2021年産駒達のJRAの新馬戦も11戦が終わり、6月開催も後半戦に入りました。
今回も世代全体のうち3割前後しか勝ち上がることができない狭き門を突破した2歳馬3頭を紹介していきたいと思います。
2023年06月17日(土)
函館5R 芝1200 曇・良 14頭
コルルディ
牝馬
ダノンシャンティ×ハイヨーシルバー
母の父:クロフネ
所属:栗東)高柳大輔厩舎
生産:U・M・A
鞍上:鮫島克駿騎手
450㎏ 4番人気 5枠7番
この新馬戦の1つ前のレースで勝利を挙げ、節目の勝利まであと1勝となっていました鮫島騎手。
騎乗するのは4番人気コルルディです。
好スタートを決めると積極的に前へ行き、先頭集団を引っ張る形でレースを進めていきます。
軽快な走りで最後の直線に入ると、そこから粘り強い末脚を披露し、2着ナナオの追撃をクビ差で抑えての逃げ切り勝ち。
着差以上に余力を感じさせるレースぶりで、勝ち時計は1分11秒0。
9年目鮫島克駿騎手はこれでJRA通算400勝。
馬主のIZURUジャパン、生産のU・M・Aにとっては記念すべきJRA初勝利となりました。
阪神5R ダ1200 晴・良 13頭
サトノフェニックス
牡馬
ヘニーヒューズ×マーメイドティアラ
母の父:シンボリクリスエス
所属:栗東)西園正都厩舎
生産:下河辺牧場
鞍上:和田竜二騎手
476㎏ 2番人気 5枠6番
2017年京成杯AH勝ち馬グランシルクの半弟トラペジストが1番人気に推された今年最初のダートの新馬戦。
そのトラペジストに次ぐ二番人気に推されていましたヘニーヒューズ産駒が勝ち上がりを決めました。
好スタートを切ったサトノフェニックスは積極的に追われて前へ。
先頭を争う3頭のすぐ後ろで折り合いレースに入っていきます。
最終コーナーを回りながら外に出されると、上り最速となった36.8の末脚を披露。
残り200m付近で前を捉えて先頭に立ち、そのまま2着ボビーニクビッタケに4馬身差をつける快勝でした。
勝ち時計は1分13秒3
オーナーは里見治氏。
口取りでは全員で、馬名の由来のひとつにもなったという麻雀チームの決めポーズ。
これから大きな舞台でもこのポーズを見せることができるか、注目の1頭です。
東京5R 芝1400 晴・良 16頭
ノヴァエクスプレス
牡馬
アジアエクスプレス×グリューネヴォッヘ
母の父:スペシャルウィーク
所属:美浦)鈴木慎太郎厩舎
生産:ノーザンファーム
鞍上:菅原明良騎手
482㎏ 2番人気 8枠16番
昨年年間で新馬戦1勝だったアジアエクスプレス産駒が早速の勝ち上がりを決めました。
2番人気ノヴァエクスプレスは大外から。
スタートはまずまずでしたが一気にスピードに乗り、3番手までポジションを上げて馬群の外を行きます。
直線に入ると客席方向へ顔を向けながらも楽な手応えのまま先頭に並び、2着16番人気ミルタンドレスに1馬身半差をつけてゴールとなりました。
勝ち時計は1分22秒8。
アジアエクスプレス産駒はどちらかと言えばダートでの活躍馬が多く、母グリューネヴォッヘや兄姉達もダートで走っていた中での芝の新馬戦勝利。
今後の成長と活躍に期待が高まるデビュー戦となりました。
函館6R ダ1000 曇・良 12頭
ゼルトザーム
牡馬
ヘニーヒューズ×ロザリウム
母の父:キングカメハメハ
所属:栗東)加用正厩舎
生産:富田牧場
鞍上:浜中俊騎手
458㎏ 1番人気 1枠1番
タケシに乗った横山和生騎手と横山武史騎手の兄弟対決でもレース前から注目を集めましたこの日の函館6レース。
1番人気に推されたゼルトザームは最内からのスタート。
やや頭を上げる素振りを見せ、スムーズとは言い難い入り方をしますが、ほどなくして落ち着くと最短距離を4-5番手で追走していきます。
最終コーナーを回りながら外に出されると、直線に入ってすぐに鋭く脚を伸ばしていきあっという間に先頭に立ち、差してきた2着馬ワイワイレジェンドを1馬身半差で抑えて人気に応えました。
勝ち時計は59秒9。
母ロザリウム、母の母がローズバドのいわゆる薔薇一族。
昨年新馬戦勝ちが無かった加用厩舎。今度の2月に定年予定となるラストイヤーは幸先の良いスタートとなりました。
注目の横山兄弟は、アルジェンタージョと武史騎手が3着、タケシと和生騎手が5着と、揃って掲示板に載る好走をみせています。
東京6R ダ1400 晴・良 16頭
アマンテビアンコ
牡馬
ヘニーヒューズ×ユキチャン
母の父:クロフネ
所属:美浦)宮田敬介厩舎
生産:ノーザンファーム
鞍上:C.ルメール騎手
534㎏ 1番人気 8枠15番
白毛の期待馬が見事な新馬勝ちを決めました。
大外からのスタートとなりましたアマンテビアンコは、発馬は悪くありませんでしたがややポジションを下げて先頭集団の後方、馬群の外につけてレースに入っていきます。
8-9番手辺りで直線に入ると、残り400mを切った辺りから進出を開始。
ジワジワと脚を伸ばして行き最後まで脚色は鈍らず、2着ハビレに1と3/4馬身差をつける快勝で初陣を飾りました。
勝ち時計は1分25秒5。
鞍上C.ルメール騎手はこれが記念すべき史上15人目となるJRA通算1700勝目。
ヘニーヒューズ産駒はこの日のダート新馬戦3つを全勝となりました。
以上、6月17日開催のメイクデビュー勝ち馬5頭を紹介しました。
この仔達がこれからどのような走りを見せてくれるのか、今後の成長と活躍を楽しみに応援していきたいと思います。
写真:ナミトオト、@gomashiophoto、win