[今週の競馬]札幌、新潟、中京の3場開催!札幌と新潟でダート重賞、中京ではサマースプリントシリーズ第3戦が開催!

8月に入り暑さもピークだが、今週の終わりに時候は「立秋」を迎える。日中の暑さからは信じられないが、暦の上ではもう夏から秋へと移り変わる時期となり、徐々に日が短くなっていく。

中央競馬は、先週に続いて札幌、新潟、中京の3場での開催。土曜日には札幌でエルムS、そして日曜日には新潟でレパードS、中京ではサマースプリントシリーズ第3戦となるCBC賞と、3つの重賞が開催される。

また新潟と中京では、引き続き暑熱対策として競走実施時間帯の拡大が実施される。その新潟と中京では、8月8日(土)、9日(日)ともにフリーパスの日となっており、入場無料で白熱の夏競馬を楽しむことができる。

○エルムステークス 札幌に歴戦のダート強豪が集結

エルムステークス(GⅢ)
土曜札幌11R 15:25発走
ダート1700m(右)サラ系3歳以上 オープン 別定
本賞金 1着3800 2着1500 3着950 4着570 5着380(万円)

■エルムステークスの歴史と位置付け

ダート重賞路線の整備が進んだ1996年に創設された、「シーサイドステークス」を嚆矢とする重賞である。

シーサイドSは函館競馬場、ダート1700mの3歳以上の別定重賞だったが、翌1997年には函館と札幌の開催順の変更により、札幌競馬場での開催に変更となった。また、あわせてレース名称を「エルムステークス」に変更されて、現在に至っている。

レース名の「エルム」は、ニレ科ニレ属の植物の総称。日本ではその中でも特にハルニレを英名(Japanese Elm)からエルムと呼ぶ。北日本を中心に分布し、街路樹や公園樹に多く用いられている。

過去には交流重賞の黎明期に活躍したバトルライン、GⅠ級競走を7勝したアドマイヤドン、GⅠ昇格初年度のホープフルSを制したタイムフライヤーなどが、本競走を制している。

■昨年はペリエールが重賞2勝目を挙げる

各世代のダートの強豪が揃った一戦を制したのは、5番人気の5歳牡馬、ペリエールだった。

最内の1番枠から好発を決めると、鞍上の佐々木大輔騎手はそのままインコースの好位を確保。抜群の手応えで直線を向くと、残り100m付近で先頭に立ち、そのまま押し切った。2.1/2馬身差の2着には1番人気に支持されていたロードクロンヌ、さらに1馬身差の3着には10番人気のミッキーヌチバナが入った。

勝ったペリエールは、3歳時にはUAEダービーに遠征し4着に入り、同年のユニコーンSを制した逸材。前走、大沼Sからの連勝で、見事に重賞2勝目を飾った。またこの勝利で、同馬を管理する黒岩陽一調教師は、節目となるJRA重賞通算10勝目となった。

■エルムステークス(2026年)の出走予定馬

昨年の勝ち馬、ペリエールが今年も出走予定。前走のオアシスSでは59キロを背負って、番手から粘りこんでの2着と復調を印象付けた。2戦2勝と好相性の札幌ダートで、連覇達成を目指す。

昨年の武蔵野Sを制したルクソールカフェも、ここにエントリー。初めて芝への挑戦となった前走の安田記念では着外となったが、ダートで再び重賞2勝目を目指す。

6歳のウェイワードアクトは、オープンクラスで3勝の実績を誇る。前走、函館のマリーンSでは1番人気に応えて逃げ切り勝ちを収めており、連勝で重賞制覇を狙う。

その他にも、昨年の羽田盃、東京ダービーを制したナチュラルライズ、オープンクラスで好走を重ねるアクションプランなど、ダートの強豪たちが登録している。

○レパードステークス かの名馬たちも制した3歳ダート重賞

レパードステークス(GⅢ)
日曜新潟7R 15:35発走
ダート1800m(左)サラ系3歳 オープン 馬齢
本賞金 1着3700 2着1500 3着930 4着560 5着370(万円)

■レパードステークスの歴史と位置付け

2009年に新設された3歳限定のダート重賞である。3歳ダート路線の拡充、夏季競馬の振興およびチャンピオンズCを頂点とする、秋季ダート競馬のさらなる充実を図る観点から設立された。

ダート有力馬の参戦を促すため、負担重量は馬齢重量に設定されている。また、2009年の第1回から一貫して、新潟競馬場、ダート1800mの条件で開催されている。

レース名の「レパード」は、イギリス国王の紋章である盾の脇に描かれている獅子(Leopard)を指し、また「豹(ヒョウ)」を意味する英語である。

古代ローマでは、豹の息には不思議な香りがあるとされ、それによって動物たちを狩ることができると恐れられた。そして、その香りに対抗できる唯一の動物がユニコーンだと信じられていたという。本競走と同じ3歳ダート重賞にユニコーンSがあるが、こうした由来と関連付けられている。

2009年の第1回は、のちにジャパンCダートを連覇するトランセンドが松岡正海騎手の手綱で制している。また2019年には白毛馬のハヤヤッコが勝っており、ほかにもホッコータルマエ、アジアエクスプレスといった、種牡馬として活躍中の馬たちも本競走を制してきた。

