「……2億4000万円ございませんか! 落札価格、2億3000万円でございます」 時は2013年セレクトセール。税込みにして2億4150万円。 母マルペンサ・父ディープインパクトの鹿毛の牡馬が、超高額と言っていい価格で、「サトノ」の冠名を持つ里見治氏に落札された。 2年後、無事に競走馬としてデビューを果たすことになる彼...
コラム・エッセイ
コラム・エッセイの記事一覧
1860年、現在の横浜市中区元町において競馬が開催された。1984年、中央競馬でグレード制が導入。 競走馬が駆け抜けてきた歴史の中で、数多のライバル対決が繰り広げられてきた。 さて、皆様は、競馬における「ライバル対決」といえば、どの勝負を思い浮かべるだろうか。 同世代のダービー馬と牝馬2冠馬が大接戦を繰り広げ、1.57...
未勝利戦からメインレースまで、全ての映像がJRAのホームページにアーカイブされている現在とは違い、インターネット黎明期の2000年前後、さらにはそれ以前のレース動画を振り返るのは簡単なことではなかった。G1をはじめとする有名なレースならまだしも、条件戦ともなるとそれはほぼ不可能と言って良い。そこで頼りになるのは己の記憶...
岩手県の中心地、盛岡。 競馬ファンにとっては、盛岡競馬場がある場所として有名なスポットであるが、それだけではなく「チャグチャグ馬コ」という、馬に色とりどりの鈴や衣装を身に着け街中を行進する伝統行事も執り行われている、いわば「馬どころ」でもある。 そんな盛岡市から車を20分から30分走らせ、隣の滝沢市に向かうと、ひとつの...
シービークロスに会いたい! ゴール前の激しい競り合い、そのとき画面をさっと横切る白い影。ぽつんと1頭最後方を走っていたはずの馬がなぜか1着になっていた──それが、シービークロスだ。 シービークロスは、見た目の美しさはもちろんのこと、そのレーススタイルと鋭い末脚で見る人みなを虜にしてしまう馬だった。 1979年が明けて最...
時に人は、ある場所で結果が出ないと、自分の価値や能力、あるいは才能に疑いを持ってしまうことがある。一度その疑いを持ってしまうと、それは徐々に身体を蝕む毒のごとく、心を締め付ける。 しかし、自分の能力や才能の有無を問うことよりも重要なのは、その場所が自分に合っているかどうか、を問うことなのかもしれない。 誰かにとって咲け...
今でこそクラシックにも外国産馬が出走でき、更には海外の外国馬も出走できるほどにその幅が広がった日本競馬。しかしかつてはクラシックや天皇賞には外国馬の出走が許されていなかった。どれだけ強くとも、外国馬はクラシックは未出走。NHKマイルCが「マル外ダービー」と呼ばれていた時代も、確かにあった。 時は進み、いまやマル外ダービ...
2021年、8月31日。 ドゥラメンテの訃報を受け、一瞬で2015年皐月賞の舞台に引き戻された。 「こりゃダメだ! 終わった!」 競馬ファンであれば誰もが経験したことのある、応援馬の絶望的な位置取り。 ドゥラメンテの場合、第4コーナーで斜走してしまい大きく外にふくれてしまっていた。鞍上のミルコ・デムーロ騎手でさえ、「絶...
過去に中央競馬で記録された芝2400mのレコードタイムで、見る者に大きな衝撃を与えたタイムがいくつかある。1989年、ホーリックスが記録した2.22.2。その16年後、永遠に破られないと思われたそのタイムをアルカセットが0秒1更新した2.22.1。そして、まだ記憶にも新しい2018年、その年の三冠牝馬アーモンドアイがア...
身長180cm。 ウマ娘たちの中でひときわ大きな彼女は、海外出身のヒシアケボノ。おおらかな性格で料理が大好きな彼女は、周りのウマ娘たちにいつも手料理をふるまっています。海外育ちの彼女は生粋の相撲ファンでもあります。 そんな彼女の夢は、一体どのようなものでしょうか? 今回は、ウマ娘ヒシアケボノのキャラクターを、史実をベー...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]復活と希望の勝利!北村友一騎手とクロワデュノールがホープフルSを制覇~2024年・ホープフルS~
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[重賞回顧]いざ、新時代へ! 復活を遂げたレガレイラが偉業を達成~2024年・有馬記念~
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[重賞回顧]ニュースター誕生! 見惚れるほどの圧勝劇~2024年・朝日杯フューチュリティステークス~
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[重賞回顧]世界を完封! 主役はやはり日本総大将~2024年・ジャパンカップ~
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[重賞回顧]最速の母”ラッシュ”から魂の”ラッシュ”へ、鞍上が繋ぐ悲願成就!~2024年・マイルCS~
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[重賞回顧]”バド”の雪辱を、”スタニング”が晴らす見事な勝利~2024年・エリザベス女王杯~
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[重賞回顧]夕暮れに映えた白き古豪、ハヤヤッコ~2024年・アルゼンチン共和国杯~