日高の牧場の生産者さんたちを誘って、軽く食事に行くことにしました。ミックスセールでは、誰も繁殖牝馬を買えなかったようです。生産者同士の声には競馬の源流が感じられ、僕にとっては興味深い話ばかり。ひと昔前、馬が全然売れなくて食卓に肉が出てこなかった時代の貧乏話から、最近流行りの引退馬支援についてまで、理想と現実のはざまで世...
治郎丸敬之
「ROUNDERS」編集長。単なる馬券検討ではなく、競馬の持つ様々な魅力を広く伝えていきます。好きな馬はヒシアマゾン、ブラックホーク。敬愛するジョッキーは野平祐二、安藤勝己騎手。週刊Gallopにて「超・馬券のヒント」、一口馬主DB、キャロットクラブ会報誌にて連載中。著書に「馬体は語る」、「馬券は語る」(主婦の友社)
治郎丸敬之の記事一覧
ようやく3桁万円台が出たのが9番目の馬でした。それでも900万円。すぐ次にまた1550万円と4桁に戻ってしまいます。予算が500万円の僕には場違いな気がしてきました。ひと声で落ちそうかなと思っていた馬が800万円になったり、昨年は主取り(誰も購入希望者がいなかった)の馬が出てきて、500万円で取引された時はさすがに驚き...
盛岡からとんぼ返りで東京に戻って来た翌日、ひと仕事終えた僕は、新千歳行きの飛行機に乗ることにしました。前泊して余裕を持ってノーザンファーム繁殖牝馬セールに臨みたかったからです。DJスティーブ・アオキのノンフィクション映画「I’ll asleep when I’m dead」(俺が眠るのは死ぬときだ)をネットフリックスで...
エコロテッチャンはその後、再びダート戦(1200m)を使い、4着に敗れてしまいました。芝のマイル戦が得意だと当初は考えて、盛岡競馬場を求めて来たテッチャンがまさかダート1200m戦を走ることになるとは…。本人も思いも寄らなかったと思いますが、目標とするレースをヴィーナススプリントに定めた以上は、ダート戦から目を背けるこ...
続いて、翌日に開催されるジェイエス繁殖馬セールについても考えてみましょう。こちらは200頭を超える繁殖牝馬の中から選ばねばならないため、やはりテーマと基準に沿って絞り込んでいきたいと思います。選択肢が豊富にあるのは良いところですが、ブラックタイプの濃いノーザンファーム繫殖牝馬セールに比べると繫殖牝馬のレベルもピンキリで...
ノーザンファームミックスセールは2頭に絞りました。1頭目はビットレート(10歳)です。実はビットレートの初仔であるクエイヴァー(父ヘニーヒューズ)に出資しており、2番仔もキャロットクラブで募集されていたのですが、残念ながら落選してしまいました。クエイヴァーは馬体の形というかシルエットが美しく、それで出資を決めたのですが...
繁殖牝馬選びの基準としては、昨年、下村獣医師に教えてもらった、胸の深さがあって、トモにしっかりと実が入り、顔つきが良い馬を狙うという前提は変わりありません。その3点は母から仔に強く遺伝しますので、良い産駒を出そうと思うならそこは譲れないところです。ところが、昨年からその3点を意識しながら母馬を調べているうちに、とあるこ...
第3レースが終わり、いよいよ第4レースの出走馬たちがパドックに姿を現しました。5番のエコロテッチャンは精神的にも成長したのか、岩手競馬に慣れてきたのか、いつもより落ち着いて歩けています。周回を重ねるごとに気持ちは入ってきますが、我を忘れてしまうほどではありません。しかし、ダートに替わったことで僕自身が弱気になっているか...
「今年は3頭分、馬房が空きますので、治郎丸さんも1頭いかがですか?僕たちも1頭か2頭の繫殖牝馬を新たに導入しようかと思っています」 碧雲牧場の長谷川慈明さんこと慈さんから話がありました。もう1頭繁殖牝馬がほしいと思っていても、牧場の馬房に空きがなければ預かってもらうことはできませんので、待っていましたとばかりに僕はこの...
「馬体は語る2-母のちから」が5月25日(木)に発売開始されます。前作「馬体は語る」から5年が経ち、その間に僕が学んだことを詰め込んでみました。「馬体は語る」が基礎編だとすると、こちらは応用編、もしくは実践編になります。まだ「馬体は語る」を読んでいない方は、1を読んでから2に進んでもらえると、より分かりやすいと思います...
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