「名勝負」を語る リトルゲルダ〜異系の血を持つ牝馬が夏の短距離界を席巻〜2014年・北九州記念〜 2020年8月23日 血統に関する競馬用語の一つに『三大始祖』という言葉がある。各馬の血統表の一番上の父馬を「父の父の、そのまた父の父の……」とずっと遡っていくと、現代の世界中のサラブレッドはダーレーアラビアン、ゴドルフィンアラビアン、バイアリータークの三頭に遡るというものだ。しかし実際のところ、現代のサラブレッドのほとんどの父系はダーレー... 齋藤 翔人
競馬コラム [重賞回顧]関東の名手が、ケガを乗り越えて~2020年・関屋記念~ 2020年8月17日 サマーマイルシリーズのレースの一つに指定されている関屋記念は、新たに米子ステークスがシリーズに加わったことにより、今年からシリーズ第3戦目で施行されることとなった。 このレースの特徴の一つとして、例年多頭数で争われるということがあげられる。だからこそ、大混戦・波乱の決着というイメージがあるが、実は過去10年で馬券圏内に... 齋藤 翔人
競馬ニュース レース回顧 [重賞回顧]6歳にして本格化した名門出身馬が重賞初制覇 ~2020年・サマーチャンピオン~ 2020年8月13日 真夏の佐賀で行われるサマーチャンピオンは今年でちょうど20回目を迎え、中央から5頭、地元佐賀から4頭、笠松から2頭、兵庫から1頭の計12頭が参戦して争われた。このレースの特徴として、ダートグレード競走の中では珍しいハンデ戦で行われるという点があり、今年は上下で最大6.5kgのハンデ差がつけられた。 参戦した12頭の中に... 齋藤 翔人
「名勝負」を語る マチカネニホンバレ〜日本晴れの越後路にて戴冠す 2009年・エルムステークス~ 2020年8月10日 現地観戦した新馬戦を勝利した馬が後々出世を果たし……ついにはGⅠを勝利すると、「俺、あの馬のデビュー戦を現地で見てたんだよな」と、ついつい友人に自慢話をしたくなる。その新馬戦から後々GⅠや重賞を勝つ馬が複数頭出たりすると、後に『伝説の新馬戦』などと呼ばれるようになり、それを現地で観戦したことのプレミア感たるや半端なもの... 齋藤 翔人
競馬ニュース レース回顧 [重賞回顧]「直千の王」を封じて「新・夏女」を襲名 ~2020年・アイビスサマーダッシュ~ 2020年7月27日 今年でちょうど20回目を迎えたアイビスサマーダッシュは、夏競馬の代名詞の一つに挙げられる名物レースで、中央競馬で行われている直線競馬唯一の重賞競走である。今年も、新潟1000m・通称「直千」を滅法得意とする馬、「直千」に初めて出走する馬、芝のレースに初めて挑戦する馬など、バラエティーに富んだ18頭が集結した。 その中で... 齋藤 翔人
「名勝負」を語る サンアディユ〜さよならも言わず、逆転の馬生を一直線に 2007年・アイビスSD〜 2020年7月26日 ばんえい競馬を除く日本の競馬で唯一行われている直線競馬のレースは、新潟の芝1000mで行われる通称「直千」競馬だ。そしてその中で、アイビスサマーダッシュは「直千」唯一の重賞競走である。 芝・ダート問わず、JRAで1000mのレースは年間100レース弱おこなわれているが、出走メンバーや唯一の重賞格付けという条件なども考慮... 齋藤 翔人
「名勝負」を語る サッカーボーイ〜新時代の到来を予感させた屈指のスピードと瞬発力 1988年函館記念〜 2020年7月19日 夏競馬というと、春と秋のGⅠシリーズの合間にやっている開催とイメージする人もいるかもしれない。開催場も、北海道の競馬場をはじめとする、いわゆるローカルの競馬場へと移行する。この時期にはGⅠが開催されていないこともあり、札幌記念などの例外はありつつも、多くのGⅠ実績馬は休養に入っている。 とはいえ、秋の飛躍を目指す馬たち... 齋藤 翔人
競馬ニュース レース回顧 [重賞回顧]地元函館ではじけた最高の笑顔~2020年・函館2歳ステークス~ 2020年7月19日 世代最初のJRAの重賞として行われている函館2歳ステークス。今年は、中央からの14頭にホッカイドウ競馬からラジアントエンティが参戦して、計15頭が覇を競った。 単勝オッズ1.5倍の圧倒的な1番人気に推されたのは、大外15番枠に入ったモンファボリ。父は歴代の欧州最強馬の一頭Frankel、そして騎乗するのが武豊騎手という... 齋藤 翔人
競馬ニュース レース回顧 [重賞回顧]大井に縁ある師弟が掴んだ大金星〜2020年・ジャパンダートダービー 2020年7月9日 今年で22回目を迎えたジャパンダートダービー。南関東3歳3冠の最終戦であると同時に、JRAからも有力馬が多数参戦してくる、文字通りダートにおける日本ダービーである。今年は、南関東から東京ダービー勝ち馬のエメリミットをはじめとする5頭、JRAから国内外のダート重賞勝ち馬3頭を含む7頭、そして兵庫から1頭の計13頭で、その... 齋藤 翔人
競馬ニュース レース回顧 [重賞回顧]苦難を乗り越えたラブカンプー、奇跡の大復活〜2020年・CBC賞〜 2020年7月7日 サマースプリントシリーズ第2戦、CBC賞。毎年中京競馬場で行われてきた伝統の一戦だ。しかし、今年は秋から京都競馬場の改修工事が行われる影響で、2011年以来9年ぶりに阪神競馬場での開催となった。従来の左回りから右回りに、直線の長いコースから直線の短い内回りコースに、さらにハンデ戦と梅雨時の緩い馬場という要素も相まって、... 齋藤 翔人