[POG2021-2022]注目馬紹介~一口クラブ・東京サラブレッドクラブ編~

例年、高い勝ち上がり率を誇る通称「東サラ」こと東京サラブレッドクラブ。
今回はその「東サラ」所属の2021-2022年度POGにおける注目馬をピックアップしたいと思います。
いつもは馬主名義であるクラブ法人名を利用するのですが、このクラブの場合は愛馬会法人名である東京サラブレッドクラブが浸透しすぎているため、あえて「東サラ」と呼ばせて頂きます。

昨シーズンのPOGではレッドベルオーブがデイリー杯2歳Sを制し、朝日杯FSでは1番人気で3着。今年も「赤、白星散、袖白一本輪」の勝負服には要注目です!

レッドベルアーム

牡馬
父:ハーツクライ
母:レッドファンタジア
母父:Unbridled's Song
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
厩舎:藤原英昭(栗東)
募集額:5,600万円(一口140,000円)
母9歳時の産駒(5連産目)

やはり、現在の東サラはこの馬から取り上げなければならないでしょう。兄姉は全てディープインパクト産駒で、生涯成績もさる事ながらPOG期間の成績も、下記の通り非常に優秀です。

  • 2015年 レッドベルローズ(17戦3勝)新馬勝ち、フェアリーS3着
  • 2016年 レッドベルディエス(13戦4勝)クイーンC5着
  • 2017年 レッドベルジュール(3戦2勝)デイリー杯2歳S優勝
  • 2018年 レッドベルオーブ(4戦2勝)デイリー杯2歳S優勝、朝日杯FS3着

今年は父がハーツクライに変わりましたが、母父Unbridled's Songとの配合からは、GⅠ戦線で大活躍したスワーヴリチャードが誕生しています。

管理する藤原英昭厩舎は半兄ベルジュール、ベルオーブも預託されています。
他にもオープンクラスまで出世したレッドオルガ、エルフィンSを制しオークス4着のレッドサクヤなど活躍馬も多く、クラブとの相性も抜群でしょう。

ハーツクライ産駒ですとやはり成長の時期が気になる所ですが、2021年3月頭の段階で、すでにスピード感あふれる走りを調教で披露していますし、半兄姉達同様早めから始動できそうな点は心強い限りです。カタログで謳われていた「満を持して迎えた父と念願のGⅠ制覇を遂げる」という文言を実現する可能性を十二分に秘めた一頭です。

ルージュレイア

牝馬
父:ハーツクライ
母:ドリーフォンテイン
母父:Fastnet Rock
生産牧場:社台ファーム(千歳市)
厩舎:尾関知人(美浦)
募集額:2,600万円(一口65,000円)
母10歳時の産駒(3連産目)

今年から牝馬の冠が「ルージュ」に統一されました。そんな牝馬組で一番最初にご紹介したいのが本馬です。

母ドリーフォンテインは豪州にて現役生活を送り、レベルの高い短距離路線でSAJCロバートサングスターSなどGⅠ制覇を含む重賞4勝をあげた強豪馬です。その母に長距離馬ハーツクライの組み合わせですから、嚙み合った時の期待感は相当なものがあります。

管理する尾関知人厩舎といえば、やはり真っ先に名前があがるのはレッドファルクスです。こちらもクラブや外厩との連携はしっかりととれているだけに心配は無用でしょう。

先にも書きました通り、母は血統表にダンチヒ、デインヒル、ファストネットロックと並ぶ生粋のスピード血統馬。育成の段階から高い評価を受けているだけに、覚えておきたい存在です。

ルージュカルミア

牝馬
父:ディープインパクト
母:ディエンティ
母父:Storm Cat
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
厩舎:木村哲也(美浦)
募集額:5,200万円(一口130,000円)
母12歳時の産駒(流産明け)

父ディープインパクト×母父Storm Catは言わずもがなスーパーニックスの一つです。
過去には

  • キズナ(ダービー、凱旋門賞4着)
  • サトノアラジン(安田記念)
  • リアルスティール(ドバイターフ)
  • ラヴズオンリーユー(オークス)
  • ラキシス(エリザベス女王杯)
  • エイシンヒカリ(香港C、イスパーン賞)
  • アユサン(桜花賞)

