はこの馬が引っ張っていくと感じました。しかし、「ナリタブライアンとの一騎打ち」の下馬評だった天皇賞春で5着と敗れると宝塚記念を勝利するものの、オールカマー、天皇賞秋、有馬記念と3連敗。内容もオールカマーでは、天皇賞春を勝ったサクラローレルはともかくとして、格下と思われたファッションショー、マキバサイレントの牝馬2頭に先着を許し、有馬記念では勝ったサクラローレルに1.5秒の差をつけられ7着と言う惨敗。多くのファンが期待したであろう走りからは程遠い成績でした。

迎えた明け5歳。マヤノトップガンはレーススタイルを大きくモデルチェンジします。それまでの逃げ馬の直後につける「先行」のレースを捨て、後方で脚を溜めてラストスパートにかける「差し」もしくは「追い込み」と言う作戦に切り替えます。これがハマりました。阪神大賞典は最後方から4コーナー手前でまくっていく戦法で3馬身半差完勝。続く天皇賞春では3強を形成していたサクラローレル、マーベラスサンデーが早めに仕掛けたところをワンテンポ遅らせた田原成貴騎手の好判断もハマり、直線鮮やかな末脚で先に抜け出していた2頭を飲み込む差し切り勝ち。タイムの3.14.4は当時の世界レコードでした。

この勝ち方は今までの「もどかしさ」を払しょくする走りで、いまだにこの天皇賞を「名勝負ナンバーワン」と言う人も多くいます。残念ながらマヤノトップガンは秋の復帰直前にケガをしてしまった為このレースが引退レースとなってしまいました。筆者はまだまだ「末脚にかけるマヤノトップガン」が見たかったなといまだに思います。

さて、このマヤノトップガンですがにわかに注目を集める血統となっています。14日に大井競馬場で行われた3歳ダートのチャンピオンを決めるジャパンダートダービー。そのレースを単勝12番人気129.5倍の人気薄で制したキャッスルトップの母の父がマヤノトップガンなのです。

血の勢いと言う意味ではこれほど勢いのある馬もいないでしょう。注目してみる価値はあると思います。

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