![[今週の競馬]今週は春の女王決定戦!二冠牝馬エンブロイダリー&チェルヴィニア、オークス馬カムニャックが激突。土曜新潟では名手たちの激突も](https://uma-furi.com/wp-content/uploads/2026/01/202601204.jpeg)
先週のNHKマイルカップから始まった東京競馬場のGⅠシリーズ第2弾は、春の女王決定戦であるヴィクトリアマイル。今年も各路線から実力馬が顔を揃えているのはもちろん、3週間後の安田記念を見据えるうえでも重要なレースとなるのは間違いないため、見逃せない1戦となりそうだ。
一方、土曜日には新潟で春の古馬ハンデ重賞である新潟大賞典、京都では障害重賞・京都ハイジャンプが開催。こちらも秋以降に繋がるレースなため、ステップアップを目指す人馬の活躍にも注目したい。
○ヴィクトリアマイル 春のマイル女王決定戦
ヴィクトリアマイル(GⅠ)
日曜東京11R 15:40発走
芝1600m(左)サラ系4歳以上 オープン 牝馬 定量
本賞金 1着15000 2着6000 3着3800 4着2300 5着1500(万円)
■レースの歴史、位置付け
2006年に創設された、4歳以上牝馬による春のマイルGⅠ。それまではGⅠが秋のエリザベス女王杯のみだった古馬牝馬の路線における春の大目標として新設された。創設から今年で20年の節目を迎えるが、これまでブエナビスタ、アパパネ、アーモンドアイ、グランアレグリア、ソダシなど、歴史に名を残す名牝たちが勝利を挙げてきた。
また、東京芝1600mという条件から、ここを使って同距離かつ、牡馬の一流マイラーとの対決となる安田記念へ向かう馬も少なくない。過去にはウオッカ、ソングラインがヴィクトリアマイルと安田記念の同一年連勝を果たしており、春の牝馬王者決定戦であると同時に、マイル王への戦いにもつながる重要な一戦でもある。
■前年のレース模様
サウジアラビアの1351ターフスプリントを制してここへ転戦してきたアスコリピチェーノが1番人気。しかし、前年の桜花賞で彼女を下したステレンボッシュや、悲願のGⅠ制覇を狙うボンドガール、クイーンズウォーク、さらには連戦連勝で駒を進めてきたシランケドなどもエントリーしてきたことで、豪華なメンバーが顔をそろえた1戦となった。
レースはアリスヴェリテがハナを切り、600m通過が33秒9というハイペースでかっ飛ばす。一方、有力各馬は後方から道中を進め、アスコリピチェーノは最後方集団。直線に向いても、先頭のアリスヴェリテとはかなりの差があった。
しかし、最後は大外から脚を溜めたアスコリピチェーノの豪脚が一閃。内で競り合うクイーンズウォーク、シランケド、アルジーヌらをまとめて差し切ってGⅠ2勝目を挙げた。

■今年の出走馬
昨年の二冠牝馬エンブロイダリー、オークス馬カムニャックと4歳世代の牝馬三冠レースを制してきた実力馬が参戦。同世代からは、エリカエクスプレスやジョスラン、パラディレーヌといった精鋭も加わり、昨年の牝馬クラシックを盛り上げた馬が一堂に会する形になったと言える。特にジョスランは前走の小倉牝馬ステークスを制しており、牝馬三冠を制した2頭への逆転を狙う。

一方、5歳以上の世代からも、一昨年の二冠牝馬チェルヴィニア、昨年の本競走2着のクイーンズウォーク、札幌記念で牡馬相手に2着となった実績を持つココナッツブラウンなどがエントリー。これまで路線を盛り上げてきた馬たちへ、新世代の4歳馬たちがぶつかる激闘の舞台となりそうだ。チェルヴィニアとカムニャックはいずれもオークス馬。ヴィクトリアマイルでのオークス馬対決となると2011年のブエナビスタvsアパパネの構図を思い出すファンも多いのでないだろうか。

カムニャックはダンシングキイを祖とする「ダンス一族」の1頭。
20年前にヴィクトリアマイルの初代勝ち馬となったダンスインザムードは曾祖叔母にあたる。今年1月に亡くなった彼女に吉報を届けることはできるかどうか。