などのGⅠ馬が誕生しています。また、この配合でノーザンファーム生産に限定すると12頭生産中11頭が勝ち上がり、うち8頭が獲得賞金1億円超えですから、その相性の良さには驚くばかりです。

母ディエンティは愛国で2勝。海外で繁殖生活を送った後に本国へ輸入され、本馬が2番仔になります。全兄レッドラトゥールは別の牧場で誕生し、同じく東サラで募集されましたが、現状は未勝利です。しかしながら、馬体の素晴らしさやハマった時の脚などは見どころがあり、引き続き中央で現役生活を送っています。

やはり、この馬の最大の魅力は「ノーザンファームが送るニックス配合」でしょう。育成の段階から全兄とは少し違いマイラー的な動きを披露し、スピード力に関しては高いものを感じます。桜の舞台へ駒を進めて欲しい一頭です。

レッドベスティア

牡馬
父:ダイワメジャー
母:フィルバート
母父:High ChaParral
生産牧場:谷川牧場(浦河町)
厩舎:昆貢(栗東)
募集額:3,000万円(一口75,000円)
母6歳時の産駒(2連産目)

次に2歳戦向きのスピードスター候補をご紹介します。

母父High ChaParral(ハイシャパラル)は愛国にて13戦10勝、GⅠを6勝した紛れもない名馬です。ただ、いかにも欧州向きで、父としては頭数が多くなかった事もあり日本での活躍馬は出ませんでした。しかし母父となり父ダイワメジャーと配合されると、一気に能力が開花。重賞戦線で活躍するシゲルピンクダイヤ、アマルフィコーストらが誕生しました。

トモの大きさや、雄大な馬体・育成の状況を見るに、早い段階からスピード力を活かせるタイプで、まさに昆貢厩舎はうってつけと言えるでしょう。レッドグランザ、レッドゼノン、レッドレビンなど多くの馬が、出走回数をしっかり確保されながらあ現役生活を送っています。2歳重賞からの活躍を期待したい1頭です。


まだまだ本来ならばご紹介したい期待馬が多くいるのですが、以上4頭に注目してご紹介させて頂きました。

この記事が皆様のPOG戦略のお役に立てれば幸いです。 

※記事内のクラブの名称は愛馬会法人名を使用しています。
※記事内の数字は2021年3月14日現在です。
※記事内の写真はクラブ募集時の写真となっています。
※本記事はクラブ様からのご厚意で使用させて頂いております。転載等はご遠慮下さい。

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エルデスペラード

牡馬
父:バゴ
母:シェリトリンド
母父:ステイゴールド
生産牧場:村上進治さん(新冠町)
厩舎:橋口慎介(栗東)
募集額:600万円(一口12,000円)
母5歳時の産駒(初仔)

競馬界には「ニックス」という言葉が存在します。「優秀な競走馬が誕生しやすい配合の組み合わせ」という意味です。代表的なところでは父ステイゴールド×メジロマックイーンの組み合わせでしょうか。2004年産から2009年産まで6頭しかデビューしていないにも関わらず、ドリームジャーニー、オルフェーヴル、ゴールドシップが誕生した驚異の組み合わせです。
本馬の父バゴ×母父ステイゴールドも非常に相性が良く、2011年産から2015年産までにわずか4頭しかデビューしていませんが、クリスマス(函館2歳S)、ブラックバゴ(京成杯2着、ホープフルS3着)、キボウノダイチ(ラジオNIKKEI賞3着)と3頭が勝ち上がり重賞戦線に駒を進める活躍をし、近年種付けが増えている配合です。

母系を見てみると祖母ラクカラチャは英国にて7勝し芝短距離GⅠのナンソープSを制しています。そこにバゴですから、洋芝も苦にする事は無いでしょうし成長力にも期待が出来ます。

