牝馬三冠ロードを戦い終えてたくましくなった3歳牝馬と、実力経験のある古馬牝馬のぶつかり合いとなるエリザベス女王杯だが、今年はレース創設後”史上初”となる秋華賞から転戦してくる馬の出走がゼロのエリザベス女王杯となった。3歳牝馬も春は牡馬クラシック路線を戦っていたレガレイラのみの出走で、王道である牝馬クラシック路線を戦って...
小早川 涼風
ペンネームは先頭を涼し気に走り続けるサイレンススズカの姿と名前から。
忘れられない思い出の馬はファストフォース。
小早川 涼風の記事一覧
過去の勝ち馬に後の名馬も多く、「冬の大レースへの最終便」とも呼ばれているこのアルゼンチン共和国杯。1963年に同国のアルヘンティノ競馬場との交換競走として発足したのが始まりで、1984年にグレード制が導入されて以降は秋へと開催時期をずらし、春の目黒記念と並ぶ東京競馬場2500mの重賞競走として施行されるようになった。 ...
「3強」のうちどの馬が勝つか。今年の天皇賞・秋は、スタート前からそんな雰囲気が例年以上に漂っていた。 とはいえ注目馬は「3強」だけではない。春の中距離王者ベラジオオペラを筆頭に昨年二冠を分け合ったソールオリエンスとタスティエーラに、前年の春の天皇賞を制しているジャスティンパレス、さらにはドバイ以来となるダノンベルーガや...
2000年代前半の競馬界は、後に伝説の名馬としてこの世に名を残す馬達が非常に多かったようにも感じられる。短距離界においてもそれは例外ではなく、キングヘイローにブラックホークといった実力馬から、ダイタクヤマトにカルストンライトオなど個性派も勢揃い。更に香港からの使者サイレントウィットネスや豪州の弾丸テイクオーバーターゲッ...
2023年4月10日、午後7時49分。JRAで現役G1ジョッキーとして数々の好騎乗を披露してきた藤岡康太騎手がこの世を去った。35歳、まだまだこれからというタイミングでの、無念の訃報だった。 『笑顔はじける有望な若手』 ──私の中で、彼、藤岡康太騎手はずっとそんなイメージだった。それが近年、こんなイメージに変わっていた...
「おい! なに勝手にリモコンをいじっているんだ!」 家の中に怒号が響き渡る。まだ5歳だった自分に、祖父がものすごい剣幕で怒鳴りつけたのだった。普段は優しい祖父の豹変ぶりに驚いて、思わず号泣する。しかし祖父は構わず続けた。 「この映像は、とっても大事なものになるかもしれないんだ! もし録れていなかったらどうするんだ!」 ...
『牝馬の福永』。 かつて競馬ファンの間では、福永祐一騎手を語るうえでこんな単語が飛び交っていた。 騎手としての現役生活の終盤こそ、牝馬というよりは牡馬との活躍が目立つようになっていたものの、デビューしたての頃であった90年代後半から2000年代前半までは、99年のプリモディーネの桜花賞を皮切りにピースオブワールド(20...
2010年の牝馬クラシック。今になって振り返れば、アパパネがスティルインラブ以来となる牝馬三冠を達成した年だったと言える。 ──ところが、彼女がトライアルレースも圧倒的な実力で制したかと問われると、実はそうではない。 前年に阪神JFを制し仁川に帰ってきたチューリップ賞も、牝馬三冠に王手をかけて臨んだ秋初戦のローズSも、...
2015年クラシック世代。 今になって振り返れば、ドゥラメンテとキタサンブラックという2頭のスターホースが立ち並ぶ世代ということになるだろう。事実、この2頭が三冠を分け合い、その後ドゥラメンテがターフを去った後も、キタサンブラックが古馬戦線の主役として──そして日本屈指のスターホースとして、競馬界を牽引していった。 と...
将来を嘱望される多くの馬が、その未来を見据え、芝ダート問わず本格始動する秋。激化するクラシック路線や古馬路線の戦い──そして2歳路線もまた、翌年のスター候補が続々と姿を現し、師走の夢舞台への期待が大きく高まっていく時期である。 芝路線ではサウジアラビアRCを皮切りに、皐月賞や桜花賞、そしてその先の府中を目指し様々な重賞...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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