[本日発売]ベテランアナウンサーをも興奮させた有馬記念…。オグリキャップをめぐる『マル秘エピソード』とは? - デアゴスティーニ《DVD付きマガジン》日本の名馬・名勝負

2024年9月から隔週で刊行されている、日本競馬史上に残る名馬たちの蹄跡をDVDとマガジンで完全収録した『《DVD付きマガジン》隔週刊 日本の名馬・名勝負』。

  • JRAの公式素材による、ファンファーレからゴールとその後のクールダウンも収録
  • ストーリーモードと、レースモードの2種類の楽しみ方ができる!
  • 出馬表、レース結果、全着順、ラップetc.臨場感溢れる映像で当時の様子を伝える!
  • ライフストーリー、血統、血脈など名馬をより深く知ることができる充実のマガジンコンテンツ!

といった、数々の魅力あふれる内容となっている。

今回の特集馬は、芦毛の怪物オグリキャップ。
マガジンコンテンツの「オグリキャップ マル秘エピソード」から内容を抜粋して紹介していく。

ベテランアナウンサーをも興奮させた有馬記念

大川慶次郎の「ライアン伝説」を生んだフジテレビの中継秘話

オグリキャップの引退レースとなった1990(平成2)年有馬記念。
フジテレビのテレビ中継は、同局の競馬実況中継の第一人者である大川和彦氏が実況を担当。
4コーナー過ぎからオグリキャップが先頭へ立つと大川アナのボルテージもマックスに。「オグリ先頭、オグリ先頭」と絶叫系になる。内からホワイトストーン、外からメジロライアンもオグリに迫っていたがオグリ一色の実況に。ホワイトストーンは直線でほぼ名前を呼ばれることはなかった。

この時、解説者として同席していたのは「競馬の神様」こと大川慶次郎氏。大川氏は直線で「ライアン、ライアン」と2着だったメジロライアンの名を発した。当時はメジロライアンの馬券を買っていたので叫んだと誤解されていたが、大川氏はのちに「実況の大川アナが外からライアンが迫っていたことに気付いていなかったようだから、教えるために声を出した」と述懐している。また、大川アナはゴール直後に「右手を挙げた武豊」と実況したが、実際に挙げたのは左手だった。

競馬場やWINSでの実況は当時のラジオたんぱ(現ラジオNIKEEI)の白川次郎アナウンサーが担当。直線200mを過ぎたあたりで「さあ、頑張るぞ!オグリキャップ」という名言を残す。これは観客の女性たちの声援が聞こえ「さあ、頑張れオグリキャップ」と言いかけたのを、思い直して発したという。競馬場内やWINSなどで流される公式放送では1頭の馬に肩入れすることはできない。とっさの判断で発したのが「さあ、頑張るぞ!オグリキャップ」だったのだ。

公式、民放ともにベテランアナウンサーが実況したが、その2人を興奮させるほどのレースだったのだ。

引退後も人気があったオグリ

種牡馬引退後も各地に出かけ大好評!

オグリキャップは引退後も大人気だった。

1991(平成3)年に引退式が行われることになったが、1月13日に関西のファンのため京都競馬場、15日に最初に所属した笠松競馬場、27日に東京競馬場の合計3カ所で引退式が行われている。3カ所で行われたのは前代未聞であり、超スターホースのオグリらしい話でもある。

1991年から種牡馬入りしたが、喉嚢炎による咽頭麻痺などを早々に起こし、種牡馬としては活躍できず、2006年に種牡馬を引退。繋養されていた優駿スタリオンステーションで功労馬として過ごすことになる。しかし、オグリキャップの人気は引退しても凄かった。

種牡馬時代の1998年には9月13日〜9月15日までよみうりランドで開かれた「JRAフェスティバル'98 ホースワールドinよみうりランド」にてタマモクロスとともに一般公開され、オグリをひと目見ようと長い行列ができたという。現役の種牡馬が移動してイベントに出るのは稀なことだ。

事実上、種牡馬は引退していた時期ではあったが、2005年には経営に苦しむ笠松競馬場が「笠松競馬再興計画」のひとつの催し物として、同年4月24日から5月10日まで笠松競馬場にオグリキャップを滞在させるイベントを行った。

4月29日と4月30日の競馬開催日にはセレモニーが行われ、コースに姿を見せたという。4月29日には安藤勝己がゲストとして来場し、オグリキャップとの対面を果たした。2008年には23歳と高齢だったが、11月9日には「アジア競馬会議記念デー」のイベントとして東京競馬場での公開も行われ、威風堂々とした姿を披露しファンを驚かせた。そして2010年7月3日、オグリキャップは転倒した際に右後肢脛骨を骨折、安楽死の処置がとられた。その際にも問い合わせの電話が相次いだという。


日本競馬史上に残る名馬たちの蹄跡を DVDとマガジンで完全収録
書籍名《DVD付きマガジン》隔週刊 日本の名馬・名勝負
創刊日2024年9月10日
価格創刊号 特別価格 490円(2号以降は通常価格1899円)
発行間隔隔週刊
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