[新馬戦振り返り]メイクデビュー勝ち馬紹介 2020/11/21,22,23

「road to the future」未来へ続く道。

このコーナーでは、週末の新馬戦を勝ち上がった馬たちを取り上げていきます。
ここから、クラシック戦線で活躍する名馬や、古馬になって活躍する名馬が、きっと現れるはずです。
今週は、どのような期待馬がデビュー勝ちを収めたのでしょうか?

11月21日(土)

東京4R メイクデビュー東京・ダート1,400m・1:26.5

ホワイトクロウ

牡馬(3番人気)
父:ヘニーヒューズ
母:ピエリーナ
母父:チチカステナンゴ
生産牧場:社台コーポレーション白老ファーム(白老町)
所属:矢野英一厩舎(美浦)
鞍上:横山武史騎手

正直申し上げて、この馬に関しては『発展途上の一戦』かと思っていただけに、驚きの新馬勝ちです。

パドックではやや気合不足で、少し重いかなという印象でしたが、競馬に行くと一変しました。
直線で後ろから迫られてもしっかりと反応できていましたし、スピードも現状では文句ありません。
祖母バイラリーナは3連勝でスイートピーSを制しオークス、秋華賞に挑んだ経験があります。また母ピエリーナは本馬と同じキャロットファームの持ち馬として成長力のある現役生活を送りました。

今日のレースが出来るならば、次走以降も上位争いが出来る素材でしょう。

東京5R メイクデビュー東京(牝馬限定)・芝1,600m・1:34.5

レフトゥバーズ

牝馬(3番人気)
父:ディープインパクト
母:テルアケリー
母父:Tapit
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:萩原清厩舎(美浦)
鞍上:横山武史騎手

これは凄い馬が現れました。
驚異の瞬発力で圧勝です。

東京芝1,600mの新馬戦で「1:34.5」以内で走れた馬は近10年間で8頭のみ。かつ、このタイム内で上がり3ハロン33秒台の脚を記録したのはグランアレグリア、ダノンファンタジーのみです。
父ディープインパクト×母父Tapitの組み合わせからは10頭中7頭が勝ち上がり、代表馬は先にも登場したグランアレグリアです。

馬格がまだ小さいだけに成長が待たれますが、今日の様なレースが出来るならば「重賞級」の一頭です。

阪神5R メイクデビュー阪神・芝1,600m・1:35.5

レゾンドゥスリール

牡馬(1番人気)
父:ハーツクライ
母:ローブティサージュ
母父:ウォーエンブレム
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:須貝尚介厩舎(栗東)
鞍上:川田将雅騎手

非常に良い長い脚を使い新馬勝ちです。
母ローブティサージュはクラブにとってノーザンファーム提携初年度の募集馬で、即GⅠ制覇を果たしてくれた功労馬。関係者の喜びもひとしおでしょう。

父ハーツクライ×母父ウォーエンブレムの組み合わせは健康な馬が多く、サトノグランが35戦4勝、ストロベリーキングが地方戦含め81戦しています。
今日は騎手の仕掛けにもしっかりと反応していましたし、成長力を含めて長い目で楽しめそうな一頭だと思います。

阪神6R メイクデビュー阪神・ダート1,200m・1:14.0

ルシャリーブル

牝馬(5番人気)
父:ディスクリートキャット
母:マリカ
母父:サウスヴィグラス
生産牧場:日進牧場(浦河町)
所属:鈴木孝志厩舎(栗東)
鞍上:和田竜二騎手

初戦としては非常に見どころがある一戦でした。

スタートで若干後手を踏みますが、良いスピードの二の足を披露しあっという間に2番手を確保。
直線に向くと騎手の仕掛けにしっかりと反応しキッチリと交わし切りました。
血統的にはやはりダートの短距離路線で、間違いは無さそうです。

11月22日(日)

東京5R メイクデビュー東京・芝2,000m・2:05.9

イースタンワールド

牡馬(6番人気)
父:ワールドエース
母:メイショウアサツユ
母父:タイキシャトル
生産牧場:三嶋牧場(浦河町)
所属:高柳瑞樹厩舎(美浦)
鞍上:吉田隼人騎手

外々をまわり、後続を完封しました。

4コーナーで外に持ち出すと良い脚を長く披露し、今日は完勝と言って良いでしょう。
次走以降でどの様な競馬が出来るかで再考したい一頭です。

距離適性的には、今日の走りを見る限りはもう少し長くても全く問題なさそうです。

東京6R メイクデビュー東京・ダート1,600m・1:41.2

ルヴィアス

牡馬(1番人気)
父:ヴェンセンヌ
母:ロメラ
母父:サクラバクシンオー
生産牧場:原田久司さん(新ひだか町)
所属:小西一男厩舎(美浦)
鞍上:横山典弘騎手

調教で好気配の動きを披露していましたが、本番でも結果を残しました。今日は完勝と言って良いでしょう。
スタートをしっかりと決め、道中は横山典弘騎手に競馬を教えられながら追走し、仕掛けられてからは素晴らしい瞬発力を披露しました。

