巷で話題になっているゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」。
実際の競走馬をモデルにしたこのゲーム。登場するウマ娘たちの中に現役で走っている馬をモチーフとしたキャラクターはいませんが、子供、孫あるいは親戚にあたる馬が現役で駆けている例はたくさんあります。
そういった競走馬を「ウマ娘 プリティーダービー」から競馬を持った方々にも応援してもらいたい。そんな思いからこの「今も駆ける スターの血を引く者」では、ウマ娘にも登場するキャラクターのモデルとなった競走馬と血縁関係に当たる馬を、その週のビッグレースからピックアップして紹介していきたいと思います。
今回は、今週行われる唯一の重賞アイビスサマーダッシュの出走馬をピックアップしたいと思います。
アイビスサマーダッシュ
日本で唯一、直線1000mコースで行われる重賞。2001年に新潟競馬場が新装オープンした時に出来たレースで今や夏の新潟の風物詩となっています。純粋なスピードが要求されやすくなるのか、過去20回行われたレースのうち「ウマ娘の短距離代表」と言えばこのキャラ、サクラバクシンオー産駒が4勝しています。
また、新潟1000mで普通のレースではほぼ通らないため、芝が痛んでいない外ラチ(ラチ=柵のこと)すれすれを走る馬が多く、外枠有利と言う傾向があります。過去10年で7枠、8枠の馬が5勝を挙げており、「外枠抽選ボール」があればぜひ使いたいレースのひとつです。
モメチョッタ
日本語のように聞こえて、実際は「身体に良い」と言う意味のハングルが名前の由来と言うモメチョッタ。父はタイキシャトルです。
日本で唯一、全編直線に渡ってレースが行われるアイビスサマーダッシュ。
この「1000m直線コース」が出来たのは前述のとおり2001年から。2000年以前に活躍した馬が多いウマ娘に出てくるキャラクターの中で、史実馬が直線コースを経験している例はほとんどありません。
……が、タイキシャトルはその数少ない”直線競馬”の経験の持ち主です。
その経験をしたのは新潟ではなくフランス。
1921年から開催されている伝統のレース・ジャックルマロワ賞に出走した時です。
当時のタイキシャトルは日本では敵なしのチャンピオンマイラー。前年秋に行われたユニコーンSからスワンS、マイルCS、スプリンターズS、京王杯SC、安田記念と重賞6連勝。安田記念は雨の不良馬場で行われ、他馬が馬場に脚をとられ伸びあぐねる中、力強く真一文字に抜け出して圧勝。「日本に敵なし」を印象付けるレースで当初から予定されていた海外遠征に打って出ることになります。
タイキシャトルが目標として定めたのがジャックルマロワ賞。フランス・ドーヴィル競馬場の広大な敷地を使った1600mの直線G1でした。
そのジャックルマロワ賞で、タイキシャトルは2番手からの好位抜け出しと言う王道競馬でヨーロッパの名マイラーたちを完封。前週にモーリスドギース賞を勝っていたシーキングザパールに続く「日本調教馬による2週連続の海外G1制覇」という快挙を成し遂げました。
そんなタイキシャトルの血を持つモメチョッタ。日本の直線競馬の先駆け(?)であるタイキシャトルの子として下手な競馬は出来ないところ。タイキシャトル産駒は2005年にテイエムチュラサンがこのレースを制していて、相性も悪くありません。人気は全くありませんが注目したいところです。
アルミューテン/リッチクレマチス
世間は良くも悪くもオリンピックの話題で溢れています。こういう時競馬ファンの中には「サイン馬券」と言われる手法で予想する人が存在します。
サイン馬券はいくつか種類が存在しますが、その中の代表的なものに「その週(もしくは月、年)の世間の大きな話題に関連する馬を買う」と言うものがあります。それを考えると今回のレースで最も注目すべきはマルゼンスキーに関連する馬でしょう。と言うのも、マルゼンスキーの馬主は東京オリンピック組織委員会会長橋本聖子氏のお父様橋本善吉氏だからです。
マルゼンスキーの現役時代は今ではG1競走となっている朝日杯3歳Sを含む8戦8勝、その8レースで2着馬につけた着差の合計は61馬身、つまり1レース平均で7馬身以上の差をつける圧倒的な力を誇っており、今でもその走りを知る人の中には「日本競馬史上最強馬かもしれない」と言う人もいるとか。
しかし、マルゼンスキーは外国で種付けされた肌馬が日本で産んだ子供、いわゆる「持ち込み馬」であったため、当時は外国産馬と同じような扱い受けておりクラシックなど大レースへの出走は制限されていました。その為、主戦騎手を務めていた中野渡騎手は「枠順は大外で良い。賞金もいらない。他の馬の邪魔もしない。この馬の能力を確かめるだけでいいからダービーに出走させてほしい」と語ったと言われています。
今回のアイビスサマーダッシュでマルゼンスキーの血を継ぐのはアルミューテンとリッチクレマチスの2頭。個人的には今回「サイン馬券」と言う観点でみるならアルミューテンの方がさらに有力かもしれません。
アルミューテンの祖母プリモディーネは1999年の桜花賞馬。れっきとした日本生まれ日本育ちの競走馬なのですが引退後はアメリカで繁殖生活を送っているため、JRAの血統表にはPrimo Ordineと英字表記がされています。そのルールはプリモディーネの先祖にも適応され、プリモディーネの祖父であるマルゼンスキーもアルミューテンの血統表ではMaruzenskyと表記されています。これが何となく国際大会のオリンピックっぽいなぁと個人的には感じているので「サイン馬券という観点ならこの馬かな?」という気がしています。
当たるも八卦当たらぬも八卦。オリンピックだけでなく、オリンピックの波に乗りつつ今週の競馬も堪能しましょう!
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ジャンル:育成シミュレーション
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