○京都ハイジャンプ 大障害コースを越えるタフな飛越戦
京都ハイジャンプ(J・GⅡ)
土曜京都8R 13:35発走
障害3930m(芝)サラ系障害4歳以上 オープン 別定
本賞金 1着4500 2着1800 3着1100 4着680 5着450(万円)
■レースの歴史、位置付け
前身は秋に開催されていた京都大障害。1999年、障害競走にグレード制が導入されたのを機に、J・GⅡとして新設された。かつては暮れの中山大障害へ向けた前哨戦だったが、2009年からは開催時期を5月中旬へ移して行われている。
創設から2020年までは一貫して京都競馬場で行われていたが、2021,22年のみ、改修工事の影響により中京競馬場で施行。その初年度開催を制したのはマーニだった。騎乗していた三津谷隼人騎手はこれがラストライド。重賞初制覇を引退レースで飾るという史上初の偉業を樹立して、騎手生活に別れを告げた。
■前年のレース模様
障害オープンを連勝していたアンクルブラックが1番人気。それにレッドバロッサ、アサクサゲンキといった重賞戦線でも上位に入線していた馬たちが続いていた。
レースはトーアモルペウスが速いペースで引っ張る中、勝負どころから一気にアンクルブラックが進出。同じく道中から仕掛けて先頭に変わったレッドバロッサを直線で捕らえると、そこからグングンと加速し、最後は7馬身差をつけて重賞初タイトルを手にした。
■今年の出走馬
特別登録では6頭と非常に小頭数だが、中山グランドジャンプから転戦してくるネビーイームや、阪神スプリングジャンプでは4着と好走したメイショウアツイタがエントリー。両者にとっては年末の中山大障害を見据えるうえで、確実に賞金を加算しておきたいところだろう。その先で待つエコロデュエルやディナースタへのリベンジへ、まずは勝利を挙げる姿を期待したい。

また、障害OPからの転戦組はゴールデンスロープ、シホノスペランツァ、ダノンロッキー、ヴラディア。このなかで頭ひとつ実績が抜け出しているのは牛若丸ジャンプステークスを制しているシホノスペランツァか。3歳時には菊花賞でも5着と好走した経験があるように、心肺能力は折り紙付きの同馬。初重賞制覇を飾り、大舞台に向けて羽ばたくきっかけをつかむことはできるだろうか。

○新潟大賞典 春の新潟名物古馬ハンデ重賞
新潟大賞典(GⅢ)
土曜新潟11R 15:45発走
芝2000m(左・外)サラ系4歳以上 オープン ハンデ
本賞金 1着4300 2着1700 3着1100 4着650 5着430(万円)
■レースの歴史、位置付け
1979年にそれまで福島競馬場で開催されていた「福島大賞典」に変わる1戦として創設。何度か距離は変更されているが、新潟競馬場が左回りに改修されてからは芝2000mの条件で行われている。
ちなみに、この競走を連覇でなく2勝したのはサイレントハンターとパッションダンスだが、サイレントハンターは右回り時代と福島時代に1勝ずつ。左回りとなってからの新潟大賞典を複数回勝利したのはパッションダンスのみとなっている。

■前年のレース模様
1番人気は戸崎圭太騎手のレガーロデルシエロで、2番人気には岩田望来騎手のディマイザキッド。それに武豊騎手のサブマリーナが3番人気で続く人気構成となっており、普段、なかなか春の新潟では騎乗機会のない、リーディング上位の騎手たちも参戦した1戦として注目を集めていた。
ゲートが開くと、スタートの良さを生かしてハナを奪った8番人気のシリウスコルトがペースを握る。そのまま直線でも脚色は衰えず、後方から伸びたサブマリーナの追撃を振り切って逃げ切り勝ち。鞍上、古川吉洋騎手のいぶし銀光るレースであった。

■今年の出走馬
重賞で惜しい競馬の続くドゥラドーレスに、ここが一昨年の日本ダービー以来の実戦となるシュガークン、GⅠ昇格初年度のネオムターフカップで見せ場を作ったヤマニンブークリエなど、多彩なメンバーが顔を揃えている。特にドゥラドーレスに騎乗するC.ルメール騎手にとって、春の新潟開催に参戦するのは2019年の4月以来7年ぶり2度目。夏の新潟では大活躍を見せている同騎手だが、果たして春はどんな成績を残してくれるか。

さらに、シュガークンは武豊騎手、ヤマニンブークリエには横山典弘騎手が騎乗予定。前年同様、トップジョッキーたちが新潟の舞台で魅せる手綱捌きにも注目ということになりそうだ。
ちなみに、もしシュガークンが勝利すれば、2022年の鳴尾記念でヴェルトライゼンンデが打ち立てた1年4ヶ月ぶりの長期休養明けでの平地重賞制覇の記録を大幅に更新。一方でヤマニンブークリエが勝てば、横山典弘騎手は自身が持つ最年長でのJRA重賞勝利をまた塗り替えることとなる。レジェンドたちが跨る彼らにとっては、記録の面でも興味深い1戦になりそうだ。

ヴィクトリアマイルが終われば、東京競馬場ではオークス、日本ダービー、そして安田記念へと大舞台が続いていく。一方で、新潟大賞典や京都ハイジャンプも、それぞれの路線における重要な節目となるレース。春競馬の熱は、ここからさらに高まっていく。
写真:@gomashiophoto、Horse Memorys、koh、かずーみ、はねひろ(@hanehiro_deep)、ぼん(@Jordan_Jorvon)
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