[連載・クワイトファインプロジェクト]第17回 発信力抜群の西山茂行オーナー、所有馬セイウンハーデスが菊の舞台へ。

さて、今週末は菊花賞です。思えば私の第1回コラムでロバートソンキーに絡めて菊花賞を取り上げてからもう1年経ちました。読者の皆様に改めてお礼申し上げます。

前回コラムを公開してから2日後に、兼ねてから予告しておりました週刊朝日さんのネット配信記事が公開され、大きな反響がありました。コミュニティの新規会員も記事公開してからだけで27人増えましたし、ツイッターのフォロワー数も4500人を越えました。読者の方やファンの方だけでなく、いわゆる競馬のプロの方にもこの記事や私の取り組みを評価していただいており、地道に愚直に発信することの大切さを実感しております。

ただし、地道に愚直にというのも大きな落とし穴があります。
私の活動は、というより私という人間はともすれば「トウカイテイオーへの思いが強すぎて現実のビジネスがわかっていない」とか、「夢やロマンばかり言っている」といった誤解をされやすいのかな、と危惧しています。実際、今の私にはクワイトファイン産駒をどうやってビジネスベースに乗せるかが最大の課題であり、そこに向けて今後多くの方々とお話しをさせていただくにあたって、私という人間が物事をビジネスベースで考えている人間であること、「夢やロマン、個人的好き嫌い」で動いている人間ではないことをアピールしていかなければと思っています。

その為には、多様な発信チャンネルを駆使していく必要があります。先日、YouTube動画(近日公開予定)を作ったのですが、それもその一環です。動画自体は素人が手探りで作ったもので反省点だらけですが、今後改善を重ねてクオリティをあげていけたらと考えています。


話は少し変わりますが、現在の競馬関係者の中で、有数の発信力を誇るのが、西山茂行オーナーではないかと思います。
西山茂行さんは恐らく私より一世代上かと思いますので、言うまでもなく人生の大先輩でもあり、またホースマンとしてのキャリアは私などと並べるのは恐れ多い実績を誇っています。私が競馬を見始めて2年目にニシノフラワーの阪神3歳牝馬ステークスがありましたし、セイウンスカイの二冠達成も、競馬ファンとして応援していました。

そして、お叱りを覚悟で書きますと、私は西山さんとはご縁が深いと勝手に思っています。

私が個人馬主として最初に持った馬は鵡川の石坂洋治さんの生産馬。当時の西山牧場は鵡川にあり、石坂さんの牧場のすぐお隣だったと記憶しております。そしてクワイトファインの母母はお父様の西山正行さんが所有されていたオーロラシローですし、いまバトルクウを預託しているメイタイファームさんには西山さんの所有される繁殖牝馬も多く繋養されています。

西山茂行オーナーは、競馬界に確たる実績を残しているホースマンでありながら、Twitterで競馬歴が浅いファンの方にも懇切丁寧に説明をされていて、本当に頭が下がります。それは、同じTwitterユーザーとして嫉妬さえ覚えるほどです。過去に炎上しかかったこともある私ですが、西山さんは時に厳しいことを仰りつつも、粘り強く丁寧に説明をされていて、競馬ファンの裾野を拡大することに貢献されているなと思います。ウマ娘から入ったファンの方たちは、まさか名馬のオーナーとTwitterで直接やり取りできるなんて思ってもみなかったでしょう。これって実は凄いことなんです。私らにとっては雲の上の人ですから。

私も、ホースマンとして追いつくのは永遠に無理でしょうから、せめて発信者としては少しでも追いつけるように、努力していきたいと思います。

最後に、付け足しのようになって大変恐縮ですが、今週末の菊花賞に出走するセイウンハーデス号は、母系にエリシオ、マルゼンスキーとスタミナ系を下支えする血が入っており、3000mは十分に守備範囲かと思います。ちなみにエリシオの父フェアリーキングは欧州競馬を支配する大種牡馬サドラーズウェルズの全弟。鞍上の幸騎手もナイスガイ(かつ鉄人)ですし、ぜひ牡馬クラシックを獲ってほしいですね。

写真:かぼす

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