巷で話題になっているゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」。
実際の競走馬をモデルにしたこのゲーム。登場するウマ娘たちの中に現役で走っている馬をモチーフとしたキャラクターはいませんが、子供、孫あるいは親戚にあたる馬が現役で駆けている例はたくさんあります。
そういった競走馬を「ウマ娘 プリティーダービー」から競馬を持った方々にも応援してもらいたい。そんな思いからこの「今も駆ける スターの血を引く者」では、ウマ娘にも登場するキャラクターのモデルとなった競走馬と血縁関係に当たる馬を、その週のビッグレースからピックアップして紹介していきたいと思います。
今日はチューリップ賞・オーシャンステークスの出走馬の中からそれぞれ注目馬を1頭ずつ紹介してみたいと思います。
チューリップ賞 ルピナスリード
チューリップ賞で桜花賞の優先出走権を狙うルピナスリード。ルピナスリードの父ダイワメジャーはウマ娘に登場するダイワスカーレットの兄にあたります。
2007年のチューリップ賞はこのダイワスカーレットと永遠のライバルであるウオッカが初めて対戦したレースでした。戦前からウオッカの単勝オッズが1.4倍、ダイワスカーレットの単勝オッズが2.8倍で、3番人気のローブデコルテが14.6倍と言う完全な2強ムードでした。レースはダイワスカーレットが逃げ、ウオッカがそれを好位から追う展開。最後の直線に入ると、ウオッカが先頭に並びかけ、それを待ってダイワスカーレットもスパート。後続を一気に6馬身ちぎり、大方の予想通りレースは2頭のマッチレースとなります。
最後にこの戦いを制したのはウオッカ。一度前に出ると懸命に追うダイワスカーレットに一度も前を譲らず余裕をもってゴールを駆け抜けました。この時のウオッカの手応えの良さから
「ウオッカはダイワスカーレットより格上」
と多くの人が感じるほどのレースぶり。桜花賞でもウオッカ優勢は揺るぎないものと思われました。
しかし、ダイワスカーレットの鞍上、安藤勝己騎手の見解は違っていました。
「今回はウオッカが来るのを敢えて待って追い出した。やはり一瞬の切れ味では敵わない。ならば……」
迎えた桜花賞。ダイワスカーレットはウオッカを待つことなく、4コーナー手前からじわりじわりとスパート。常にウオッカより先に動くことでウオッカの持ち味である「瞬間的な爆発力」を封殺。今度は一度もウオッカを前に出すことなく、兄ダイワメジャーに続く兄弟クラシック制覇を成し遂げました。
この2レースは、ウオッカの一瞬で後続を引き離す爆発力とダイワスカーレットのトップスピードを長く維持できる持続力と言う2頭の個性を良く表したレースだったんじゃないかなぁと筆者は後年思うようになりました。
今年もこんな熱いライバル関係が登場することに期待したいですね。
オーシャンステークス スマートクラージュ
去年はJRA重賞8勝、海外でもディープボンドが重賞を制すなど大躍進となった母父キングヘイロー。今年も楽しみな馬が多くいます。スマートクラージュは短距離路線で期待される1頭です。
元々未勝利勝ち直後にダービートライアルであるプリンシパルステークスを使われるほど期待されていたスマートクラージュ。去年の夏から徐々に頭角を現し、ここ2戦は3勝クラス、リステッド競走を2連勝し軌道に乗りはじめました。
キングヘイローは自身も高松宮記念を制しており、産駒からもローレルゲレイロ、母の父としても去年のスプリンターズステークスをピクシーナイトが制しており、短距離戦は得意としています。このまま頂点まで一気に駆け上がっても不思議ではありません。
また、スマートクラージュは曾祖母にサマンサトウショウと言う馬がいますが、この馬はスイープトウショウの祖母でもあります。
スイープトウショウの母はタバサトウショウと言う名前です。これはアメリカの人気ドラマ「奥様は魔女」の主人公”サマンサ”とその娘”タバサ”からの連想でスイープトウショウの名前も魔女＝ほうき＝掃くと言う連想から来ています。スイープトウショウの魔女キャラはここから来ていると考えるのが自然でしょう。
スマートクラージュも祖母はウィッチトウショウと言う魔女そのものの名前を持っています。スマートクラージュにもスイープトウショウのような”魔法のような末脚”を期待したいところです。
開発：Cygames
ジャンル：育成シミュレーション
プラットフォーム：iOS/Android/PC
配信：日本
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