■昨年はドンインザムードが不良馬場を抜け出す

2020年以来、5年ぶりに不良馬場での開催となった。

降りしきる雨の中、勝利の凱歌を揚げたのは5番人気のドンインザムードと松山弘平騎手だった。1番枠から前目3番手のポジションを取ると、3コーナーあたりから抑えきれない手応えで進出を開始。直線を向くと、2番手から粘るヒルノハンブルク、中団から脚を伸ばしたルヴァンユニベールとの競り合いを外からねじ伏せ、初の重賞タイトルを手にした。

1/2馬身差2着に12番人気のルヴァンユニベール、さらにハナ差3着には11番人気のヒルノハンブルクが入り、3連単は44万8110円と高配当での決着となった。一方、皐月賞(9着)からの転戦で1番人気に支持されたヴィンセンシオは、直線伸び切れず7着に終わった。

勝ったドンインザムードはUAEダービー3着の実績があるものの、2勝クラスからの格上挑戦だった。水が浮くようなコンディションとなった馬場をものともせず、見事に夏の新潟で重賞初勝利を挙げた。

■レパードステークス(2026年)の出走予定馬

今年のUAEダービーで3着に好走したパイロマンサーが出走予定。2歳時には全日本2歳優駿を制しており、同世代のなかでも実績は抜けている。今回はそのUAEダービー以来の出走となるが、久々を克服して世代上位の力を示せるか。

本競走と同じ3歳ダート重賞のユニコーンSで2着に入った、メルカントゥール。4戦して連を外しておらず、まだ底を見せていない。ここで一気にその才能開花となるか。

ショウナンバンライは、ダートに転向してから2連勝。いずれも好位から後続を突き放す、強い競馬だった。格上挑戦で真価が問われる一戦になるが、父オルフェーヴルから再びダートの大物誕生なるか。

その他にも、5月の青竜Sを制したドンエレクトスなど、3歳世代のダートの精鋭たちがエントリーしている。秋に向けて飛躍の勝利を挙げるのは、どの馬になるだろうか。

○CBC賞 サマースプリントシリーズ第3戦は中京で

CBC賞(GⅢ)
日曜中京7R 15:45発走
芝1200m(左)サラ系3歳以上 オープン ハンデ
本賞金 1着4100 2着1600 3着1000 4着620 5着410(万円)

■CBC賞の歴史と位置付け

1965年に3歳以上のハンデ戦として創設された重賞である。その名に冠された「CBC」は、愛知県に本社を置く中部日本放送株式会社の略称であり、同社が寄贈賞を提供している。

当初は12月の中京競馬場、砂馬場1800mで開催されていたが、開催条件は多くの変遷を経てきた。1996年には短距離路線の整備にともない、当時12月に施行されていたスプリンターズSの前哨戦として11月の中京での芝1200m戦に変更となった。

また2006年には開催時期が6月に変更となり、2012年にはサマースプリントシリーズの対象レースとして指定された。アレスバローズ(2018年)、ジャスパークローネ(2023年)などが、本競走を制してサマースプリントシリーズのチャンピオンに輝いている。

また2024年からは、北九州記念と開催時期を入れ替える形で、8月中旬に開催時期が変更となっている。

過去には、海外GⅠを制したアグネスワールドや、スプリントGⅠ2勝のトロットスター、スプリンターズSを連覇したレッドファルクスなどの名スプリンターたちが、本競走を制してきた。

また2012年、2013年には、地方競馬へ転籍から中央へ復帰した経歴を持つマジンプロスパーが、連覇を達成している。レース史上2頭目となる快挙だった。

■昨年はインビンシブルパパが制してサマースプリントシリーズの王者に

5番人気のインビンシブルパパは、函館スプリントS4着からの転戦だった。乗り替わりで同馬に初騎乗だった佐々木大輔騎手は、外の17番枠から押して出して先手を取る。3ハロン目で11.5秒と息を入れると、上り3ハロンを33.4秒でまとめて逃げ切り、重賞初勝利を挙げた。

1/2馬身差の2着には1番人気に支持されていたジューンブレア、さらにクビ差3着には4番人気のシュトラウスが入った。

勝ったインビンシブルパパは、この勝利もありサマースプリントシリーズのチャンピオンに輝いた。また鞍上の佐々木大輔騎手は、前日のエルムSに続いて連日の重賞制覇と手綱さばきが冴えわたっていた。

■CBC賞(2026年)の出走予定馬

本競走と同じ条件のGⅠ、高松宮記念で5着に好走したレイピアがエントリー。スプリント重賞で堅実な走りを続けており、中京の地で重賞初勝利を狙う。

母ドナウブルーの良血馬、ディアナザールもここで重賞初制覇を狙う。3連勝でオープン入りした後も、クラスに目途がつく走りを見せている。前走は鞍馬Sで3着だったが、その勝ち馬フリッカージャブは次走で北九州記念を制しており、本馬もここで重賞勝利を挙げることができるか。

3歳世代からは、5月の葵S3着のタマモイカロスが登録。福島2歳S、マーガレットSとすでにオープンで2勝を挙げるなど世代上位の脚力を持っているが、初の古馬との対戦でもその力を発揮するか。

他にも、桜花賞7着から初のスプリント戦に挑むサンアントワーヌ、昨年の勝ち馬インビンシブルパパといった、注目馬たちがエントリー。サマースプリントシリーズの動向含めて、中京のスプリント決戦に注目したい。


暑さも盛りのなかでの夏競馬。各地でデビューする新馬たちの動向や、バラエティ豊かな3つの重賞など、今週末も行われる競馬を楽しみにしたい。

写真:かず、水面、ぼん(@Jordan_Jorvon)、@pfmpspsm、@QZygbdf8L1kEB9U、Horse Memorys、mosan、すずメ

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