「マイネルミラノ、丹内祐次! 地元函館で重賞勝利!」 曇天の空に実況アナウンサーの声が響き、黄金色のたてがみをなびかせながら一頭のステイゴールド産駒が悠然と駆け抜けていった。 その背にはマイネルの勝負服を着た一人の男。満面の笑みを浮かべながらぐるりとコースを一周し、詰めかけた地元ファンの前で何度も天に拳を突きあげている...
コラム・エッセイ
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南半球は季節が逆転する 競馬は大人の娯楽と言われるが、小学生からゲームで競馬を覚え、そしてテレビで本格的に毎週観戦するようになると、世間の一般常識も普段の生活や勉強よりも先に競馬を通じて覚えることが多い。例えば「東雲」「斑鳩」等の読み方、「如月(きさらぎ)」「皐月」等の旧暦、さらには「Allure(アリュール)」「Pr...
2021年8月22日、雨の小倉に希望の光が降り注いだ。 熊本で生まれたヨカヨカが北九州記念を勝った。熊本産初のJRA重賞勝利。フィリーズレビュー、葵S2着と惜しい競馬が続いていた。あと一歩。されどその一歩が遠い。1.06.4で駆け抜けた小倉CBC賞でさえ5着。どんなに懸命に走っても手が届かない。重賞タイトルは重く、ヨカ...
1.同郷の名馬2頭 「2016年に活躍した、ヤナガワ牧場の生産馬と言えば?」という問いを競馬ファンに出したとしたら、おそらく十中八九「キタサンブラック」という答えが返ってくるだろう。 2010年代の日本競馬を代表する名馬・キタサンブラック。「顔が二枚目」という理由で北島三郎オーナーが購入したこの馬は、古馬となった201...
宝塚記念……それは春のG1開催を締めくくる伝統のグランプリレースだ。専用のファンファーレによって送り出される精鋭ぞろいの競走馬たちによって、いくつものドラマが生み出されてきた。 例えば、不慮の事故により数少ない世代しか残せなかった父の産駒の代表として、脚部不安を抱えながらも7歳で宝塚記念を勝利した、スズパレード。例えば...
宝塚記念の歴史を紐解く 春のG1シリーズの余韻が薄まり始めたころに実施される、宝塚記念。春競馬のフィナーレであり、夏競馬のスタートラインでもあり、出走するメンバーも年ごとに大きく変化する。従って「宝塚記念の固定イメージ」というのは、なかなか湧いてこない。共通して言えることは、「現地観戦は毎回地獄の暑さ」ということ。ビー...
2024年、さきたま杯がGⅠに昇格。これまで数多の名馬を輩出してきただけに、さらなる期待が高まります。スマートファルコン、ノーザンリバー、ソルテ、イグナイターなど、さきたま杯を制覇した名だたる名馬の中に、ロッキーアピールもいます。今回はハマれば強い希代のクセ馬、ロッキーアピールについて見ていきます。 ロッキーアピールは...
6月の府中競馬場は「祭りのあと」 毎年、安田記念が終わると私は腑抜け状態になる。5週連続のG1に酔いしれ、3歳馬たちの1年がオークス、日本ダービーで一区切りがつくと、「終わった感」満載になってしまうのだ。翌週から函館開催が始まることもあって、気分は既に夏競馬。府中、阪神の開催がまだ3週間残り、阪神の最終週に宝塚記念が控...
人生はままならない。あとから振り返って「あの経験があって良かった」「あの出来事が自分を成長させてくれた」と思うことはある。でも、道を歩んでいる最中は、結果が出ないと苦しいし、辛い。周りの期待が大きかったりするとなおさらだ。くじけそうになるし、投げ出したくもなる。それでも前へ進む。ただ、愚直に前へ。 そんなサラブレッドが...
きっかけは2000年安田記念だった。前年暮れの香港スプリントを勝ったフェアリーキングプローンが10番人気の低評価を覆し、優勝。これを機に香港勢の日本遠征が活発になった。日本の競馬ファンにとって、競馬は1年365日全国どこかで開催されているシーズンオフなき競技だが、世界の競馬にはオフシーズンなるものが存在する。香港では4...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]古馬相手でも適距離では負けられない! 混戦を断った3歳馬シックスペンスが、秋初戦を快勝~2024年・毎日王冠~
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[重賞回顧]春の悔し涙は歓喜の涙に。アクシデントを乗り越えたルガルと西村淳也騎手が、復活のGⅠ初制覇~2024年・スプリンターズS~
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[重賞回顧]いざ、菊の大輪へ 鮮やかに逃げ切ったメイショウタバルが復活の重賞2勝目!~2024年・神戸新聞杯~
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[重賞回顧]春の鬱憤を晴らす豪脚で突き抜けたアーバンシックが重賞初制覇~2024年・セントライト記念~
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[重賞回顧]新星クリスマスパレードが、鮮烈なレコード勝ちで秋華賞の切符を獲得!~2024年・紫苑S~
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[重賞回顧]関東のホープとエースによる叩き合いを制したマジックサンズが、デビュー2連勝で重賞制覇!~2024年・札幌2歳S~
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[重賞回顧]雨中に鳴り響くアキラコール!外ラチ沿いの攻防を制したブローザホーンが悲願のGⅠ初制覇~2024年・宝塚記念~