中間もしっかりとカナイシスタッドにて調教を積まれ、デビューの時を虎視眈々と狙っています。
初仔ですが4月の段階で440kgを超えるサイズですし、芝だけでなくダートもこなせる器でしょう。

プレミアムベリー

牝馬
父:ヘニーヒューズ
母:ミラクルベリー
母父:ファルブラヴ
生産牧場:前谷武志さん(新ひだか町)
厩舎:羽月友彦(栗東)
募集額:1,000万円(一口20,000円)
母11歳時の産駒(5連産目)

芝・ダートどちらに適性がでるのか非常に興味深い配合です。

まず父ヘニーヒューズという点から考えると、フェブラリーS覇者のモーニン、UAEダービーに挑戦したケイアイレオーネ、かしわ記念覇者のワイドファラオのダート馬が獲得賞金の上位を占めていますが、芝路線からも朝日杯FSを勝ったアジアエクスプレスもでていますし、先に登場したワイドファラオはニュージーランドトロフィーの勝ち馬でもあり、ダート特化の種牡馬では無く、馬の身体つきや成長度合いによってどちらの適性の馬を輩出する事が出来る万能種牡馬です。

次に母系を見てみると、母ミラクルベリーは社台ファームの生産馬で現役時代は芝・ダート問わず短距離路線で堅実な走りをし繁殖入り。母としては父ルーラーシップとの間に誕生したグランレイが2019年朝日杯FSで3着となっています。また、初仔のアルスラーン(父:ヴィクトワールピサ)は芝の長距離戦を主戦とし2,000万円以上の獲得賞金を稼いでいます。

というように、血統背景からは芝・ダート問わずに走れそうな本馬。
クラブ公式のホームページにでているように馬体のつくりはグランレイに似ている様で現状としては芝を中心に使い、力がついてきた段階でダート路線という選択肢もあるでしょう。
森本スティーブルでゲート練習も積んでいて、順調ならば秋には競馬場でスピード感ある走りが期待できそうな1頭です。

ラートリー

牝馬
父:シニスターミニスター
母:ベストレート
母父:ゼンノロブロイ
生産牧場:前谷武志さん(新ひだか町)
厩舎:和田勇介(美浦)
募集額:600万円(一口12,000円)
母6歳時の産駒(初仔)

グランデファームで順調に調整されているラートリーにも注目です。

母系を見てみると祖母は活躍馬かつ名繁殖牝馬のプロモーションです。産駒の代表馬はダービー2着、菊花賞3着でPOG期間に重賞を2勝したアドマイヤメインです。母はノーザンファームで生産されGⅠレーシングの募集馬としてデビュー。1勝をあげたのちに繁殖生活に入りました。その初仔が本馬ラートリーになります。
募集時の写真の通り、非常に見栄えのする綺麗な馬体をしていて血統背景の良さが窺えます。

父シニスターミニスターの産駒といえばやはり主戦はダート路線。
多くの牡馬がダート重賞戦線で活躍し、牝馬からもヤマニンアンプリメが2019年JBCレディスクラシックを制し、父に嬉しい産駒GⅠ初制覇をプレゼントしてくれました。ちなみにこの時の2着馬ゴールドクイーンもシニスターミニスター産駒でワンツーフィニッシュとなりました。

父の力を考えると主戦はダート向きかも知れませんが、牝馬はスピードタイプにでる事も多く、母系を考えると芝路線で活躍しても何ら不思議ありません。
現状すでに460kg近い馬体に成長し、育成牧場で乗り込まれている本馬。今後の成長に期待せずにはいられません。


まだまだ本来ならばご紹介したい期待馬が多くいるのですが、以上3頭に注目してご紹介させて頂きました。

この記事が皆様のPOG戦略のお役に立てれば幸いです。 

※記事内のクラブの名称はクラブ法人名を使用しています。
※記事内の数字は2021年5月23日現在です。
※記事内の写真はクラブ募集時の写真となっています。
※本記事はクラブ様からのご厚意で使用させて頂いております。転載等はご遠慮下さい。

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