![[今週の競馬]中山、阪神の2場開催!3歳最後の一冠に向け、トライアル競走など3重賞が開催!](https://uma-furi.com/wp-content/uploads/2026/09/2026090504.jpg)
時候は「白露」に入った。草木に降りた露が白濁したように見えることから、その名がつけられた時候である。残暑はまだ続くものの、徐々に秋の気配が感じられるようになるころでもある。
中央競馬は先週で札幌開催が終了。いよいよ本格的に秋競馬に移行し、今週は中山、阪神の2場開催となる。
土曜の阪神ではハンデ重賞のチャレンジカップ。そして日曜にはローズS、セントライト記念と、東西で3歳のトライアル重賞が行われる。最後の一冠に向けて、春の実績馬と、夏で力をつけた馬たちが激突する。
○チャレンジカップ
チャレンジカップ(GⅢ)
土曜阪神11R 15:45発走
芝2000m(右)サラ系3歳以上 オープン ハンデ
本賞金 1着4300 2着1700 3着1100 4着650 5着430(万円)
■チャレンジカップの歴史と位置付け
阪神競馬場、芝2400mを舞台とした3歳以上のハンデ重賞として、1950年に創設された。創設当初は「チャレンジカップ」の名称だったが、53年に「朝日チャレンジカップ」に改められ、14年からは再び「チャレンジカップ」に戻して開催されている。
長い歴史のなかで、施行条件や距離などの変更を何度も経てきている。12年から芝1800mの距離で12月初旬に開催されていたが、17年には芝2000mに戻り、昨年からは時期を移し9月の阪神開催で実施されている。
マイラーから中距離馬まで、幅広いメンバーが集うハンデ戦として、秋競馬のはじまりを感じさせる一戦として位置づけられている。
■昨年はオールナットが内から差し切る
オープン入り初戦のグランヴィノスが1番人気を集め、それに新潟大賞典組のオールナット、サブマリーナが上位人気に支持された一戦。
レースは、スタートからホウオウプロサンゲとショウナンマグマの2頭が競り合い、後続を離す展開に。グランヴィノスは2頭からやや離れた4、5番手あたり、オールナットとサブマリーナは中団のやや後方から追走する。直線に入ると、内に潜り込んだオールナットが鋭く末脚を伸ばし、先頭でゴール板を駆け抜けた。
1馬身差2着には好位から粘ったグランヴィノスが入り、さらにクビ差3着には4番人気のマイネルクリソーラが入線した。サブマリーナも4着に入り、上位人気での決着となった。

勝ったオールナットは、前年12月にオープン入りしてから4戦目で見事に重賞初勝利を挙げた。鞍上のJ.モレイラ騎手は、春に続いて短期免許で再来日していたが、秋もその手綱さばきが冴えわたった。また、管理する高野友和調教師は、この勝利が節目となるJRA重賞通算30勝目となった。
■チャレンジカップ(2026年)の出走予定馬
春は香港遠征も経験したジョバンニ。金鯱賞、小倉記念でともに2着と安定した走りを見せており、ここで重賞初勝利を決めたい。
今年の中山金杯を制しているカラマティアノス。前走の七夕賞は1番人気に応えられず7着に敗れたが、仕切り直しての重賞2勝目を目指す。
タガノデュードは、2月の小倉大賞典で重賞初勝利を挙げると、春のGⅠでも一線級を相手に好走。夏を越してさらに充実の時を迎えるか。

3歳馬からは、日本ダービーで5着に入ったマテンロウゲイルが登録。同じコースの若葉Sを勝った実績があるが、古馬との初対戦で真価が問われる一戦となる。
その他にも、3連勝でオープン入りしたマリアイリダータ、昨年2着のグランヴィノスなどがエントリー。各馬の斤量を含めて、注目したい。
○ローズステークス 秋華賞に向けた西のトライアル
ローズステークス(GⅡ)
日曜阪神11R 15:30発走
芝1800m(右・外)サラ系3歳 牝馬 オープン 馬齢
本賞金 1着5200 2着2100 3着1300 4着780 5着520(万円)
■ローズステークスの歴史と位置付け
番組表での正式名称は「関西テレビ放送賞ローズステークス」。西日本の競馬ファンにはおなじみ「KEIBA BEAT」を放映している関西テレビ放送から、1着馬に寄贈賞が贈られる。
1983年に京都競馬場、芝2000mを舞台にした3歳牝馬限定の重賞競走として創設され、翌年のグレード制導入にともないGⅡに格付けされた。
その後、96年に秋華賞が新設されたことにともない、そのトライアルレースとして指定され、あわせて阪神競馬場、芝2000mの条件に変更となった。07年には距離が1800mに短縮され、現在も阪神競馬場、芝1800mの外回りコースで開催されている。
秋華賞トライアルとして、3着までの馬に秋華賞への優先出走権が与えられる。メジロラモーヌ、ファレノプシス、ファインモーション、ジェンティルドンナといった名牝たちが、本競走の勝利を弾みに秋華賞(メジロラモーヌはエリザベス女王杯)でも輝きを放っている。

