[連載・クワイトファインプロジェクト]特別編 熱血ホースマンが叶えるか、ママテイオーノユメ

今月のコラムは、昨年クワイトファインが種付けを行い、近々出産予定の牝馬2頭を取り上げます。先に、予定日の近い方から、「ママテイオーノユメ」について紹介いたします。

とは言え、今回「特別編」ということですので、私からは簡単にプロフィールを紹介するだけとします。

父ヴァンセンヌ、母マンノヴィクトリア、母父トウカイテイオー、2018年生まれの黒鹿毛の牝馬です。未出走で繁殖入りし、昨年、クワイトファインの仔を受胎しました。

母マンノヴィクトリアは、熱心なトウカイテイオーファンの方ならご記憶の方もいらっしゃると思いますが、障害オープンで活躍したマンノプロジェクトの全妹になります。マンノプロジェクトは個性的な風貌でも人気があった馬ですが、調教中の故障によりこの世を去りました。平地でも未勝利戦2着もあった馬だけに、この馬にせよトウカイフェスタにせよ、「未勝利を勝ち上がれていれば」……という思いは常にありますが、それがままならないのも競馬の現実です。

そして、その妹がなぜ未出走で繁殖入りし、初年度にクワイトファインとの配合を選んだのか、ですが……今回、ママテイオーノユメの馬主様より当コラムに寄稿していただきました。

以下、オーナーからの熱い想いの込められたコラムです。ウマフリ編集部さんで校正はしていますが、私は加筆等していません。ぜひ、お読みください。


"クワイトファイン産駒"誕生に向けた挑戦は、2019年から始まりました。

今回は、ママテイオーノユメがクワイトファインの仔を受胎するに至った経緯を伝えたく筆をとりました。

2019年、97年生まれの牝馬ネオマックイーン(父メジロマックイーン)が不受胎に終わりました。続く2020年は何としても受胎すべく、母系にトウカイテイオーとシンボリルドルフが入る繁殖を探しました。

迎えた、2020年3月11日のサラブレッドオークション。

マンノヴィクトリアの18が、デビュー前の3歳馬として上場しました。

この馬に惹かれた点は、母父がトウカイテイオーであること、トウカイテイオーと脚のマーキングが同じこと(左前脚のみ黒で、右前脚と左右後脚は白です)。

そして、馬名が未登録で、好きな馬名を付けられることが決め手でした。

3月の繁殖前のベストタイミング、運命を感じました。

繁殖登録後は、現役に復帰できません。

血統に名を残し「現役で走る夢を仔に託す」想いで繁殖登録を決めました。

まずはTwitterで、繁殖の馬名を募集しました。

その過程でフォロワーさんより、母系が「1905年〜9世代『M』から始まっています」と教えて頂きました。それを踏まえ、日本語「ま行」英語「M」から始まる馬名で、系譜を繋ごうと熟考しました。

結果、皆様より頂いた候補より、

母父より連想「母+帝王」

ヘロド系の母となり、ルドルフとテイオーの血を継ぐ

​1. マザーテイオー

​2. ママテイオー

​3. マミーテイオー

を提出しました。

そして馬名審査後、「牝馬の語尾に『テイオー』は付けられません」と回答を頂きました。

語頭『テイオー』ならば、牝馬もOKということで、馬名を再考します。

Mから始まる:母系1905年〜9世代『M』。

テイオーを中に入れて、決定しました馬名が『ママテイオーノユメ』です。

その後は、下記の流れで進んでいきました。

3/11 サラブレッドオークションで落札

3/12 預託先牧場さんへ連絡→馬運車手配

3/13 栗東から日高へ移動

3/14 牧場到着・繁殖準備を開始

4/8 クワイトファインと種付け

4/29 受胎確認

万事順調に進み、関わって下さった皆様に感謝申し上げます。

母子共に健康を願います。

夢とロマンを掛けた・魂込めた配合です(トウカイテイオー 2x3・ノーザンダンサー 5x5)。

日本・父内国産のエネイブルを目指して参ります。

産駒の馬名は、産まれる前から決めています。

前述の通り、牝馬なら、末尾「テイオー」が付けられません。

ですので、牡馬が誕生し、「◯◯テイオー」が誕生してくれることを願っております。

あなたにおすすめの記事