「名勝負」を語る 史上初のG1レースで1着同着!漫画のような決着に心躍った2010年オークスの思い出。 2023年5月21日 競馬では時として長い写真判定の末に、わずか数cmの差で明暗がはっきり別れてしまうレースがある。中でも特に有名なのが1999年の有馬記念ではないだろうか。ゴール前でテイエムオペラオーが一瞬先頭に立ったところで、外からグラスワンダーとスペシャルウィークが差してきて、最後はこの2頭が鼻面を合わせてゴールイン。その着差はわずか... ばん
「名勝負」を語る 惜敗続きに終止符。涙なしでは語れない、レーヌミノルが制した2017年の桜花賞を振り返る。 2023年4月8日 2017年の桜花賞は、ある1頭の馬が単勝オッズ1.4倍という圧倒的な支持を集めていた。多くのファンが、その馬の勝利を信じてやまなかったことによるオッズだろう。 その馬の名はソウルスターリング。前年の阪神ジュベナイルフィリーズを制した2歳女王で、前哨戦のチューリップ賞も1番人気に応えて快勝。 無傷の4連勝で桜花賞に駒を進... ばん
「名勝負」を語る ゴールドシップ、ディープブリランテ、スピルバーグ。後のG1馬3頭が熱戦を繰り広げた2012年の共同通信杯を振り返る。 2023年2月10日 競馬には時として”伝説のレース”と呼ばれ、注目を集めるレースが存在する。 若駒の時のレースが、後々になって振り返るとG1馬が何頭も出走していた、なんてレースもそのうちのひとつだ。 その最たる例が2008年10月26日、菊花賞当日に行われた2歳新馬戦だろう。このレースで優勝したのが皐月賞馬アンライバルド、2着にも日本ダー... ばん
「名勝負」を語る 絶対王者に食らいつく、ハナ差のマッチレース。スマートファルコンvsワンダーアキュートが火花を散らした2011年東京大賞典を振り返る。 2022年12月29日 2011年は、競馬の世界においても、記憶に残る出来事が多かったように思う。 3月のドバイワールドカップでは日本代表のヴィクトワールピサとトランセンドがワンツーを決め、そして秋にはオルフェーヴルが史上7頭目となるクラシック三冠を達成し、日本中に勇気と感動を与えてくれたこの年。 年内最後のG1レースとなる東京大賞典において... ばん
「名勝負」を語る [ステイヤーズS]親子2代で横綱相撲。メジロブライト産駒マキハタサイボーグの2007年ステイヤーズSを振り返る。 2022年12月4日 1997年、この年はある1頭の馬が人気の中心になりクラシック戦線を沸かせていた。 皐月賞と日本ダービーでは1番人気、菊花賞では2番人気に支持され、人気の中心としてこの年の競馬を盛り上げてくれた存在──。 そう、四半世紀以上競馬を見ているオールドファンには懐かしい存在であろう、メジロブライトである。 3歳クラシック戦線で... ばん
「名勝負」を語る [秋華賞]ライバルの3冠を阻止。雪辱を晴らしたG1初勝利。 - 2009年・レッドディザイア 2022年10月14日 ウオッカとダイワスカーレットという2頭のライバル対決の熱も冷めやらぬ中、2009年の3歳牝馬クラシック戦線は幕を開けた。 その中心となっていたのは2頭であった。 古馬になってから天皇賞・秋やジャパンカップを制することになる名牝ブエナビスタ、そしてこちらも古馬になってドバイでG2レースを勝利するレッドディザイアである。 ... ばん
「名勝負」を語る [セントライト記念]持ち前の勝負根性で菊花賞への切符を奪取 - 2004年・コスモバルク 2022年9月18日 2004年の3歳クラシック路線は、地方競馬からやってきた1頭の馬が競馬ファンの注目を集めていた。彼の名前はコスモバルク。ホッカイドウ競馬所属のまま長きに渡って中央競馬で活躍し、今なお根強い人気を誇る「道営のエース」だ。 コスモバルクはデビュー前から評価の高い馬であった。馬体の作りに無駄がなく、筋肉の質もよく、心肺機能も... ばん
「名馬」を語る 故・伊藤雄二調教師に導かれ…。史上初、札幌記念の連覇を成し遂げた名牝エアグルーヴの歩みを振り返る。 2022年8月20日 1997年夏 - 秋のG1戦線へ向け、挑戦者として参戦した札幌記念 デビュー前から伊藤雄二調教師を虜にし、1996年にはダイナカールとの親子2代でのオークス制覇を達成したエアグルーヴ。 だが期待馬ゆえプレッシャーだろうか。その後の秋華賞では、周囲の勝ちたい気持ちが空回りしてしまったかのように調整が失敗する。その上、当日... ばん
「名勝負」を語る 馬名に違わぬ"ワンダー"なレースぶり - 1997年・京成杯3歳ステークス 2021年11月5日 1990年代後半は「マル外」と呼ばれる外国産馬たちが大活躍していた時代であった。ヒシアマゾン・ヒシアケボノ・タイキシャトル・シーキングザパール・エルコンドルパサーなど……ウマ娘のモデル馬として知られる馬たちもマル外の期待馬として日本競馬会を席捲していた。また、その活躍は日本国内にとどまらず、海外のレースにも及んだ。 シ... ばん
「名馬」を語る "新しい"栗毛の怪物、グラスワンダーの物語。 2021年5月15日 「やっぱり強いグラスワンダー!これが新しい栗毛の怪物!」。1997年暮れの中山競馬場で開催された朝日杯3歳ステークスのゴール直後、私の耳に飛び込んできたこのフレーズは、四半世紀たった今なお、私の心に深く刻み込まれている。 これが新しい栗毛の怪物 グラスワンダーは1995年2月15日生まれ、栗毛のアメリカ産馬である。新馬... ばん