![[今週の競馬]中山、阪神、中京で春を彩る4重賞が開催!](https://uma-furi.com/wp-content/uploads/2026/03/2026031506.jpg)
先週から引き続き、中央競馬は中山、阪神、中京の3場での開催。2歳限定重賞に牝馬限定の重賞、そして伝統の長距離重賞と、本格的な春の訪れを感じさせる4つの重賞が施行される。
中山競馬場では、牝馬クラシック開幕前の最後の重賞となるフラワーカップが開催、阪神競馬場では伝統の長距離重賞であり、天皇賞・春の前哨戦となる阪神大賞典が開催。そして中京競馬場では、2歳限定の短距離重賞であるファルコンステークスと、昨年より施行条件が変更となった牝馬重賞、愛知杯が開催と、バラエティ豊かな4つの重賞が施行され、徐々に熱を帯びてきた春の競馬シーズンを盛り上げる週末となりそうだ。
○ファルコンステークス 世代の短距離
中日スポーツ賞ファルコンステークス(G3)
土曜中京11R 15:20発走
芝1400m(左)サラ系3歳限定 オープン 馬齢
本賞金 1着4100 2着1600 3着1000 4着620 5着410(万円)
■レースの歴史、位置付け
1987年に創設された「中日スポーツ賞4歳ステークス」が第1回の開催である。創設当初は7月初旬に施行される中京コースの3歳(旧表記4歳)限定の芝1800m戦で、高松宮杯とともに6・7月の中京開催を彩る重賞であった。1996年に3歳短距離路線の拡充のために芝1200mのスプリント戦へと変更され、2006年には開催時期を6月から3月に繰り上げとなり、そして2012年からは現行の芝1400mでの施行となっている。またレース名も2001年から現行の名称での開催となっている。
1800m戦の時代にはサッカーボーイやネーハイシーザーといった名馬が勝利しており、1996年に距離短縮となって以降は、スギノハヤカゼやトキオパーフェクトといった短距離路線を彩った個性派の名が勝ち馬には並ぶ。またトライアルレースではないものの、3歳春のマイルG1、NHKマイルカップの前哨戦として位置づけられており、2009年の勝ち馬ジョーカプチーノは、NHKマイルカップを制している。
■前年のレース模様
同距離の京王杯2歳ステークスを勝っていたパンジャタワーが1番人気に支持され、2番人気にはC・ルメール騎手のシルバーレインが続いたが、3番人気のヤンキーバローズが、デビューから手綱を取る岩田望来騎手と3度目の挑戦で重賞初制覇を遂げた。
ヤンキーバローズは6番枠のスタートから中団後方に構え、岩田望来騎手は懸命に折り合いをつけながら最内コースをキープ。直線を向くと外に進路を取り、逃げ粘るリリーフィールドを捉えると、後方から追い込んできたモンドデラモーレとの叩き合いをクビ差制し、5戦にして初の重賞制覇を飾った。
■今年の出走馬
昨年の京王杯2歳ステークスを制し、朝日杯フューチュリティステークスでも2着に入ったダイヤモンドノットが出走予定。実績では出走馬随一であり、世代の短距離路線の王者へと突き進むか。

同条件となる昨年の中京2歳ステークスで4着に入り、前走マーガレットステークスを制したタマモイカロスも出走予定。東京の芝1400m戦のクロッカスステークス2着から臨むハッピーエンジェルには、父ジョーカプチーノとの父子同一重賞制覇がかかる。函館2歳ステークス勝ちのエイシンディードも、前走デイリー杯2歳ステークスからの距離短縮で挑むなど、スプリント戦、マイル戦を賑わせた世代の快速馬が揃う。
○フラワーカップ クラシックへ向けて最後の牝馬重賞
フラワーカップ(G3)
土曜中山11R 15:45発走
芝1800m(右)サラ系3歳牝馬限定 オープン 馬齢
本賞金 1着3800 2着1500 3着950 4着570 5着380(万円)
■レースの歴史、位置付け
1987年に創設された3歳牝馬限定の重賞であり、創設から現在に至るまで中山競馬場の芝1800mで開催されている。当初は馬齢重量だったが、2001年に別定戦に変更され、一昨年の2024年に馬齢重量へと再度変更された。
トライアルレースには指定されていないもの、クラシック開幕前に施行される3歳牝馬限定の最後の重賞のため、牝馬クラシックの前哨戦として位置づけられている。2006年にはキストゥヘヴンがこのレースから桜花賞を制したほか、出走間隔を開ける傾向の近年ではオークスに直行するローテーションも増えており、2022年の勝ち馬スタニングローズはオークスで2着に入った。
また、古くはホクトベガやシーザリオといった名牝が同レースを勝っており、2017年には同レースをデビュー以来の3連勝で制したファンディーナが皐月賞に挑戦して大きな話題を呼んだ。

