今も駆ける スター"ウマ娘"の血を引く者たち〜今週の新馬戦(10/2,10/3)〜

巷で話題になっているゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」。

実際の競走馬をモデルにしたこのゲーム。登場するウマ娘たちの中に現役で走っている馬をモチーフとしたキャラクターはいませんが、子供、孫あるいは親戚にあたる馬が現役で駆けている例はたくさんあります。

そういった競走馬を「ウマ娘 プリティーダービー」から競馬を持った方々にも応援してもらいたい。そんな思いからこの「今も駆ける スターの血を引く者」では、ウマ娘にも登場するキャラクターのモデルとなった競走馬と血縁関係に当たる馬を、その週のレースからピックアップして紹介していきたいと思います。

今週は合計2頭の新馬を紹介します。

土曜中山5R リトルポピー

土曜の中山芝1600mでデビューするリトルポピー。母の父はアグネスタキオンです。

アグネスタキオンは内国産馬として51年ぶりとなるリーディングサイアーを獲得するなど種牡馬としても活躍し、多くのG1馬を輩出しました。リトルポピーの母リトルアマポーラもその1頭です。

リトルアマポーラが勝ったのは2008年のエリザベス女王杯。この年リトルアマポーラは武幸四郎騎手とのコンビでクラシックに挑戦。鋭い末脚を武器に桜花賞までに4戦して3勝を挙げクラシックでも常に上位人気に支持され続けていました。しかし、結果は桜花賞5着、オークス7着、秋華賞6着と振るわず。鋭い末脚を武器にするのは勝ちっぷりが鮮やかになる反面、展開に左右されたり馬群をさばけなかったりとリスクが付きまとい、その力を存分に発揮することは叶わず。迎えたエリザベス女王杯では当時短期免許で日本に来ていたクリストフ=ルメール騎手に乗り替わることになりました。

そのエリザベス女王杯ではそれまでの後方待機から一転、スタートからスッと好位につける現代競馬のお手本のようなスタイルでレースを進め、4コーナー出口早め先頭からの押し切り勝ち。クラシックのうっ憤を晴らすよなレースぶりでG1タイトルをものにしました。

アグネスタキオンファンの筆者としてはこのレース、リトルアマポーラの力が証明されたことは何よりうれしかったのですが、それ以上にルメール騎手の馬を操る技術と言いますか、これまで後方待機の競馬を続けていた馬をあっさり先行させて勝っちゃうところは本当に脱帽もので、世界の名手は違うなぁと感心したのを覚えています。

時は経ち、ルメール騎手も拠点を我が国に移し、いまや”日本の”トップジョッキーとなりました。そしてこのリトルポピーのデビュー戦にも騎乗を予定しています。これまでリトルアマポーラの子供はJRAで1勝しか挙げていませんが、母をG1勝利に導いた名手が騎乗するリトルポピーにはこれまでの子供とはひと味違う活躍を期待して良いのではないでしょうか?

土曜中山6R エクメディダイヤ

土曜の中山ダート1200mでデビューするエクメディダイヤ。母の父シーキングザダイヤの母はシーキングザパールです。

ウマ娘の公式ホームページでは「海外を転々としながら育った」と紹介されているシーキングザパール。モデルとなった実馬のシーキングザパールの方も国際色豊かな活躍を見せた馬です。

アメリカ生まれのシーキングザパールは1996年7月小倉競馬場でデビュー。7馬身差の逃げ切りで勝利すると、新潟3歳S3着のあと、デイリー杯3歳Sでは後に天皇賞を勝つメジロブライトに5馬身差の圧勝。一躍牝馬路線の注目馬になります。

続く阪神3歳牝馬Sはメジロドーベルに後れを取り4着と敗れたものの年が明けてからはシンザン記念、フラワーC、ニュージーランドトロフィーと3連勝。1番人気でG1・NHKマイルカップを迎えます。そのNHKマイルカップでは好位から競馬を進めると直線ほぼムチを使うことなく余裕の抜け出しで快勝。念願のG1タイトルを手にしました。

翌年の夏にはフランスに遠征。モーリスドギース賞をコースレコードで勝利し、日本調教馬として初めて海外のG1勝ちを成し遂げました。

その後もシーキングザパールはG1勝ちこそないもののスプリンターズS、高松宮記念2着、安田記念3着とコンスタントに好成績を残し引退。引退後は日本ではなくアメリカで繁殖生活を送りました。

繁殖牝馬としては3頭の産駒をこの世に送り出し、そのうちの1頭シーキングザダイヤは日本でデビュー。交流G1で2着が9回と言う実力はあるもののもう一歩大舞台で勝ち切れない歯がゆさで人気を博しました。このシーキングザダイヤも母シーキングザパールと同じように国際色豊かな馬で日本だけでなく、イギリス、フランス、シンガポールのG1に出走しました。

今のところシーキングザパールの子孫で目立った活躍馬は出ていませんが、シーキングザパールがタイキシャトルに先着を果たしたレースであるスプリンターズSが行われる週にデビューするのは何か運命的なものも感じます。エクメディダイヤには再びシーキングザパールの名に脚光が当たるような活躍を期待したいところです。

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