[アンタレスS]勢いある4歳勢vsプロミストウォリアの構図。次世代ダート帝王の座を目指して有力馬が激突。 - 重賞プレビュー

ダート界の新星誕生なるか?
ダート界が注目する登竜門、アンタレスS。

16日の日曜阪神メインはダート重賞のアンタレスSが行われます。2月にサウジカップとフェブラリーSがあり、3月にドバイワールドカップが行われたので、ダート界の有力馬は休養の時期。この時期に行われるダート重賞のアンタレスSはこのレースをきっかけに飛躍を誓う登竜門のような位置づけのレースです。

21年のアンタレスSを勝ったテーオーケインズはこのレースで重賞初制覇を果たし、その次戦で大井の帝王賞を勝ち、さらに同年のチャンピオンズカップも勝利してダート界の頂点に立ちました。

今年も同馬に匹敵するような素質のある馬が出走しています。どんな走りをしてくれるのか注目ですし、帝王賞に向けた前哨戦のひとつとしても注目です。

4歳勢vsプロミストウォリアの構図。
プロミストウォリアは4歳勢のマークを振りれるか?

メンバー全体の印象としては4連勝中のプロミストウォリアが中心で、それに4歳勢が対抗するという構図でしょうか。プロミストウォリアは逃げて4連勝をしてきているので今回も逃げていくのは確かでしょう。それを4歳馬が追いかけていくという展開になるでしょうか。あとは微妙に斤量差がある点と馬場状態の兼ね合いでどうか、というところが焦点になるはずです。

水分を含んだダート、先行馬が多数のメンバー構成。
高速勝負でスピード決着か?

人気のプロミストウォリアが逃げて、他馬がそれを追いかけるという展開になると思いますが、その状況に大きく影響を与えそうなのが土曜の雨です。どのくらい水分が残っているかは判断がつきにくいですが、乾燥した良馬場のダートではないと思うので、脚抜きのいい速い時計が出るダートでの開催になるはずです。高速馬場でよりプロミストウォリアのスピードがいきるのか、他馬の追走が楽になるのか……という点を判断するのが難しいレースになりそうです。

アンタレスS 注目馬紹介

プロミストウォリア - 相手は斤量の59キロのみ!? 実績、コース実績共に死角無しの最有力馬。

人気の中心はプロミストウォリアです。
骨折で1年2か月の休養後、4連勝で重賞の東海Sを制しました。

速い時計での逃げ切り勝ちは強い勝ち方でしたし、相当な能力の高さを感じます。
この時2着に負かしたハギノアレグリアスは次走で名古屋大賞典勝ち、3着のハヤブサナンデクンは次走でマーチS勝ちですから、他のメンバーとの比較でも明らかに力が上と言えるでしょう。

ただ、今回は乗り替わり、59キロの斤量で逃げ切れるか、という点がポイントになるでしょうか。
阪神ダート1800Mも3戦3勝と完璧ですし、不良馬場勝ちもあるので馬場が渋っても対応可能でしょう。それだけに58キロすら経験していない同馬が59キロを克服できるかどうかだけが焦点で、克服できれば圧勝もあり得るのではないでしょうか。

ケイアイパープル - 久々の中央ダートを克服できれば力量差は少ない。高速ダートに対応できるかがカギ。

時期的に谷間の重賞であるため重賞実績のある馬が少ないのですが、地方交流重賞を含めれば実績上位なのがケイアイパープルです。

前走は名古屋競馬場の名古屋大賞典でレコード決着の中でアタマ差の2着。
勝ったハギノアレグリアスは東海Sでカラ馬の影響を受けての2着だったので、それを考えればプロミストウォリアとは力の差が小さいと見ます。

ただ、同馬は地方交流重賞を転戦していて、中央のダート重賞は昨年の平安S以来となります。
その時勝ったのがG1を3勝のテーオーケインズで、3着が今年のフェブラリーSで3着のメイショウハリオですから地力はダート界でもトップクラスと言えます。

馬の格を考えればプロミストウォリアと互角以上と言ってもいいでしょう。
ただ、久々の中央ダートで水分を含んだ高速ダートになった時に追走できるかどうか、というところがポイント。この馬も地力を出し切れれば十分勝ち負けは可能ではないでしょうか。

カフジオクタゴン - 阪神ダートは4戦4連対と好相性。4歳世代の代表格としてここは負けられない。

上記の2頭は能力は高いのですが、一抹の不安もあるのが正直なところ。
このレースでは4、5歳馬の若い馬が好走する傾向を考えれば、4歳世代で世代限定重賞のレパードSを勝っているカフジオクタゴンも注目でしょう。

レパードS後は地方の交流重賞を使っていましたが、レパードSで3着だったハピがチャンピオンズカップで3着だったことを考えれば、4歳世代の能力はまずまず高いと考えてもいいでしょう。そのハピにレパードSで先着したカフジオクタゴンはもっと戦えても良い馬なのではないでしょうか。

