ついにセリが始まりました。1番の繫殖牝馬が登場すると、あっという間に価格が上がっていき、1000万円の大台に乗りました。目の前で1000万円単位でやり取りが生まれている空間に入り込んでしまうと、もう普段の生活で使っているお金とは別の通貨が動いているような不思議な感覚に陥ります。10円安いお茶を求めて隣の自動販売機に移動...
治郎丸敬之
「ROUNDERS」編集長。単なる馬券検討ではなく、競馬の持つ様々な魅力を広く伝えていきます。好きな馬はヒシアマゾン、ブラックホーク。敬愛するジョッキーは野平祐二、安藤勝己騎手。週刊Gallopにて「超・馬券のヒント」、一口馬主DB、キャロットクラブ会報誌にて連載中。著書に「馬体は語る」、「馬券は語る」(主婦の友社)
治郎丸敬之の記事一覧
いよいよ決戦の日の朝。碧雲牧場の長谷川慈明さんが空港まで車で迎えに来てくれて、同乗させてもらいノーザンホースパークに向かいました。実は長谷川さんと会うのは2、3年ぶり。相変わらずの明るい性格で、まるで昨日も会っていたような雰囲気に。僕たちが馬の話をし出すと止まりません。車中も今日のセリのことでもちきりです。気がつくと、...
熱狂と苦悩の中から、最終的にピックアップした5頭を以下に挙げておきます。あとから、「あの馬も良いと思っていたのに」と言い訳しないようにと、忘備録として自分のために残しておくつもりです。 20番 グリントオブライト(父ステイゴールド)8歳 受胎種牡馬 ナダル 販売希望価格700万円 価格など関係なしに買えるのであれば、こ...
いざ繁殖牝馬を買うとなると、僕にとっても初めての経験であり、繫殖牝馬を選ぶ基準が分かりません。血統の良い繫殖牝馬が良いのか、それとも馬体の良さを最優先するべきなのか、はたまたそれ以外に大事な要素があるのでしょうか。 下村獣医に聞いてみると、「繁殖牝馬を選ぶときに大切なポイントは、胸の深さとトモの実の入り、そして顔つきで...
ノーザンファーム繫殖牝馬セールに行こう! とゴーサインが出たのは、碧雲牧場の長谷川滋明さんからの1本の電話でした。かつてお伺いの電話をしたときは、「その時々によって、馬房が空いているかどうか分からないので……」という慎重な返事でしたが、10月に入って話してみると、「1頭なら入れられそうです!」という前向きな答えをもらえ...
未勝利戦を勝ち切れなければ引退と単純に考えていたので、格上挑戦することは想定していませんでした。嬉しい誤算ではありますが、そのような方法があるのだと今さら知ったというのが正直なところです。そのとき、ちょうど送られてきたキャロットクラブの会報(10月号)の秋田博章氏の冒頭のあいさつにて、「慎重に見極める」というタイトルで...
もしサラブレッドオークションに出てきたらどうしても手に入れたい一口クラブの馬とは、サラブレッドクラブライオンのラフルオリータ(父ハーツクライ)とキャロットクラブのヴァンデスプワール(父モーリス)です。両者とも僕の出資馬であり、競走能力が高く、血統も筋が通っています。 簡単に説明しておくと、ラフルオリータの母リュシオルは...
あの可愛かったモシモシ君が、3冠馬になって、種牡馬入りする日が来るとは思いも寄りませんでした。当歳時にノースヒルズ清畠で初めてコントレイルを見たときのエピソードは、あちこちのメディアで書いていますので割愛しますが、実はこのときの写真がかなりレアみたいですね。テレビ番組のコントレイル特集では使わせてくださいと依頼がありま...
首を長くして待っていると、ようやく地方競馬の馬主登録証が届きました。その間、およそ4か月。忘れた頃に届きますよと馬主の先輩に言われつつも、ひと時も忘れることなく待ち続けたのに、ほんとうに忘れかけた頃に届きました。 時期が時期だけに、繁殖牝馬セールやサラブレッドオークションに間に合うのかという不安がありました。僕が申請書...
待てど暮らせど地方競馬馬主の資格証は届かず、馬主になりたいという気持ちが少しずつ落ち着いてきました。何かをスタートするには、熱狂的な情熱が必要ですし、それこそが原動力になるのだと思いますが、時としてこうして冷静に考えてみることも大切です。もしかすると、熱くなりすぎた頭を冷ましなさいという期間なのかもしれません。いやそう...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]師弟で掴んだ王者の称号。長期休養を乗り越えたテーオーロイヤルが古馬最高の栄誉を獲得!~2024年・天皇賞(春)~
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