[今週の競馬]今年初の中京開催スタート! 日曜には金鯱賞が開催

今週から中央競馬は中京競馬が開幕し、ここから3月末、高松宮記念が開催されるまでは中山、阪神、中京での3場開催となる。

そんな中京、日曜日には金鯱賞が実施予定。大阪杯のステップレースであると同時に、上半期の古馬G1戦線へ向かう馬たちにとっては重要な前哨戦となる。同時に中山では皐月賞のトライアルレースであるスプリングステークスも行われ、阪神では土曜日に障害重賞の阪神スプリングジャンプが実施される。春G1に向け、各路線である程度の勢力図も固まりそうな週末が訪れそうだ。

○阪神スプリングジャンプ 中山グランドジャンプを目指すジャンパーたちが飛ぶ!

阪神スプリングジャンプ(J・G2)
土曜阪神8R 13:45発走
芝3900m(障害左→右)サラ系4歳以上限定 障害オープン 別定
本賞金 1着4500 2着1800 3着1100 4着680 5着450(万円)

■レースの歴史、位置付け

1999年、障害競走のグレード制導入と同時に創設された重賞。設立当初からJ・G2として開催されているが、初年度のみ現行の距離から100m短い3800mで実施されている。

過去10年の中山グランドジャンプ優勝馬のうち、6頭がこのレースをステップに挑んでいたというローテーションからも分かるように、春の大一番に向けて非常に重要な1戦となる。同競走に7回出走し4勝を挙げたオジュウチョウサンは、阪神スプリングジャンプをステップに臨んだ際は全て勝利という記録も持っている。

■前年のレース模様

前年暮れの中山大障害で2,3,4着となった3頭がここへ転戦。人気もジューンベロシティとエコロデュエルが1番人気タイとなり、やや離れた3番人気にネビーイームが推され、J・G1で好走した3頭がそのまま上位評価を受けていた。

レースはジューンベロシティがスタートから逃げ、そのすぐ後ろをヴェイルネビュラが追走する形に。3番手以降は道中やや離れたところを走っており、それは勝負所に差し掛かっても変わらず、直線は前を行った2頭のマッチレースへ。最後は逃げ粘るジューンベロシティをヴェイルネビュラがわずかに捉え、キャリア初の重賞制覇を飾った。

■今年の出走馬

昨年、春秋障害G1連覇を果たしたエコロデュエルが年明け初戦にここを選択。今年も王者の座を盤石にするためにも、始動戦でも負けられないところだろう。

そんな彼の対抗馬としておそらく名前が挙がってくるのがネビーイーム。中山グランドジャンプ、中山大障害ともにエコロデュエルにだけ先着を許しており、今度こそはという思いは強いはずだ。2年前の6月から9戦連続で3着以内という安定感もあり、王者へリベンジして本番へ向かいたいところ。

また新星ディナースタにも注目。障害戦では1度も連対を外していないという、こちらも抜群の安定感の持ち主だ。最後はいつも切れ味十分の脚で先頭へ迫ってくる馬だけに、有力馬をまとめて倒してもおかしくない。

○東海テレビ杯金鯱賞 古馬中距離路線へ主役候補として羽ばたく者は

東海テレビ杯金鯱賞(G2)
日曜中京11R 15:15発走
芝2000m(左)サラ系4歳以上限定 オープン 別定
本賞金 1着6700 2着2700 3着1700 4着1000 5着670(万円)

■レースの歴史、位置付け

1965年、中京砂1800mを舞台として新設。以後、現在に至るまで何度も競走条件と施行時期が変更されており、春夏秋冬全ての季節で開催された歴史もある。2017年に大阪杯がG1競走に格上げされたことで3月に移設。以降は優勝馬に対して大阪杯の優先出走権を付与するトライアルレースとなった。

1998年、2着馬に1秒8差をつけ、1分57秒8という時計で逃げ切ったサイレンススズカのレースは有名だが、彼の勝ちタイムをこのレースで上回ったのは、中京競馬場が改修された2011年以降を含めてもわずかに4頭しかいないというのが、サイレンススズカの凄さを改めて物語っている。

また上記の施行条件が変更された影響で2016年は12月、2017年は3月とかなり短いスパンでの開催となったが、どちらも制したのはヤマカツエース。彼は開催時期の異なる同競走を連覇するという珍記録を樹立しながら、ステップレースに指定されていた次走のG1でも掲示板以上の成績を残すという優秀さを見せている。

■前年のレース模様

あいにくの悪天候で馬場状態はかなり悪化。ホウオウビスケッツ、デシエルト、プログノーシスといった3頭が3倍代で人気を分け合っており、やや離れた4番人気にクイーンズウォークまでがひと桁台のオッズ支持を集めていた。