■前年のレース模様
同距離で連勝中だったパラディレーヌが単勝1.9倍の1番人気に支持されたが、5番人気だったレーゼドラマが戸崎圭太騎手に導かれて重賞初制覇を飾った。戸崎騎手はこのレースでJRA通算1600勝目の節目となる勝利だった。

レーゼドラマは前走のゆりかもめ賞(東京、芝2400m)では番手追走も切れ負けして6着だったが、中山に舞台を移して距離短縮で再度の番手追走。3コーナー付近から動いて主導権を握り、先頭で直線を向くと他馬の追撃を許さずに鮮やかに重賞初制覇を飾った。圧倒的な1番人気に支持されたパラディレーヌも上がり3F最速で追い込んだものの、2着までだった。
■今年の出走馬
イクイノックスの全妹、イクシードが出走を予定。10月の新馬戦勝利の後、右前脚の骨折が判明したが、5か月でターフに戻ってきた。長期休養明け、初経験のコース、そして格上挑戦と厳しい条件は重なるものの、その偉大な血の力を証明することができるだろうか。

こちらも良血馬であるヴィスコンテッサも、1月のフェアリーステークスでの敗戦からの捲土重来を期す。3戦1勝、2着2回と抜群の安定感を誇るエアビーアゲイルは、父がシスキン。先週の弥生賞ディープインパクト記念では同じ父のライヒスアドラーが2着に好走しており、父に初の重賞タイトルを届けるか。また、1月の新馬戦快勝から挑むクリスレジーナは、母が2017年のファンディーナであり、母仔同一重賞制覇がかかるなど、本格化する牝馬クラシック戦線をさらに盛り上げるレースが繰り広げられそうだ。
○農林水産省賞典愛知杯 昨年からリニューアルされた牝馬短距離重賞
愛知杯(G3)
日曜中京11R 15:15発走
芝1400m(右・内)サラ系4歳以上牝馬 オープン 別定
本賞金 1着3800 2着1500 3着950 4着570 5着380(万円)
■レースの歴史、位置付け
実に多くの変遷を経て、現行の開催条件となった重賞である。1966年に創設された「京都牝馬特別」がその嚆矢であり、当初は秋の京都、芝2000mで行われる別定重賞だった。その後、距離の変更(外回りのマイル戦へ)、開催時期の変更(1月開催に)、レース名の変更(京都牝馬ステークスに)を経て、2001年からしばらくは冬の牝馬限定のマイル重賞で施行されていた。2016年には牝馬重賞路線の整備から、開催時期を2月、距離は1400mでの施行となり、そして昨年からは開催コースを中京競馬場に変更、レース名「愛知杯」に改称されての開催となっている。
なお、1963年に創設された重賞である「愛知杯」は、2016年から1月の牝馬ハンデ戦として定着していたが、昨年からレース名を「小倉牝馬ステークス」に改称の上で小倉競馬場・芝2000mでの開催に変更となっている。この「小倉牝馬ステークス」の回次は2025年が第1回となり、一方で現行の「愛知杯」(旧・京都牝馬ステークス)はそのまま「愛知杯」の回次を引き継いでいる。

