[ダービー卿チャレンジトロフィー]今も駆ける スター"ウマ娘"の血を引く者たち〜土曜重賞編〜

巷で話題になっているゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」。

実際の競走馬をモデルにしたこのゲーム。登場するウマ娘たちの中に現役で走っている馬をモチーフとしたキャラクターはいませんが、子供、孫あるいは親戚にあたる馬が現役で駆けている例はたくさんあります。

そういった競走馬を「ウマ娘 プリティーダービー」から競馬を持った方々にも応援してもらいたい。そんな思いからこの「今も駆ける スターの血を引く者」では、ウマ娘にも登場するキャラクターのモデルとなった競走馬と血縁関係に当たる馬を、その週のビッグレースからピックアップして紹介していきたいと思います。

今日はダービー卿チャレンジトロフィーの出走馬の中から注目馬を2頭紹介してみたいと思います。

ボンセルヴィーソ

ダービー卿チャレンジトロフィーと同じ中山芝1600mのリステッド競走東風ステークスを制したボンセルヴィーソ。彼の母父は、新しくコミカライズされることになった「ウマ娘」の主人公サクラローレルです。

サクラローレルは90年代中期の競馬を代表する名馬。一時は引退を余儀なくされるようなケガをしながらも、1996年の春の天皇賞で同期の三冠馬ナリタブライアン、1歳下の年度代表馬マヤノトップガンを破り念願のG1勝利を飾り、まさに”サクラ”を咲かせました。

年末には、翌年2月で勇退が決まっていた名伯楽・境勝太郎調教師に初めての有馬記念のタイトルをプレゼントし、年度代表馬に選ばれました。

余談ですが、当時関西ではタレントの明石家さんまさんと競馬実況でお馴染みの杉本清さんが一年の競馬を振り返る「さんま・清の夢競馬」という番組をやっていました。その番組の中で2人が有馬記念の予想をするコーナーがあったのですが、このコーナーでは2人は出来得る限り本命馬を揃えない予想をしていました。しかし、この年ばかりは2人ともサクラローレルが本命。20世紀最後にそのことを振り返る番組があった時に「よっぽどサクラローレルって強かったんだなぁ」と2人して語っているのが印象的でした。それくらい安定して圧倒的な力を誇っていた名馬でした。

ボンセルヴィーソはサクラローレルとは違い大きなケガなくコンスタントに出走を重ねていますが、重賞勝利にはまだ至っていません。しかし、この中山芝1600mと言う舞台は【1/2/4/2】と好成績で、2020年のダービー卿チャレンジトロフィーで2着になって以降は、この条件で3着、2着、3着、3着、1着と馬券圏内を外したことがありません。

8歳になって初めての重賞勝利を成し遂げる可能性も十分にありそうです。

タイムトゥヘヴン

昨年同コースの重賞ニュージーランドトロフィーで2着に入ったタイムトゥヘヴン。母の父はテイエムオペラオー、ナリタトップロードと同期のダービー馬アドマイヤベガです。

アドマイヤベガは母に二冠牝馬ベガを持つ良血馬で、デビュー当時から期待度の高い馬でした。この馬がダービーを制した時のフジテレビ三宅正治アナウンサーの実況「母ベガの二冠達成から6年! またもその息子が輝く一等星に! アドマイヤベガ!!!」は競馬の血統のつながりを感じさせる名実況として今でもファンの心に刻み込まれています。

アドマイヤベガが走った1999年のクラシックは、テイエムオペラオー、ナリタトップロードの3強が鎬を削ったクラシックでその全てが名レースと言えるクラシックでした。ナリタトップロードがウマ娘に実装された今、ストーリーでもこの3者の絡みが期待されます。ファンとしては是非大きくピックアップしてほしいところです。

タイムトゥヘヴンは成績は安定しないものの、先に挙げたニュージーランドトロフィー2着の他、富士ステークスでも3着に入っており、ハマった時の力は確かなものがあります。

また、大阪杯にはこのタイムトゥヘヴンのいとこにあたるヒュミドールも出走を予定しており、血統的にも勢いのある血統と言えるのではないでしょうか。

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