レースはスタートからデシエルトが大逃げを打ち、重馬場ながら1000m通過が58秒2という超ハイペースで進めて行く。4コーナー入り口でもその差は大きくセーフティーリードかと思われたが、残り200mで後続が殺到。先団から脚を伸ばしたホウオウビスケッツがデシエルトを交わしたところにクイーンズウォークが迫り、最後はハナ差捉えて優勝。鞍上の川田将雅騎手は金鯱賞3連覇を達成した。

■今年の出走馬

前年覇者のクイーンズウォークが今年も連覇を狙ってエントリー。前走の天皇賞(秋)では9着と敗れたが、中団から上り32秒台の脚は繰り出し、力を見せた。中京芝2000mは2戦2勝と相性も良く、鞍上の川田将雅騎手も好成績。悲願のG1制覇に向けて好発進を切りたいところだ。

一方、メンバー中唯一のG1馬としてアーバンシックも参戦。こちらは4月の香港遠征を見据えての出走で、菊花賞馬としての意地を見せたいところだ。鞍上も三浦皇成騎手に変わったことで、新たな走りを見せられるかどうか。

また、彼ら以外にも重賞初制覇を狙うドゥラドーレスや、前走の京都記念でタイトルを手にしたジューンテイクなども出走を表明。登録数は14頭とフルゲートには満たないが、開幕初週から中京では熱き戦いが繰り広げられそうだ。

○フジテレビ賞スプリングステークス 関東最後の皐月賞切符3枚を懸けて

スプリングステークス(G2)
日曜中山11R 15:45発走
芝1800m(右・内)サラ系3歳 オープン 定量
本賞金 1着5400 2着2200 3着1400 4着610 5着540(万円)

■レースの歴史、位置付け

創設されたのは1952年で弥生賞より12年早い。そのため、皐月賞トライアルとしてはこちらの方が先輩にあたる。ただし、1957年までは東京で開催されており、1960年から現行条件が定着した後も4度、東京や阪神での実施があった。

皐月賞トライアルという名の通り、ここをステップに一冠目を手中に収める馬の数は多い。ただ、最後にスプリングステークスから皐月賞を制したのは2013年のロゴタイプとなっており、今年の勝ち馬は13年ぶりに皐月賞馬へ輝くことができるか注目だ。

また、このレース出身の三冠馬はシンザン、ナリタブライアン、オルフェーヴルであるが、3頭とも当時の開催地は東京、中山、阪神と異なっている。弥生賞出身の三冠馬が一貫して中山開催の同競走を勝利していることを考えると、面白い記録である。

■前年のレース模様

同日開催だった中京の金鯱賞同様、こちらもかなりの悪天候。800m通過が50秒ジャストとなるほど時計のかかる馬場となっていた。1番人気には札幌の新馬戦を当時の2歳レコードで制して以来の出走となったキングスコールが推されており、それに続く形でピコチャンブラック、ダノンセンチュリーが続いていた。

ゲートが開くとダノンセンチュリーが逃げを打ち、直後をクモヒトツナイ、ピコチャンブラックが追走。スタートで立ち遅れたキングスコールはやや後方からの競馬となった。勝負所で早めに動いたピコチャンブラックが4コーナー入り口を先頭で回ってくると、そのまま追い込んでくる後続を抑え切って勝利。2着フクノブルーレイク、3着キングスコールまでが本番への優先出走権を獲得した。

■今年の出走馬

近親にクリソライトやクリソベリルといったG1級勝ち馬を持つクレパスキュラーが中心となるか。札幌でのデビュー戦では、一昨年キングスコールが記録した芝1800mの2歳レコードを塗り替える時計で鮮烈な初勝利を飾った。さらに、前走のひいらぎ賞で下したリゾートアイランドがジュニアカップを制したことで、より同馬の評価も上がりそうな予感だ。

またアスクエジンバラやテルヒコウ、サノノグレーターといった既に重賞経験もある有力馬もエントリー。さらに地方・川崎からは先週のコスモギガンティアに続きロードレイジングも参戦してきた。皐月賞に向けてのボーダーラインも固まりつつある中、関東からは最後となる優先出走権3枚のチケットを掴む陣営は果たして誰になるか。


先々週はチューリップ賞、先週はフィリーズレビューが終わった3歳牝馬路線だが、今週はアネモネステークスが土曜中山で開催。これをもって正式な桜花賞トライアルは終了となり、いよいよ牝馬クラシックの蹄音が近づいてきた。

そして牡馬路線もスプリングステークスが終われば皐月賞へのトライアルは若葉ステークスのみとなり、いよいよクラシックへの勢力図も固まりつつある。気づけば日本ダービーも約2か月後。競馬の祭典はあっという間にやってくる。人馬の活躍を一瞬たりとも見逃さないよう、彼らの姿をしっかり見届けたい。

写真:@pfmpspsm、R、かず、ぼん(@Jordan_Jorvon)

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