[函館記念/中京記念]今も駆ける スター"ウマ娘"の血を引く者たち〜日曜の重賞編〜

巷で話題になっているゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」。

実際の競走馬をモデルにしたこのゲーム。登場するウマ娘たちの中に現役で走っている馬をモチーフとしたキャラクターはいませんが、子供、孫あるいは親戚にあたる馬が現役で駆けている例はたくさんあります。

そういった競走馬を「ウマ娘 プリティーダービー」から競馬を持った方々にも応援してもらいたい。そんな思いからこの「今も駆ける スターの血を引く者」では、ウマ娘にも登場するキャラクターのモデルとなった競走馬と血縁関係に当たる馬を、その週のビッグレースからピックアップして紹介していきたいと思います。

今回は、日曜日に行われる2重賞、函館記念と中京記念から合わせて4頭をピックアップしたいと思います。

函館記念 レッドジェニアル
中京記念 アメリカズカップ/ミスニューヨーク

この3頭はいずれもマンハッタンカフェの血を持っています。レッドジェニアルとミスニューヨークは母の父が、アメリカズカップは父がマンハッタンカフェです。

夏競馬は強豪の馬が休みを取ることが多いのですが、その分この期間に急成長を遂げた馬が強豪馬と力の差を縮め、あるいは逆転し秋の競馬で大活躍することが多々あります。その典型例がマンハッタンカフェでした。

マンハッタンカフェは3歳の1月にデビュー。2戦目で初勝利をあげると3戦目で弥生賞に参戦。アグネスタキオンなどの強豪を相手に4着と健闘します。しかし、この頃のマンハッタンカフェはレースを使うたびに体重が激減するほど体質が弱い馬でした。デビュー時の体重498キロが、2戦目には492キロ、弥生賞時には472キロ、続くアザレア賞出走時にはついに456キロまで落ちていました。結局そのアザレア賞は11着と大敗。陣営はダービーを諦め春は休養に当てることを選びます。

8月の札幌で復帰したマンハッタンカフェは体重が502キロまで回復。富良野特別、阿寒湖特別を連勝し、一躍菊花賞への名乗りを上げます。

セントライト記念4着の後、マンハッタンカフェは菊花賞に出走。当日の馬体重は494キロとレースに出る度に体重を大きく減らしていた「ひ弱さ」はもうどこにもありませんでした。レースは3コーナーから4コーナーの坂の下りを利して逃げ粘りを狙うマイネルデスポットを大きなストライドの雄大な末脚でゴール直前で差し切って勝利。見事、春の無念を晴らしました。

続く有馬記念では体重をさらに10キロ増やし充実の時が来たことを予感させました。レースはテイエムオペラオー、メイショウドトウと前年から古馬中長距離路線を引っ張ってきた馬を上がり3F33.9の末脚で差し切り。世代交代を示す勝利となりました。

このように夏競馬は一気に強くなるいわゆる「上がり馬」を探すのも楽しみの一つ。上記3頭はもちろん、条件戦に埋もれている「隠し玉」を探してみるのもいいかもしれません。

函館記念 マイネルウィルトス

函館記念に2連勝で挑むマイネルウィルトス。その祖父は「栗毛の怪物」グラスワンダーです。

スペシャルウィーク、エルコンドルパサー、セイウンスカイ、キングヘイローと言った強豪ひしめく1998年クラシック世代の中でグランプリ3連覇を果たしたグラスワンダー。その実力は疑いようがありません。しかし、現役当時は3歳時の骨折があったり、体調が整わず使いたいレースを使えなかったりと決して順風満帆なわけではありませんでした。

それもあってか主戦を務めた的場均騎手は「もしずっと満足な状態で出走出来ていたらもっとすごい成績を残していた」と言うほど。競馬ファンはこれを聞いて「おいおいどれだけ強かったんだよ」と背筋が寒くなるかもしれません。

結局ケガもあって、海外遠征どころかジャパンカップにも出走できず、中長距離路線で世界に挑戦できなかったグラスワンダー。しかし、その子孫たちはそのポテンシャルを証明するように世界を相手に活躍しています。

グラスワンダーの息子であり、マイネルウィルトスの父でもあるスクリーンヒーローは2008年のジャパンカップを制覇。この年のジャパンカップは天皇賞でダイワスカーレットとの激闘を演じたウオッカと、その牝馬2頭に後塵を拝したディープスカイに注目が集まっていましたが、その2頭を見事撃破。父が取れなかったタイトルを見事獲得しました。

そして、そのスクリーンヒーローの代表産駒が近年最強マイラーとも言われるモーリスです。モーリスは2015年の年末に行われた香港マイルを制覇。初めての海外G1を勝利すると翌年5月に香港で開催されたチャンピオンズマイルも優勝。海外G1・2連勝を成し遂げます。その年の暮れには再び香港に遠征。前年に勝った香港マイルではなく、香港カップという2000mのレースに挑戦し3馬身差の完勝。2階級制覇を達成しました。

このように世界を股にかけて活躍するグラスワンダーの血を引く馬たち。そして、このマイネルウィルトスも凱旋門賞挑戦が噂されています。

凱旋門賞が行われるパリロンシャン競馬場は日本の競馬場より芝丈が長く、日本の競馬場よりパワーがいると一般的には言われています。その点マイネルウィルトスは不良馬場で行われた前走の福島民報杯を大差勝ちしておりパワーに不安はありません。

まだ重賞を勝ったことがないマイネルウィルトスにとって、凱旋門賞挑戦を「夢」から「現実的なプラン」にするためにはここは負けられない一戦と言えるでしょう。その走りに注目が集まります。

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