さて、2016年の日本競馬界における大きな「変化」とも言える、海外馬券購入についてお話していこうと思います。初心者の方でもわかりやすいように心掛けますので、よろしくお願いします。
それにしても、日本にいながら、日本の制度で、ほとんどいつもと同じように海外レースの馬券を買える……。なんとも、夢のような話です。賭け事としての面白さももちろんですが、普段それほど馬券を購入しない人も、電子データではありますが「応援馬券」が購入できるというワケです。
購入できるレースは限られますが、これでまた海外競馬が身近になったのではないでしょうか。とても素晴らしい事だと思います。さらにはこれを機に、インターネット投票を始めるファンも計算出来ます。競馬の新たな楽しみ方を広めていく上で、大きな一手と言えるでしょう。
それでは前置きはこのくらいにして、早速説明に参ります。
1.どこで買えるの?
まず一つ、注意しなければならない点があります。それは、海外レースの馬券はインターネット投票に限定して発売される、という点です。
競馬場にお出かけして……とか、ウインズにちょっと寄って……とかは無理なので、気をつけなくてはいけませんね。
また、インターネット投票について、対象会員は「A-PAT」及び「即PAT」に限定されます。
2.「A-PAT」「即PAT」とは?
これは色々難しい説明はありますが、一言で済ませるなら「今からやるなら即PAT一択」です。
では、どうして即PATの方がオススメなのか、見ていきましょう。
馬券の購入方法
- 即PAT……インターネット
- A-PAT……インターネット・プッシュホン
➡︎馬券の購入方法は、どちらも基本的にインターネット。電話投票が可能な点も考慮にいれるとA-PATに軍配が上がりますが、海外馬券購入については電話投票を対応していませんのでご注意を。
発売締切時間
- 即PAT……各レース発走時刻1分前
- A-PAT……各レース発走時刻1分前(ただしプッシュホン投票は発走時刻の5分前)
➡︎こちらについても、どちらも差はありません。ただ注意して欲しいのは、海外馬券購入に限っては発走時刻の4分前までに購入しなくてはならない、という点です。
いつから使えるのか
- 即PAT……勝馬投票券の発売時間のみ申込み可能。ただし申込み後は当日から投票可能に。
- A-PAT……申込みは常時やっているが、利用可能になるまで2〜4ヶ月必要。
➡︎つまり、凱旋門賞のために今から始めよう!という方は、必ず即PATを選ばなくてはいけない訳です。ここは重要なポイントですね。
決済口座
- 即PAT……JRA指定の普通口座(ジャパンネット銀行、楽天銀行、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、住信SBIネット銀行、ゆうちょ銀行)
- A-PAT……JRA指定の専用口座。A-PAT専用になるため、通常の口座の流用は不可。
➡︎これも手軽さでは即PATが上ですね。つまりは、新規加入の場合は基本的に即PATの方が手軽で便利、ということです。
※即PATの回し者ではないのでご安心を!
3.買える馬券の種類は?
「単勝」「複勝」「ワイド」「馬連」「馬単」「3連複」「3連単」の7式別が発売されます。普段の競馬から「枠連」と「WIN5」を抜いたものですね。個人的な感想としては「最初からこれほどの種類が買えるのか、すごいな」といった感じですね。単勝と馬連くらいかと思っていました。
4.オッズはどうなるの?
JRAの説明によると「独立プール方式での発売のため日本国内独自のオッズとなります」とのこと。
まあ、簡単に言えば「海外での馬券売り上げは無視してJRA独自のオッズにしますよ!」という事です。
JRA独自の国内完結型オッズという事は、応援も込めて日本馬の人気は過剰なものになる事でしょう。
そこをオイシイと判断して敢えて外国馬を買うか、応援も兼ねて日本馬を買うか。
普段とは違う馬券の駆け引きも楽しそうです。
5.対象レースは?
一つ目の海外レース馬券販売は、上記の通り凱旋門賞に決まりました。
これからは、どんなレースが購入できるのでしょうか?JRAからは以下の24レースが対象候補として発表されています。
【アイルランド】
愛チャンピオンS
【アメリカ】
ブリーダーズカップクラシック
ブリーダーズカップターフ
【UAE】
アルクオーツスプリント
ドバイ・ゴールデンシャヒーン
ドバイ・シーマクラシック
ドバイ・ターフ
ドバイ・ワールドカップ
【オーストラリア】
コーフィールドカップ
メルボルンカップ
ジョージライダーS
クイーンエリザベスS
ドンカスターマイル
【イギリス】
英インターナショナルS
キングジョージ6世&クイーンエリザベスS
プリンス・オブ・ウェールズS
【フランス】
ジャック・ル・マロワ賞
凱旋門賞
【香港】
クイーンエリザベス2世カップ
チャンピオンズマイル
香港カップ
香港マイル
香港スプリント
香港ヴァーズ
こうやってみると、JRAはオーストラリアを少し重要視しているのかな?なんて思ったりします。最近遠征や移籍も増えていますし、距離的な近さもあるのかもしれませんね。
また、実際のレース販売については、開催日の1か月前にJRAから発表されるとのこと。
近いところだと、香港あたりは日本からの参加も多く、盛り上がるのではないでしょうか?
5.最後に
さて、ここまで説明してきましたが、最後は購入です。PATにログインすれば「海外競馬ネット投票はこちら」というボタンがありますので、そこをクリックしたら購入開始できます。あとは思い思いの馬券を購入してください!
これで海外競馬が、私にとっても皆様にとっても、より身近で気軽なものになることを願っています。
頑張れ!日本馬!
写真:ウマフリ写真班