新馬戦という事でタイムは気にする事はないでしょう。
2019年北海道サマーセールにて200万で取引された本馬。今日の様な走りが出来るのならばシンデレラストーリーがあっても何ら不思議ありません。

阪神5R メイクデビュー阪神・芝2,000m・2:05.2

サトノハンター

牡馬(3番人気)
父:ハービンジャー
母:サトノユリア
母父:ディープインパクト
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:平田修厩舎(栗東)
鞍上:松山弘平騎手

最内をついてしっかりと新馬勝ちを果たしました。全兄は京都新聞杯4着馬サトノリュウガです。
スタートでややゴチャつく展開になりましたが、冷静に中団に下げコーナーをうまく回らせる好騎乗もお見事でした。

父ハービンジャー×母父ディープインパクトの産駒は距離の面など含めても色々なタイプがでていますが、この馬は2,400m以上でも力を発揮できるでしょう。
切れ負けする馬も多い配合なだけに、これからのスピード力の向上が活躍するにはカギになりそうです。

阪神6R メイクデビュー阪神・ダート1,800m・1:56.5

ロードエルピス

牡馬(3番人気)
父:マジェスティックウォリアー
母:ルアンジュ
母父:マンハッタンカフェ
生産牧場:ケイアイファーム(新ひだか町)
所属:西浦勝一厩舎(栗東)
鞍上:池添謙一騎手

4コーナーで先頭に立ち、しっかりと押し切りました。

祖母サッカーマムはケイアイファームにおいて非常に安定した繁殖牝馬で、主にクラブで募集されJRA通算19勝、ロードゴラッソが2019年シリウスSを制する等活躍しています。本馬はルアンジュの初仔になりますが478kgでデビューと、やはり堅実な一族の血は健在の様です。

レースぶりを見ると、後ろが迫ってきた時に反応は出来ていましたしこれくらいの距離まででしたら十分にこなせるでしょう。血統的にもまだまだ成長してくるはずですので、しっかりと力をつけ古馬ダート戦線で活躍してほしい存在です。

11月23日(月)

東京5R メイクデビュー東京・芝1,800m・1:50.5

タケルジャック

牡馬(4番人気)
父:ブラックタイド
母:セレブデート
母父:キングカメハメハ
生産牧場:チャンピオンズファーム(新ひだか町)
所属:清水久詞厩舎(栗東)
鞍上:北村宏司騎手

先団にとりつき、しっかりとした走りを披露しました。

父ブラックタイド×母父キングカメハメハの代表馬と言えば先日オジュウチョウサンを倒し話題になったタガノエスプレッソです。元々平地時代にははデイリー杯2歳Sの勝ち馬ながら菊花賞にも出走し、ダートのオープンクラスでも長く活躍した万能馬でした。

線で外に持ち出そうとしましたが、壁に阻まれ荒れたインコースに入ってからもうひと伸び。デビュー戦としては十分の内容でしょう。
やや、直線でもソラなのか坂なのか、スピードが緩むシーンもありましたので次走以降での走りで再考したい一頭です。

東京6R メイクデビュー東京・芝1,400m・1:23.2

オンラインドリーム

牝馬(1番人気)
父:Frankel
母:Danedream
母父:Lomitas
生産牧場:英国産
所属:武幸四郎厩舎(栗東)
鞍上:武豊騎手

とんでもない良血馬が日本でデビューしました。

父Frankel(フランケル)は14戦14勝GⅠ制覇数10勝。母Danedream(デインドリーム)は凱旋門賞制覇などGⅠを6勝。ただただ驚くばかりです。本国では全兄ソリッドドリーム以来となるでしょうか。

二の足がついてから先手を奪うスピードはありましたし、直線に向いてから引き離す脚も見るべきものがありました。
現段階でのスピード値は分かりましたので、今後は馬体の成長と、タメが効く脚が備われば上のクラスでも戦える素材だと思います。これだけの良血馬ですから、次走以降にも注目です。

阪神5R メイクデビュー阪神・芝1,200m・1:10.1

メイショウフンケイ

牡馬(4番人気)
父:ダイワメジャー
母:メイショウスズラン
母父:キングカメハメハ
生産牧場:三嶋牧場(浦河町)
所属:池添兼雄厩舎(栗東)
鞍上:松山弘平騎手

今後が非常に楽しみになる、力強い勝ち方を披露しました。

全姉はデイリー杯2歳S2着など短距離からマイル重賞の常連のメイショウショウブです。
スタートもしっかり出ましたし、道中も好位置をキープ。騎手の反応にもしっかりと応え、大きなストライドで抜け出しました。

今日は完勝の内容でしたし、兄姉を見ると成長力もあります。
芝ダート問わない一族なだけに、どの様な成長をしていくか楽しみです。

写真:かぼす、たなかゆうき

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