愛馬会法人名「東京サラブレッドクラブ」こと東サラの、「赤、白星散、袖白一本輪」の真っ赤な勝負服は競馬場でひと際目を引きます。
近年もPOG期間中にもしっかりとGⅠレースに出走し、2021年の日本ダービーへは京都新聞杯を制したレッドジェネシスが挑戦しました。
今回はそんな「東京サラブレッドクラブ」の期待馬をピックアップしてみたいと思います。
ルージュベルメール
牝馬
父:エピファネイア
母:レッドファンタジア
母父:Unbridled's Song
生産牧場:ノーザンファーム
厩舎:藤原英昭(栗東)
募集額:5,400万円(一口13.5万円)
やはり東サラはこの牝系から取り上げねばならないでしょう。
まずは母レッドファンタジアの繁殖成績を振り返ってみます。
- 2015年産 レッドベルローズ 牝馬[3-2-4-8]フェアリーS 3着
- 2016年産 レッドベルディエス 牝馬[4-1-1-10]クイーンC 5着
- 2017年産 レッドベルジュール 牡馬[2-0-0-1]デイリー杯2歳S 1着
- 2018年産 レッドベルオーブ 牡馬[2-1-1-3]デイリー杯2歳S 1着・朝日杯FS 3着
- 2019年産 レッドベルアーム 牡馬[1-0-2-2]シンザン記念3着
ここまで15年~18年産までがディープインパクトとの配合、19年ベルアームがハーツクライとの配合で、全馬がPOG期間に重賞で掲示板を確保。さらにベルジュールとベルオーブがデイリー杯と兄弟制覇しています。POGにおいては外せない存在です。
今年は父エピファネイアに変わりました。この父×母父のサンプルはまだ無いのですが、母父のUnbridled's Songはディープインパクトとの配合でコントレイル、ダノンプラチナを、ハーツクライとの配合でスワーヴリチャードを、スペシャルウィークとの配合でトーホウジャッカルと、4頭のGⅠ馬を送り出しています。最近ではモーリスとの配合でジャックドールが活躍する等、結果を残している母父です。
管理するのはベルジュール以降タッグを組んでいる藤原英昭調教師。
兄姉が果たせていないGⅠ制覇を期待したい逸材です。
パンモッレ20
牝馬
父:Frankel
母:Panmolle
母父:Lawman
生産国:愛国産
厩舎:鹿戸雄一(美浦)
募集額:5,000万円(一口12.5万円)
こちらは2021年12月に追加募集された外国産馬。本記事執筆中の段階で馬名は未決定である事と、カタログの写真も他の通常募集馬とは違う点にお気を付けください。
父は14戦無敗でGⅠを10勝した世界的名馬Frankel(フランケル)。種牡馬としても初年度産駒から活躍馬を輩出していて、ソウルスターリングが大活躍。その後もグレナディアガーズやモズアスコットが登場するなど、勢いは衰えません。その中で、今回東サラでも本馬が募集されました。
牝系を見ると曾祖母Zenda(ゼンダ)からは名種牡馬Kingman(キングマン)、重賞馬で種牡馬入りしているRemote(リモート)などが登場しています。そのZendaと、3歳時に仏ダービーと当時はマイルGⅠだったジョッケクルブ賞を制したLawman(ローマン)の間に産まれたのが本馬の母Panmolle(パンモッレ)になります。
初子の牝馬となりますが、4月に英国から輸入された段階でクラブ公表の馬体重は452kgですから、馬格の心配は無さそうです。夢のある血統馬なだけにオークスまで視野に入れた活躍を期待します。
レッドジャルダン
牡馬
父:ダイワメジャー
母:ブルーミングアレー
母父:シンボリクリスエス
生産牧場:社台ファーム
厩舎:友道康夫(栗東)
募集額:2,800万円(一口7万円)
母ブルーミングアレーの産駒達は5頭いますが、全馬が1,000万円以上の獲得賞金をあげている非常に安定した成績を残しています。中でも半姉ランブリングアレーは2021年に中山牝馬Sを制し、ヴィクトリアマイルでも2着に食い込みました。2022年に入ってからも小倉大賞典2着と活躍をしています。その母に快速馬ダイワメジャーが配合され、東サラで募集となりました。
父ダイワメジャー×母父シンボリクリスエスの配合は非常に相性が良く、21頭中13頭がJRAで勝ち星をあげています。代表的な所ではミスパンテールのあげた重賞3連勝などが記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。また、2017年産のキャロットファームで募集されたアブソルティスモなど、早い段階からスピード力豊かな産駒もいる点が特徴的です。
東サラ×社台ファーム生産は切っても切れない関係で、レッドディザイア・レッドキングダム・レッドファルクス・レッドリヴェール・レッドルゼルと5頭のGⅠ勝ち馬が誕生しています。本馬もここまで順調な調整がされデビューへ向け調整中。まずは朝日杯FS、NHKマイルCを目標に勝ち星を積み重ねて欲しい1頭です。
まだまだ本来ならば紹介したい期待馬が多くいるのですが、以上3頭に注目して紹介させて頂きました!
この記事が皆様のPOG戦略のお役に立てれば幸いです。
※記事内のクラブの名称は愛馬会法人名を使用しています。
※記事内の数字は2022年5月5日現在の内容です。
※記事内の写真はクラブ募集時の写真となっています。
※本記事はクラブ様からのご厚意で使用させて頂いております。転載等はご遠慮下さい。