■昨年はカムニャックが不利を跳ね除けて勝利
オークスを制したカムニャックが、秋の始動戦で堂々の勝利を挙げた。
前半1000mが57秒を切る速めの流れのなか、カムニャックは6、7番手あたり、前目のポジションをキープした。しかし、勝負どころの4コーナーで他馬と接触。鞍上の川田将雅騎手が立ち上がるほどの不利を受け、大きくポジションを下げてしまう。致命的な不利に見えたが、ここからが樫の女王の底力か、態勢を立て直すと直線は素晴らしい伸び脚を披露し、差し切って勝利を挙げた。

1.1/2馬身差2着には7番人気のテレサが入り、さらにクビ差3着には後方から脚を伸ばした10番人気のセナスタイルが入った。
勝ったカムニャックは、春のフローラS、オークスに続いて重賞3連勝を決めた。また鞍上の川田将雅騎手は、この勝利でレース史上最多タイとなる6勝目となった。
■ローズステークス(2026年)の出走予定馬
3戦3勝、いずれも圧勝で底を見せていないモンローウォーク。相手関係は一気に強化となるが、それもクリアして秋華賞戦線の勢力図を塗り替えるか。

イクイノックスの全妹、イクシードも登録。右前脚の骨折から復帰した春は、フラワーC3着のあと1勝クラスをきっちりと勝ってきた。全兄イクイノックスは3歳秋に天皇賞、有馬記念を連勝したが、イクシードも充実の3歳秋となるだろうか。
剥離骨折で春のクラシックに出走できなかった、タイセイボーグが復帰予定。阪神JF3着、チューリップ賞1着など、世代上位の実力を見せてきただけに、復帰戦から注目したい。
エンネはフローラS2着から出走したオークスで、上がり最速をマークしての7着。デビューからの3戦はいずれも末脚が際立っており、阪神外回りの条件を追い風に好走なるか。
その他にも、春の実績馬スウィートハピネス、6月のデビューから連勝中のミリタリータトゥーなど、最後の一冠を目指す3歳牝馬たちがエントリーしている。
○セントライト記念 歴史的名馬も制した菊へのトライアル
セントライト記念(GⅡ)
日曜中山11R 15:45発走
芝2200m(右・外)サラ系3歳 オープン 馬齢
本賞金 1着5400 2着2200 3着1400 4着810 5着540(万円)
■セントライト記念の歴史と位置付け
日本競馬史上、初の三冠馬であるセントライトの栄誉を称え、1947年に創設された3歳馬限定の重賞。番組表での正式名称は「朝日杯セントライト記念」で、14年からこの名称に改められ、1着馬には朝日新聞社賞が贈られる。
創設当初は東京競馬場、芝2400m、別定重量の条件で開催されていたが、幾度かの変更を経て、80年から中山競馬場、芝2200mの外回りコースで行われている。また負担重量についても、71年から02年までは定量、03年以降は馬齢重量で行われている。
牡馬クラシック最後の一冠である菊花賞のトライアルレースに指定されており、3着までに優先出走権が付与される。
古くはシンボリルドルフが本競走勝利から菊花賞を制し、史上4頭目の三冠馬となった。15年にはキタサンブラックが制し、菊花賞でクラシック制覇を遂げている。両馬はともにGⅠ7勝を挙げ、顕彰馬に選出される活躍を見せた。
■昨年はミュージアムマイルがGⅠ馬の格を見せつける勝利
皐月賞馬ミュージアムマイルが、このレースから始動。それにレッドバンデ、ファイアンクランツが上位人気を形成した。
ジーティーアダマンが逃げるゆったりとした展開のなかで、ミュージアムマイルと戸崎圭太騎手は中団から追走する。前半1000mを過ぎたあたりでレースが動き、後方にいたファイアングランツがまくり気味にポジションを上げていく。ミュージアムマイルはその進路をトレースするように追走すると、外目の絶好位で直線を迎える。
直線ではヤマニンブークリエが内から鋭く抜け出すも、ミュージアムマイルが外からねじ伏せるように差し切り、皐月賞馬の貫禄を見せた。

3/4馬身差の2着には8番人気ヤマニンブークリエ、さらにクビ差3着には2番人気のレッドバンデが入った。
■セントライト記念記念(2026年)の出走予定馬
バステールはダービーで11番人気に反発し、向こう正面からまくって惜しくも3着。弥生賞ディープインパクト記念を勝っている中山で、飛躍の秋を迎えることができるか。
青葉賞を制して挑んだダービーで、惜しくも4着だったゴーイントゥスカイ。中山コースは未経験だが、菊花賞に向けてどのようなレースを展開するのか、注目したい。

スプリングSを制しており、中山で実績のあるアウダーシア。ダービーは後方から脚を伸ばすも11着だったが、最後の一冠に向けて勝利を挙げられるか。
その他にも、皐月賞4着のアスクエジンバラ、ラジオNIKKEI賞を制したサノノグレーター、連勝中のサヴォアフェールなどの有力馬たちもエントリー。果たして菊花賞への切符を手にするのは、どの馬になるだろうか。
2場での開催ながら、ハンデ重賞にトライアル重賞2つと、楽しみなレースが盛りだくさんの、今週の競馬。
また、今年の3歳未勝利戦も、今週末が最後となる。未勝利突破に向けて、多くの陣営が「1勝」を求める熾烈な争いとなる。今週も、出走する全馬に精一杯の応援を送りたい。
写真:INONECO、@gomashiophoto、Horse Memorys、mosan、ぼん(@Jordan_Jorvon)、s1nihs