伝統の牝馬重賞らしく、「京都牝馬ステークス」時代の勝ち馬には、名牝、名マイラーの名が並ぶ。ハギノトップレディ、ダイイチルビー、ノースフライト、ビワハイジ、レッツゴードンキ…時代を彩ってきた牝馬たちである。昨年から中京競馬場に開催が移ったが、どんな歴史を刻んでいくだろうか。
■前年のレース模様
前述の通り、2025年は中京芝1400m戦に変更となって初めての開催だった。1番人気のカピリナでも4.5倍と人気が割れたレースを制したのは、10番人気のワイドラトゥール。北村友一騎手のエスコートにより、父カリフォルニアクロームに産駒のJRA重賞初勝利を届けた。
レースを引っ張ったのは、最内1番枠のテイエムスパーダ。前半3ハロン32秒7で逃げるが、さすがにハイペースだったか、直線では後方待機組が一気に脚を伸ばす。大外から豪脚を披露したワイドラトゥールが差し切り、1馬身半差の2着にはシングザットソング、さらにアタマ差の3着にカピリナが入った。
■今年の出走馬
前年の勝者、ワイドラトゥールが連覇を狙う。昨秋のスワンステークスでは、12番人気に反発して2着に激走しており、3勝2着1回と好適性を誇る1400m戦で強さを見せるか。また、実績ではドロップオブライトも負けていない。ターコイズステークスに加えて、混合重賞のCBC賞も制しており、重賞3勝目を窺う。

また、3連勝でのオープン入りから重賞でも好走が続くカルプスペルシュや、昨年の中京記念を制したマピュース、距離延長で捲土重来を図るナムラクララなど、百花繚乱。リニューアル2回目の今年も、短距離を舞台にした古馬牝馬たちの競演が楽しめそうだ。
○阪神大賞典 数々の名馬が激突してきた伝統の長距離重賞
阪神大賞典(G2)
日曜阪神11R 15:45発走
芝3000m(右・内)サラ系4歳以上 オープン 別定
本賞金 1着6700 2着2700 3着1700 4着1000 5着670(万円)
■レースの歴史、位置付け
歴史は古く、1953年に暮れの阪神開催を盛り上げる3歳以上のハンデキャップ重賞として創設された。当初は芝2000m戦だったが、1956年に負担重量が別定に変更され、翌年には距離が芝2200mに、そして1965年に芝3100mに変更となったのちに、現在の芝3000mとなったのは1974年であった。また、1987年に開催時期を現在の3月の阪神開催に変更となり、あわせて天皇賞・春の前哨戦として位置づけられることとなった。現在は本競走の1着馬に天皇賞・春の優先出走権が付与される。

内回りでコーナーを6つ回る長距離レースで、ゴール前の坂を2回通過するなど、タフなコース設定である。昭和、平成、令和と、いつの時代も幾多の名馬たちが、この伝統の長距離重賞を彩ってきた。タマモクロス、メジロマックイーン、ナリタブライアン、テイエムオペラオー、ディープインパクト、ゴールドシップなど、説明不要の名馬たちが刻んできた本競走の歴史は、そのまま日本競馬の歴史でもある。
■前年のレース模様
ショウナンラプンタ、ヴェローチェエラ、ワープスピードが上位人気を形成したが、それに続く4番人気のサンライズアースが鞍上・池添謙一騎手とともに勝利。3勝クラスからの格上挑戦で、見事に重賞初勝利を成し遂げた。また、同馬の父・レイデオロにとっては、これが産駒の重賞初勝利となった。

9番枠から出たサンライズアースは、行き脚よく先手を奪い、ハナを切る。2周目の向正面では、マコトヴェリーキーに競りかけられ2番手に下がるも、4コーナーでは再度先頭を奪い返して、再点火。直線では後続を突き放し、2着のマコトヴェリーキーに6馬身もの差をつけてゴール板に飛び込んだ。3着には道中後方から進めたブローザホーンが入った。
■今年の出走馬
昨年秋のG1戦線を賑わせたアドマイヤテラが出走予定。菊花賞で3着に入り、目黒記念を1番人気で制した長距離砲が、春の阪神で再び輝きを放つか。1月のリステッド競走、白富士ステークスを強烈な決め手で制し、3連勝を飾ったダノンシーマもエントリー。一気の距離延長となるが、初の3000m戦も克服するか。

また、本競走と同距離の万葉ステークスを勝って臨むアクアヴァーナルや、長距離実績十分のシュヴァリエローズも控え、本競走で3連覇を成し遂げたゴールドシップと父仔同一重賞制覇がかかるマイネルエンペラーなども、虎視眈々。歴史と伝統が積み重ねられてきた長距離重賞、その3分間を堪能したい。
いよいよクラシック本番が近づき、盛り上がる春競馬。古馬の各路線も佳境に入り、本格的な春の訪れを感じさせる。牝馬たちの競演や伝統の長距離重賞など、今週も人馬の活躍を見守りたい。
写真:すずメ、かぼす、すばる、ぼん(@Jordan_Jorvon)、かず、みき

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