2021年の競馬界も、いよいよG1への前哨戦がスタート。
先陣を切って行われるのはダート重賞「東海ステークス」。
今年は2年ぶりに舞台を中京競馬場に戻して行われた。

連日降り続いた雨の影響で馬場状態は不良。かなり厳しい条件ではあるが、G1への出走権を掛けて15頭が桶狭間決戦に挑んだ。はたして雨中の桶狭間決戦を制してフェブラリーステークスにのろしを上げるのはどの馬か。

レース概況

週末に降り続いた雨はレース前でも止む気配はなく、馬場を見ても完全に水が浮いているような状態であった。

人気の方は、2年前の東海S覇者・インティが集めた。
続いてオーヴェルニュ、ハヤヤッコと5歳馬が2、3番人気。
出走馬のなか、明け4歳馬はデュードヴァンのみで、ダート戦線で競い合ったベテラン勢がこの馬場にどう立ち向かうかが焦点となった。

ゲートオープン。
各馬が揃った飛び出しを見せた。

まずは気合をつけてインティが飛び出す。
連れて内からダイシンインディーがぴったり付ける。
3番手集団にはオーヴェルニュ、ケイアイパープル、ダノンスプレンダーが付けた。その後ろにアナザートゥルース、タイキフェルヴール、グレートタイムが続き、馬群は縦長でレースを進めた。

先頭インティが前半の1000mを通過。
タイムは何と59秒2。
馬場を考えてもかなり速いペースである。

迎えた3コーナー、仕掛けたのはオーヴェルニュとケイアイパープルだった。
先頭のインティに並びかけると、この3頭が広がって直線に向いた。

抜け出したのはオーヴェルニュ。
リードを2馬身、3馬身と取っていく。
2番手には追い込んでくるアナザートゥルースとグレートタイム、そして大外からはコマビショウが接近するも先頭までは届かず。

2馬身弱の差をつけてオーヴェルニュが完勝。見事重賞初制覇となった。

各馬短評

1着 オーヴェルニュ (川田将雅騎手 2人気)

オープン特別2連勝のオーヴェルニュが見事、東海ステークスを制した。
前半がかなり速い流れにも関わらず3コーナーで早々とインティを捕まえると直線では後続を突き放した。近況好調とはいえ、このペースでタイトルホルダーを突き放せるのは圧巻の走りだろう。
次走は主役としてG1へと駆け上る。

2着 アナザートゥルース (松山弘平騎手 7人気)

直線でしぶとく伸びたアナザートゥルースが2着を奪い切った。
ゲートで好発したアナザートゥルースは先団を追走。直線でしぶとく脚を伸ばし、外から追い込んだ各馬を振り切って2着へと入った。
重賞ホルダーの脚は、7歳でも衰えていない。
今後も一線級での戦いが期待できそうだ。

3着 メモリーコウ (古川吉洋騎手 12人気)

外寄りから追い込んだメモリーコウが3着へと入った。

道中は中団を追走。直線に入るとデュードヴァンと共に外寄りから追い込んで3着。
人気薄の評価を跳ね除けて見事重賞入着となった。交流重賞では中々勝ちきれないメモリーコウだが、中央の舞台で力を示し悲願の初重賞へと向かう。

総評

雨中のダートレースらしくスピードレースとなった今年の東海ステークス。
結果はオーヴェルニュの初重賞制覇となった。
オーヴェルニュは先行勢から後続を突き放す圧勝劇。まさにG1へとのろしを上げた勝利となった。

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