[POG2022-2023]注目馬紹介~一口クラブ・グリーンファーム編~

名馬「トキノミノル」の永田オーナーから引き継がれた由緒正しき「緑、黒三本輪」の勝負服。それがグリーンファームの勝負服です。那須野牧場や社台ファーム、ノーザンファームといった牧場からの馬が多くを占めており、近年ではマキシマムドパリやアンデスクイーンなどが活躍しています。

そんなグリーンファームの期待馬を今回は特集していきます。

ハーツコンチェルト

牡馬
父: ハーツクライ
母: ナスノシベリウス
母父: Unbridled's Song
生産牧場:ハシモトファーム(新冠町)
厩舎:武井亮(美浦)
募集額:4,800万円(一口24万円)

母ナスノシベリウスの産駒は非常に確実性が高く、かつ好馬体の馬が誕生していて、

  • 2015年産 ナスノシンフォニー(父ハーツクライ)GⅠホープフルS5着
  • 2017年産 ナスノフォルテ(父ジャスタウェイ)
  • 2018年産 アイリッシュムーン(父マクフィ)
  • 2019年産 アレグロモデラート(父ハーツクライ)

と全馬がPOG期間に勝ち上がりを果たしています。特に全姉のナスノシンフォニーは2017年にホープフルSに挑み、大きな出遅れからの競馬となりましたが、後に重賞で活躍するタイムフライヤーやステイフーリッシュと道中同じ様なところから叩き合い、直線でも大外から脚を伸ばして牝馬ながら5着に入っています。

父ハーツクライ×母父Unbridled's Songの組み合わせは本国において18頭がデビューし、ジャパンカップ等を制したスワーヴリチャードや、POG期間にオープン2勝を含む4勝をあげたアダムバローズが輩出されています。また、1つ上の世代の2019年産は3頭全馬がこの時期にすでに勝ち上がりを果たしています。少々奥手に見えるハーツクライ産駒ですが、この配合は早い時期からシッカリと動けるのがポイントです。

本馬は2021年9月までハシモトファームで育成の後、ノーザンファーム空港牧場へ移動し世代のトップクラスと切磋琢磨しています。募集時の動画の段階から非常に高評価でクラブの期待をかけられてきた本馬。そして堅実な母から誕生した初めての牡馬。期待は高まるばかりで目指すは王道路線でしょう。

スマラグドス

牡馬
父: ハーツクライ
母: エメラルドスター
母父: Mount Nelson
生産牧場:社台ファーム(千歳市)
厩舎:西園正都(栗東)
募集額:2,000万円(一口10万円)

もう1頭ハーツクライ産駒を紹介します。

母エメラルドスターは芝1,400mで行われた英国GⅢチャートウェルフィリーズSの勝ち馬で、独国GⅢでも3着となっています。
母父のMount Nelsonは本国ではあまり馴染みの無い名前ですが、愛国の名馬ロックオブジブラルタルの産駒として父に初のGⅠ制覇を届ける活躍をしました。現在の馬齢表記で言うと2歳時に芝マイルのクリテリウム・アンテルナシオナル、4歳時に芝で約2,000mのエクリプスSを制しています。
この様な血統背景ですから、欧州タイプとは言えスピード力が魅力の牝系となっています。

9月中には社台ファームに移動し初期の馴致等を完了させ、坂路トレーニングを開始しているスマラグドス。ここまでの兄姉は420~440kgで競馬に挑んでおりましたが、本馬は馬格があり480kg近い馬体重で日々の稽古に挑めています。これからの成長にも期待が持てます。

管理する西園正都厩舎とグリーンファームとのコンビと言えば真っ先にアンデスクイーンが思い浮かびます。総額1,000万円(一口5万円)で募集され、31戦8勝で重賞3勝を含む活躍を見せ約2億円を獲得してくれた孝行娘。是非、その先輩に続けるような活躍を期待したい1頭です。

ブリアンツァ

牝馬
父: リアルスティール
母: ツルマルオトメ
母父: タイキシャトル
生産牧場:那須野牧場(栃木県)
厩舎:杉山晴紀(栗東)
募集額:2,000万円(一口10万円)

母は小倉の新馬戦をレコードタイムで制する等、芝1,200m戦で4勝をあげた快速馬でした。特筆すべきはただのスピード任せの一本調子だったわけではなく、2歳時に逃げてレコード勝ちをあげ、た5歳になった頃には後方から切れ味鋭く追い込む競馬をするといった成長力を見せてくれていた事です。
それは産駒にもきちんと伝わっており、初子で4勝をあげたシンジュボシ(父:ダイワメジャー)や、クラブの募集馬で新馬勝ちの後も堅実な走りを続け3歳冬から4歳春にかけて成長し、GⅡ府中牝馬Sを3着したサムシングジャスト(父:ヴィクトワールピサ)などがおります。

ブリアンツァの父は今年初年度産駒がデビューするリアルスティール。ディープインパクト×ラヴズオンリーミーという超良血馬で、メイダンのGⅠドバイターフ(芝1,800m)を含む3つの重賞を制覇しています。またクラシックでは栄冠には届きませんでしたが、どのレースもあと一歩という走りを披露し距離適性の幅を示しました。

本馬も順調に育成が進んでおり、昨年8月の募集時に425kgだった馬体重も4月の終わり頃には465kgまで成長しています。今年の3月頃からは一気に姿が変わり、早期始動も見込まれる状態になってきています。マイル前後で非常に面白い存在の1頭です。


まだまだ本来ならば紹介したい期待馬が多くいるのですが、以上3頭に注目して紹介させて頂きました!

この記事が皆様のPOG戦略のお役に立てれば幸いです。

※記事内のクラブの名称はクラブ法人名を使用しています。
※記事内の数字は2022年5月15日現在の内容です。
※記事内の写真はクラブ募集時の写真となっています。
※本記事はクラブ様からのご厚意で制作させて頂いております。転載等はご遠慮下さい。

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