[今週の競馬]引き続き函館、福島、小倉の3場開催!福島で七夕を彩るハンデ重賞が実施!

時候は「小暑」に入るころで、徐々に暑さが増して夏本番を迎える。中央競馬は先週に引き続き、函館、福島、小倉の3場での開催となり、福島ではサマー2000シリーズの第2弾となる七夕賞が実施。また、7月11日(土)は函館競馬場が「フリーパスの日」として、入場料が無料となる。

引き続き盛り上がりを見せる夏競馬に、注目の一週間になりそうだ。

○七夕賞 福島の星空を彩るハンデ重賞

七夕賞(GⅢ)
日曜福島11R 15:45発走
芝2000m(右)サラ系3歳以上 オープン ハンデ
本賞金 1着4300 2着1700 3着1100 4着650 5着430(万円)

■七夕賞の歴史と位置付け

「七夕」は、日本の四季を彩る五節句のうちの一つ。五節句とは、人日(1月7日)、上巳(3月3日)、端午(5月5日)、七夕(7月7日)、重陽(9月9日)の、季節の節目となる日である。七夕においては、織姫と彦星の伝説や、短冊に願い事を書き竹や笹に飾るなど、全国各地でさまざまなお祝いの風習がある。

その七夕の名を冠した「七夕賞」の歴史は古く、1965年に福島競馬場・芝1800mを舞台としたハンデ重賞として創設された。その後、条件や開催時期の変更を経たが、1980年以降は7月上旬の福島競馬場・芝2000mに固定され現在まで施行されている。

また、2006年に設けられた「サマー2000シリーズ」の対象レースとして指定されており、2008年のミヤビランベリなどが、この七夕賞を勝ってシリーズ王者に輝いている。

伝統のハンデ重賞らしく、多くの名馬たちが福島のターフを駆け抜けてきた。なかでも第二次競馬ブームの最中にあった1993年には、入場者レコードとなる4万7391人が福島競馬場に詰めかけた。このレコードは、2026年の現在も破られていない。

その1993年の七夕賞では、ツインターボと中舘英二騎手が前半3ハロンを33.9秒と当時のスプリント戦並みの加速で、後続を大きく引き離す大逃げを披露。10馬身以上のリードを保って直線に入ると、2着馬に4馬身差をつけて逃げ切った。ツインターボは、続くオールカマーも逃げ切りで制するなど、90年代を代表する個性派の逃げ馬としてファンの記憶を彩っている。

1995年には、フジヤマケンザンが7歳にして本競走を勝利。同年の12月には香港国際C(当時GⅡ)を勝利する偉業を成し遂げ、その後の日本調教馬の海外での活躍の嚆矢となった。

また同じく7歳にして本競走を制したのが、オフサイドトラップ。長く屈腱炎に苦しんだが、1998年の本競走で初の重賞制覇を飾った。オフサイドトラップは、この勝利から3連勝で天皇賞(秋)を制し、見事にGⅠ馬となった。

「七夕」の見せてくれる夢のごとく、その歴史においては印象的な人馬の勝利が多い。

■昨年はコスモフリーゲンが逃げ切って勝利

3世代の馬たちが、上位人気を形成したレースとなった。1番人気に支持されたのは、2022年の菊花賞で4着の実績のある6歳牡馬のドゥラドーレスで、前走エプソムC2着からの臨戦だった。2番人気は3勝クラスのサンシャインSを勝って重賞初出走の5歳牡馬のコスモフリーゲン、そして新潟大賞典を勝って挑む4歳牡馬のシリウスコルトが3番人気と続いた。

ゲートが開くと、スタートを決めて積極策に出たのが柴田大知騎手とコスモフリーゲン。2番枠という好枠を活かし、前半1000mを59.4秒と絶妙なペースを刻みながら、逃げの手を打った。シリウスコルトは3番手あたり、ドゥラドーレスは中団を追走。4コーナーを回って直線に向かうと、外目からドゥラドーレスが脚を伸ばしてくるが、前で粘るコスモフリーゲンがわずかにアタマ差残して逃げ切り勝ちを収めた。

3.1/2馬身差の3着には、後方から追い込んできたオニャンコポンが入線した。3番人気のシリウスコルトは、トップハンデの58.5キロも堪えたか、直線で脚を伸ばせず8着での入線だった。

勝ったコスモフリーゲンは初出走の重賞、しかも初めての福島コースで逃げ切って堂々の勝利。絶妙なペースでの逃げが光った鞍上の柴田大知騎手は、2020年のターコイズSのスマイルカナ以来となるJRA重賞勝利となった。

■七夕賞(2026年)の出走予定馬

今年の七夕賞には、期待の4歳馬が多くエントリーしている。

まずは昨年の皐月賞、日本ダービーに出走したカラマティアノス。明け4歳となった今年は、初戦の中山金杯で初の重賞勝利、続く中山記念も2着と充実している。前走のエプソムCはスローの瞬発力勝負の展開に伸び切れず6着だったが、福島に変わって重賞2勝目を狙う。

同じく4歳の芦毛馬ヤマニンブークリエは、年明けにサウジアラビア遠征(ネオムタームC、5着)を経験。帰国後は新潟大賞典でも5着と堅実に走っており、前進を狙う。

昨年末の鳴尾記念で2着の実績がある、センツブラッド。今年に入ってからは不本意な着順が続いているが、同じ福島のラジオNIKKEI賞でも2着に入っており、巻き返しを図る。

一方、5歳以上の世代も実績のある馬たちがエントリー。

昨年のチャレンジCを制したオールナットが出走。年明けの日経新春杯では鼻出血もあり、そこから仕切り直し。初の福島遠征でいいリスタートを切れるだろうか。

同じ5歳牡馬のアスクナイスショーはオープン入り後の初出走だった前走の日経賞では、道中の展開も厳しく10着に敗れた。ただ、前目のポジションを取れる脚質はいかにも福島に向きそうで、巻き返しを図る。

前走ジューンSでは末脚不発だったディマイザキッドだが、本来は確実に終いの脚を伸ばしてくるタイプ。豊富な重賞戦線での経験を活かして、勝ち切ることができるか。

また2024年の紫苑S勝ちがある、クリスマスパレード。その紫苑Sでは、番手からの抜け出しでコースレコードをマークしている。近走は位置取り含めて試行錯誤が続いており、ポジションには注目したい。

4月の福島民報杯(リステッド)勝利からの臨戦となるのが、6歳牡馬のサヴォーナ。3戦3勝と抜群の実績を誇る福島コースで一気の重賞勝利を狙う。

同じく福島民報杯で4着だった、マイネルモーントもエントリー。こちらも初の重賞勝利を狙う。

コントラポストは、去勢明けだった前走ジューンSでは僅差の5着に粘り込んだ。2走目の上積みに期待したい。

バトルボーンは、2023年の七夕賞では1番人気(4着)を背負った逸材。長期休養もあり、7歳にしてキャリア11戦とまだまだ伸びしろ十分。その確かな資質で、重賞初制覇なるか。

同じく7歳のリカンカブールは、2月の小倉大賞典(6着)から一息入れての登録。2024年の中山金杯以来となる、重賞2勝目を狙う。

七夕の夜空に輝く星々のごとく、実に多彩なメンバーが集まった、2026年の七夕賞。福島のターフを彩るのはどの馬の走りなのか、注目したい。

写真:I.Natsume、突撃砲、ぼん、かずーみ、だいゆい

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