巷で話題になっているゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」。
実際の競走馬をモデルにしたこのゲーム。登場するウマ娘たちの中に現役で走っている馬をモチーフとしたキャラクターはいませんが、子供、孫あるいは親戚にあたる馬が現役で駆けている例はたくさんあります。
そういった競走馬を「ウマ娘 プリティーダービー」から競馬を持った方々にも応援してもらいたい。そんな思いからこの「今も駆ける スターの血を引く者」では、ウマ娘にも登場するキャラクターのモデルとなった競走馬と血縁関係に当たる馬を、その週のレースからピックアップして紹介していきたいと思います。
今週も新馬戦から3頭をピックアップしたいと思います。
土曜小倉5R テイエムヒッサーロ
テイエムヒッサーロの父は「世紀末覇王」ことテイエムオペラオーです。小倉5Rは夏の小倉競馬では名物となっている九州産馬限定戦です。九州の馬産は北海道に比べると規模が小さく、これまでJRAのG1を勝利したことはありません。しかし去年デビューした馬の中からはヨカヨカ、ルクシオンという2頭のオープン勝ち馬を送り出しており、馬産のレベルは確実に上がってきています。
「テイエム」の冠名で知られる竹園正継オーナーは鹿児島出身の実業家。その為か九州の馬産にも力を入れており、鹿児島に「テイエム牧場」と言う牧場を所有。過去テイエムチュラサン、テイエムトッパズレと2頭の重賞勝ち馬を送り出しています。
竹園正継氏が馬主を目指すきっかけになったのは幼馴染の岩元市三騎手が日本ダービーの表彰式に映っているのを偶然目にし、「俺も馬主になって岩元に再会しよう」と思ったからだそうです。そして、岩元市三騎手がダービーを勝った1987年に馬主資格を取得。その11年後、竹園正継氏が既に調教師に転身していた岩元市三氏のもとに預けたのがテイエムオペラオーでした。
テイエムオペラオーは2000年、当時古馬の中長距離G1を全勝すると言う快挙を達成。歴史的な名馬に上り詰めましたが、種牡馬としてはいまだ平地重賞勝ち馬を出せておらず、苦戦が続いています。
しかし、ウマ娘でのテイエムオペラオーのキャラを見ると「この状況から、九州産初のG1ホースとなる大名馬を送り出す」と言うカッコいい演出を用意しているかもしれません。
ヒッサーロは鹿児島の方言で「なにくそ、見てろよ」。これまで苦戦が続いている九州産馬、テイエムオペラオー産駒が逆襲をはかるにはぴったりな名前にも思えます。
土曜小倉6R シホノディレット
シホノディレットの曾祖母は「クールビューティー」メジロドーベルです。メジロドーベルが産まれたメジロ牧場は当時日本有数のオーナーブリーダーとして知られ、自前の血統を大事に育んでいく馬主さんでした。そのことはウマ娘内でも「メジロ家」と言う形で表れています。
メジロドーベルの血統も父はメジロライアン。母がメジロビューティーでその母もその母もそのまた母もメジロの馬でした。
しかし、現在の競馬ではこの「メジロ」の冠で走る馬はいなくなりました。メジロマックイーンに代表されるようにスタミナ豊富な馬を生産するのに定評があったメジロ牧場にとって現代のスピードを重視する競馬は向かい風となり徐々に大レースで活躍する馬が減少。2011年にメジロ牧場は競馬界からの撤退を決めました。
とは言え、「メジロ」の血統が競馬界から影響力をなくしたわけではありません。母父メジロマックイーンはオルフェーヴル、ゴールドシップなど多くの活躍馬を送り出しましたし、近年最強マイラーの呼び声が高いモーリスも牝系の血は母メジロモントレーから5代前のメジロクインまで全てメジロの名のつく馬です。
このシホノヴィーナスもメジロの冠こそつきませんが確実にメジロ家の血が流れています。活躍が期待できる1頭と言ってよいでしょう。
日曜福島5R ウインピクシス
ウインピクシスは、父がウマ娘のゲーム内での最新イベントにおけるラスボス(?)である、ゴールドシップです。
モチーフがあるキャラクターで好き勝手にやられると気分を害する方ももしかしたらいるのかもしれませんが、現役時代のゴールドシップの奔放な逸話の数々を考えると、「ゴールドシップはこういうキャラだよな」と思う方が多いのではないでしょうか。
実際、私も新イベントのプロローグストーリーを見た時に「これ絶対ラスボスゴルシやろ」と思ってしまいました(笑)。
ゴールドシップ産駒はここにきて好調で、5月に行われたオークスでユーバーレーベンが、目黒記念でウインキートスが勝利を上げていて、血の勢いと言う意味では、ナミに乗っています。ウマ娘のイベントで登場したタイミングでもあるので産駒に注目してみるのもいいかもしれません。
ちなみにウインピクシスの曽祖父はグラスワンダー。そう、ウマ娘のイベントでラスボスゴールドシップを倒すキャラクターです。ウマ娘ファンにはたまらない一頭ではないでしょうか。
開発:Cygames
ジャンル:育成シミュレーション
プラットフォーム:iOS/Android/PC
配信:日本
利用料金:無料(一部有料コンテンツあり)
URL:
・AppStore
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