私にとっての誘導馬。

私と誘導馬との出会いは、2003年ごろに遡ります。
きっかけは、京都競馬場で行われたナリタトップロード引退式やジャングルポケット引退式で写真を撮り出したことでしょう。それまでは、競馬場に行っても誘導馬は見る程度の存在でした。

ここでは、私が20年近く誘導馬を継続して撮影することのきっかけとなった誘導馬3頭を紹介して、誘導馬の魅力を伝えることができればと思います。

ツルマルツヨシ

私が誘導馬の撮影を始める前から、ツルマルツヨシは誘導馬を務めていました。
私が京都競馬場で誘導馬を撮影し始めて半年ぐらい経った時、知人から「月刊『優駿』のたずね馬のコーナーでツルマルツヨシの写真を探しているそうなので、提供してもらえないか?」と連絡があり、私の撮影した写真を提供しました。

提供した写真(手前ツルマルツヨシ・奥エルウェーアンジュ)

このことがきっかけとなり、継続して誘導馬を撮影することになりました。
また、撮影した誘導馬写真を掲載するためのホームページを立ち上げたり、月刊「優駿」に写真を投稿したり、ツルマルツヨシが誘導馬引退後、担当厩務員さんが立ち上げられた『ツルマルツヨシの会』へ、ツルマルツヨシが誘導馬時代の写真を提供することにもなりました。

ツルマルツヨシは2021年2月現在、宮崎の吉野牧場にいますが、しばらく会えていないのでまたお礼を言いに会いたいです。

馬房でのんびりツルマルツヨシ

マイネルデスポット

2003年の秋の開催から誘導馬デビューしたマイネルデスポットは、この年から誘導馬を撮影し始めた私にとって、初めての『新人さん』です。

誘導の仕事が終わった後もパドック周回練習をするマイネルデスポット

競走馬と違い、誘導馬は仕事がある時は数レース誘導を担当し、開催中は何日も仕事をします。
ですから同じ誘導馬を継続して見ることができ、成長を感じることができるところに、彼らを追いかける魅力があると感じます。

マイネルデスポットはデビュー当時、落ち着きなくチャカチャカしていましたが、だんだんと落ち着きある誘導ができるようになり、成長後はGⅠレースでも堂々と誘導する姿を見ることができました。

GⅠレースでも先頭を誘導するマイネルデスポット

他にマイネルデスポットを継続して撮影していたおかげで、誘導馬を担当する方々と繋がりもできました。
担当の方々が誘導馬に乗られている姿を撮影した写真をお渡ししたりすることを通じて、会話も弾みます。
さらには、誘導馬を追いかけているファンの方々とも仲良くなることができました。
このように誘導馬の近くにいると人との繋がりができるという点も、誘導馬の魅力だと感じます。

メイショウシャーク

マイネルデスポットと同じく2003年の秋の開催から誘導馬デビューしたのが、メイショウシャークでした。

メイショウシャークは芦毛馬なので、年々白くなってきます。
それこそデビューから継続して撮影しているので、白くなっていく様子が楽しみのひとつです。

2003年11月のメイショウシャーク(手前)

現在、京都競馬場から園田競馬場へ異動して活躍しているメイショウシャークは、さらに白くなっています。

2020年11月のメイショウシャーク

長年追いかけていると、芦毛の誘導馬がだんだん白くなっていく様子を見ることができる──これも大きな楽しみのひとつであり、誘導馬の魅力だと感じます。

以上、ツルマルツヨシ・マイネルデスポット・メイショウシャークと3頭をピックアップしましたが、私にとって誘導馬が、様々な魅力を持っているのが伝わったのではないでしょうか。

  • 写真での自己表現ができる
  • 人との繋がりできる
  • 成長過程を長い間追いかけることができる
  • 芦毛馬が白くなっていく姿を見ることができる

人それぞれ、誘導馬の魅力の感じ方は異なると思います。
競走馬を引退して誘導馬になった馬たちをご覧になって、何かひかれる点、魅力を感じる点を見つけて頂き、誘導馬ファンが少しでも増えていけば嬉しいです。

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