先日、引退馬の再デビューの取り組みをご紹介した『馬と歴史と未来の会』。
6月からはサポーターズ制度を開始して、さらなる取り組みの充実化を目指している。
「引退馬の世話をして行く上で大きな支出といえば、人件費になります。でも引退馬支援で出資くださる方々は出来る限り馬に使って欲しいだろうと思います。人件費だけでなく広告費などに使うと考えると、納得感を得られないと感じる人もいるのではないでしょうか? だからこの会におけるスタッフの人件費は、馬ふん堆肥で育てるりんごの木のオーナーを募集して、別途そちらで賄います。サポーター制度では、ダイレクトに自分の応援したい馬へのサポートができるようにしました」
代表の上田さんは「引退馬支援の意識改革をしてみたい」と意気込む。そのためにも「何をしていいかわからない」「関わっている気がしない」をなくして、馬具や馬のサプリメント購入費にあてたり設備の充実化にあてたりといった、ダイレクトな馬の支援を目指している。
だからこそ、支援の内容はアンケート形式で決めるのだという。
「会員専用アカウントで毎月アンケートを実施し、上位のものを毎月一つを実行する形式をとっていきます。そうすることで、参加している・馬を支えているという実感をより深めることができると考えました」
ナグラーダ(上限20口)の場合のアンケート例は、以下の通り。
- 専用無口(馬具)
- 4か月分貯めて専用馬着
- 休養で放牧中の果実・にんじん
- 引退時リトレーニング費用や医療費の積み立て金にする
今月はどれに投票しようかと考えながら過ごす日々は、確かに「支えている」という実感を強く持てそうだ。また、サポーターの定員が決まっているのにも理由がある。上限が決まっていることで、支援の金額や内容が明確になりやすく、手配もスピーディーになり、さらに支援者の声を反映しやすくなる。そうした「参加できている」と実感できる引退馬支援を目指した。
「まずは引退からの再デビューを果たしたナグラーダと、岩手の重賞馬コミュニティのサポーターの募集から始めています。これから先は、1頭の支援額を増やすというよりは、支援先を増やしていく方向に動いていけたらと考えています。ご興味がある方は是非一度お問い合わせください!」
『馬と歴史と未来の会』公式サイトはこちら