今年は13頭が顔を揃えた、上半期の総決算・宝塚記念。 JRAでは数少ない非根幹距離で行なわれるGⅠで、例年、一筋縄ではいかないレースとなっている。 2021年は5頭の牝馬が出走し、そのうちの3頭が上位人気を独占した。 1番人気に推されたのは、前年の覇者でグランプリを連勝中のクロノジェネシス。 ここまでのGⅠ3勝は、すべ...
齋藤 翔人
6歳の時、父親の部屋にあった月刊『優駿』を見たことと、イナリワンが制した天皇賞(春)を現地観戦したことがきっかけで競馬に魅了される。
初めて遊んだ競馬ゲームは、ダービースタリオンMacintosh版。好きは馬はホッカイルソー。
共著に『競馬 伝説の名勝負』シリーズ、新刊『ゴールドシップ伝説 愛さずにいられない反逆児』(星海社新書)
齋藤 翔人の記事一覧
2021年の天皇賞・春は、27年ぶりの阪神開催。2006年・阪神競馬場の改修以降、この条件でレースが行なわれること自体、2月の松籟ステークス以来2度目のことだった。 そんな、稀少な条件の天皇賞に駒を進めてきたのは17頭。その中で、単勝オッズ10倍を切ったのは4頭と、例年どおり大混戦となった。 僅差の1番人気に推されたの...
2021年の年明け、フィエールマンの引退と種牡馬入りが発表された。 勝利したGⅠは、菊花賞と2度の天皇賞春。3レースとも3000m以上のレースだった。 3000m以上のレースは、年に数回しか施行されていない。そのため“スペシャリスト”が出やすく、天皇賞春を二度勝った馬は、天皇賞秋に比べて多い。──とはいえ、それらの馬達...
福島牝馬ステークスは、3週間後に行なわれるヴィクトリアマイルの前哨戦。1着馬に、ヴィクトリアマイルへの優先出走権が与えられる。 2021年は、3月に起きた地震の影響で10年ぶりに新潟競馬場での開催となった。福島での開催時と傾向が変わるかなど、多くの点で注目を集めた。 出走頭数は、クラヴァシュドールが取り消して15頭。最...
フローラステークスは、1週間後のスイートピーステークスと同様、オークスのトライアルレースで、2着馬までに優先出走権が与えられている(スイートピーステークスは1着馬のみ)。毎年のように多頭数の大混戦で行なわれるが、2021年も例に漏れず出走頭数は17頭と揃った。 その中で、1番人気に推されたのはオヌール。キャリア2戦2勝...
2021年4月4日、大阪杯が行なわれた。 戦前に話題となったのは、三冠馬コントレイル vs GⅠ3階級制覇を狙う牝馬・グランアレグリアの対決。 大方の見立ては「この二強に、もう一頭の4歳牡馬サリオスがどこまで割って入れるか」だった。結果は、無敗の4歳牝馬レイパパレが勝利し、三強はともに敗れてしまった。 ただ、グランアレ...
アーリントンカップは、2018年からNHKマイルカップのトライアルレースとなり、3着馬までに優先出走権が与えられるようになった。施行時期も、同年に4月中旬へと移行された。 今年の出走頭数は、フルゲートの18頭。その中でも、人気は4頭に集まった。 1番人気に推されたのは、ホウオウアマゾン。前走の朝日杯フューチュリティステ...
牡馬クラシック第一弾の皐月賞は、コントレイルという絶対的な中心馬がいた2020年とは対照的に、今年は大混戦の様相を呈していた。 出走頭数は、3年ぶりにフルゲートを割り16頭。その中で単勝オッズ10倍を切ったのは3頭だったが、とりわけ2頭に人気が集まった。 1番人気に推されたのはダノンザキッド。昨年、デビューから3連勝で...
牡馬のクラシック戦線は、例年、競馬ファンからの高い注目が集まる。 とりわけ、2005年皐月賞当日の中山競馬場には、例年以上に多くの熱い眼差しが向けられ──その先には、1頭の眩いサラブレッドの姿が映し出されていた。 ディープインパクトである。 前年の12月。ディープインパクトは、阪神競馬場で行われた芝2000mの新馬戦で...
現在ほどレース体系が整備されていなかった昭和や平成の初期に、1200m以下のレースでデビューを迎えた馬が春の牡馬クラシックを勝つことは、決して珍しいことではなかった。ただ現代では、そういった馬達の大半は、デビュー前から翌春の大舞台を意識され、1600m以上のレースでデビューを迎えている。 実際、芝1200m以下のレース...
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レース回顧
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[重賞回顧]師弟で掴んだ王者の称号。長期休養を乗り越えたテーオーロイヤルが古馬最高の栄誉を獲得!~2024年・天皇賞(春)~
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[重賞回顧]美しいレース運びで惜敗続きにピリオドを打ったアドマイヤベルが、オークスの優先出走権を権得!~2024年・フローラS~
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[重賞回顧]天まで届け勝利の凱歌。史上まれに見る混戦を制したのはジャスティンミラノ!~2024年・皐月賞~
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[重賞回顧]中118日の雪辱劇!『マジックマン』に導かれたステレンボッシュが、逆転で桜の女王を戴冠~2024年・桜花賞~
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[重賞回顧]躍進著しい上村厩舎の大黒柱ベラジオオペラ。ダービーの雪辱を果たし、GⅠ初制覇を達成!~2024年・大阪杯~
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[重賞回顧]雪辱vs雪辱の死闘を制したマッドクールが、待望のGⅠ初制覇~2024年・高松宮記念~
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[重賞回顧]傑出した瞬発力でライバルを圧倒!無傷3連勝を達成したシックスペンスが、堂々クラシック候補に名乗り~2024年・スプリングS~