前走のマーチSでは外々を回らされたのが響いて5着。コースに不慣れな面が出てしまったのかもしれません。今回は4戦して4連対と好相性の阪神ダートで巻き返しを期待していいでしょう。ダートで矢作厩舎といえばサウジカップのパンサラッサなど素晴らしい活躍を見せていますが、意外にも矢作厩舎はJRAで今年の重賞勝ちがありません。この馬に期待するところは大きいのではないでしょうか。

フルデプスリーダー - 前走、武蔵野Sは出遅れで参考外。改めて重賞勝ち馬の底力を問う。

アンタレスSはダートの実績馬よりも昇級馬や巻き返しを誓う馬が集まるレースだけに、JRAの重賞勝ち馬の地力と存在感は無視できません。このレースでは4頭のJRA重賞勝ち馬がいますが、プロミストウォリア、カフジオクタゴンに次いでフルデプスリーダーの存在も忘れてはいけないでしょう。

昨年のエルムSではゲートをうまく出られませんでしたが、粘る2着馬をねじ伏せるように勝ち切りました。
前走の武蔵野Sでは出遅れてしまって参考外の競馬。今回は距離延長で重賞に挑むことになります。

出遅れ癖があるので距離延長はリカバーがしやすくなる利点もありますが、広いコースでスピードを持続できるかどうかが鍵になりそうです。どちらかというと1400Mや1700Mの小回りの方が向いているのは確かですが、高速ダートであればスピードをいかして戦えるのではないでしょうか。

キングズソード - 同コースで2連勝中。勝ちタイムはプロミストウォリアよりも速いタイムで期待大。

日曜の阪神ダートはある程度水分を含んだ高速ダートで行われると見ています。
加えてプロミストウォリアが逃げていく展開になるので、速いタイムでの決着になる可能性が高いでしょう。

同コースの持ちタイムが速い馬は注目すべきでしょう。
メンバーで阪神ダート1800M最速タイムはケイアイパープルですが、昨年のアンタレスSで5着ということで持ちタイム2位のキングズソードに注目です。前走の伊丹Sでは早めに抜け出した2着馬をゴール前で捕まえての勝利ですので、プロミストウォリアが早めに抜け出す展開の予習とも言えるような勝ち方と言えます。この時の勝ちタイムが1分51秒1で、プロミストウォリアが2勝クラス、3勝クラスを同コースで勝った時の勝ちタイムが1分52秒台の勝ちタイムでしたのでタイム面だけならプロミストウォリアよりも速い勝ちタイムでした。

2連勝中の4歳馬という事で勢いは十分。
2勝クラス勝ち時も2着に10馬身差をつける完勝でしたので同コースの相性は抜群と言えます。
絶好の舞台で強敵相手に互角以上に戦えるのではないでしょうか。

パワーブローキング - こちらも2連勝中の4歳馬。母はエリ女3着馬で高速馬場なら更に期待。

今年のサウジカップやドバイワールドカップのように、近年のダート馬は芝でも通用するようなスピードが要求されるようになってきています。ましてや、水分を含んだダートで高速化した状態であればなおさらでしょう。

今回の出走メンバーの中には芝のレースで活躍した馬はいませんが、血統的な面で母にエリザベス女王杯3着のピクシープリンセスを持つパワーブローキングには血統的な魅力を感じます。

ピクシープリンセスはディープインパクト産駒の牝馬で、2012年のエリザベス女王杯で格上挑戦ながらも3着と健闘しました。重馬場での好走だったのでその後は結果が出ませんでしたが、切れる脚はないけど豊富なスタミナと重馬場適正の高い馬だったので潜在的なダート適性があったという事なのかもしれません。

その母に米国血統のアメリカンペイトリオットとの配合で生まれたのがパワーブローキングです。
アメリカンペイトリオットの産駒は日本だと昨年のスプリングSを勝ったビーアストニッシドがいますが、今年はダートの勝ち鞍が多い種牡馬です。スピードとパワーを生かせる今回の舞台は絶好と言えるのではないでしょうか。

前走の勝ちタイムは高速ダートとはいえ、マーチSよりも1秒2も速いタイム。
母のように重賞初挑戦でも結果を出せるかもしれません。

プロミストウォリアが中心のメンバー構成で、逃げる同馬が59キロでも勝ち切れるかどうかがポイントになりそうな今年のアンタレスS。水分を含んだダートであれば各馬がスタート後から積極的な動きを見せて、序盤から激しい先行争いが行われるレースになるでしょう。

実績と人気ではプロミストウォリアが断然だと思いますが、59キロでマークされる展開は楽ではないのも確かです。それでも勝てることができればG1取りに大きな一歩になることでしょう。

また、4歳馬を中心にここで新星が現れる可能性も大いにあります。いずれにせよ、ここから帝王賞へ向けた戦いが始まっていくのではないでしょうか。注目しましょう。

写真:かぼす

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