従来は京都競馬場で行われているリステッド競走「洛陽ステークス」。今年は阪神開催の開幕日に設定された。
5月までの超ロングラン開催となる今回の阪神開催。馬場状態なども含めて今後の指標となるレースなだけに、ファンからは例年以上に大きな注目が集まった。マイルリステッド競走を制するのはいったいどの馬か。
レース概況
今年の出走馬は10頭と少頭数。
しかしながら重賞戦線でも活躍する実績馬も出走し、メンバーレベルとしては高いものとなった。
人気も割れ気味で、1番人気のレッドガランを始め4頭が単勝一桁オッズ。ファンからの評価は「混戦模様」だ。
ハイレベルな一戦はどのようなレースとなるのか──。
向こう正面でのゲートインが終わり、レーススタート。
スタートで大きくハッピーアワーが出遅れたが、そのほか9頭は揃った形となった。先行争いは大外からサトノフェイバーが制し、先頭に立つ。続いて上り馬ガゼボ、そしてマイネルフラップが先行勢を固めた。さらにテーオービクトリー、重賞馬・メイケイダイハードらが追う。
先頭から殿までそれほど縦長にはならず、固まった状態で直線を迎えた。
長い直線に向いてもサトノフェイバーの行き脚は止まらない。ガゼボやテーオービクトリー、さらにレッドガランと後続が追い上げを図るも最内を走るサトノフェイバーとの差は詰まらなかった。
結果、半馬身のリードで逃げ切ってのゴールイン。鮮やかな逃げ切り勝ちでサトノフェイバーが勝利を収めた。
各馬短評
1着 サトノフェイバー (古川吉洋騎手 3人気)
大外ながらハナを奪ったサトノフェイバーが勝利を収めた。
好スタートから先頭を奪うと、直線は最内の経済コースを通ってリードを保ち続けた。結果半馬身差となったが、見事な逃げ切りだった。
開幕週の馬場をしっかりと活用した古川騎手の手綱さばきも見事であった。
2着 ガゼボ (和田竜二騎手 4人気)
2着には、先行したガゼボが直線差し返して食い込んだ。
道中は2,3番手を追走し、サトノフェイバーを見る位置でレースを進めた。直線では逃げるサトノフェイバーをとらえるまでには至らなかったが、テーオービクトリーを差し返しての2着は地力の脚を感じることが出来た。
今回、昇級初戦でしっかりと力を証明したと言える。
3着 レッドガラン (岩田康誠騎手 1人気)
5番手から直線勝負を挑んだレッドガランが3着入線となった。中々前が詰まらず、各馬が速い上がりタイムを出す中で、上がり最速の32秒7を出しての3着。
坂のある阪神コースでは中々見ない豪脚を披露した。敗れたとはいえまだまだ活躍が期待できる1頭だ。
総評
開幕週の馬場とあってタイムが速く、さらに上がりタイムも軒並み32秒台と「超高速馬場」で行われた1戦。トラックバイアスも功を奏したが、大外からハナを奪ったサトノフェイバーの出足や粘り脚は流石の一言であった。
これから始まる阪神開催の基準となった1戦だが、それだけでは収まらないハイレベルな戦いを演じた10頭。特に上位3頭には、今後の重賞戦線での活躍も期待できそうだ。