ウマフリ読者の皆さん、こんにちは。
元JRA調教師の角居勝彦です。
「東映エージエンシー×ホースコミュニティ」のクラウドファンディングにご協賛いただいた皆様、ありがとうございました。その返礼として、ウマフリにて6回にわたり思い出の馬を語っていこうと思います。
今回取り上げるのは、ウインルキアです。
ウインルキア
父:ディープインパクト
母:ゴールドデイ
獲得賞金:1,064万円
生年月日:2008年1月31日
日高生産の馬で、ディープインパクト産駒。
特別大きな感じの馬では無かったんですけど、気性が強かった気がします。
軽い感じでスピードのある馬だった覚えがありますけど、一方で、勝気でピリッとした一面を持ち合わせていました。もうちょっとゆ っくり時間をかけて作ってあげれたらなと、今となっては思います。
たくさんレースを使わ せて貰っていましたけど、未勝利を勝ってC.デムーロ騎手に乗ってもらったレースが1番良かったレースだったかなと思います。あそこでクリスチャンがうまく脚をためてくれたので、良い結果に繋がったんだと思います。しかしそのあと、また脚をためるのが難しくなってるようでした。
1回調教が崩れてからは、なかなか立て直せなくなってしまった……という印象があります。
軽い切れ味のあるスピード馬として、2000m前後で切れる脚の使える馬に育て上げるのが本来の姿だったんだろうなと思います。難しいですね。
厩舎の事情などもあり、なかなかゆっくり時間をかけて作ることが出来なかった1頭でした。彼女に関しては、そのポテンシャルを全て引き出すことはできなかったと感じています。ウインルキアにはかわいそうなことをしてしまいました。
しかし、無事に繁殖に上がってくれているのは喜ばしいです。
血統はすばらしい馬なので、良い子を産んでくれるはず。どこかでタイトルの取れる子供を出して欲しいなと思います。まだ繁殖で活躍馬が出ている訳ではないですけど、2020年にはリオンディーズとの子供が生まれたよ うなので、元角居ブランドの2頭を両親に持つ馬として、大いに活躍できる子供になって欲しいなと個人的に思っ ています。