読者の皆様への前置きとなりますが、今回のコラムは、今までとかなりテイストが違います。本来は、医学や遺伝学の専門家に判断をゆだねるべき内容になるでしょう。できる限り個人の推測を排し、公式ウェブサイトや報道された内容等をベースに論旨を展開していきたいと思っておりますが、本コラムの内容につきましては、あくまで私個人の見解であ...
ブログ・手記の記事一覧
「治郎丸さん、お知らせがあります。産まれました!母子ともに無事です!」と滋さんの声がスマホ越しに新千歳空港の到着ターミナルに響きました。 「早くない?」と聞くと、「スピード出産でしたね!」と返ってきました。そんなことってあるのかと思いましたが、滋さんにとってもこれほど早かったのは初めてだそうです。朝、薄い乳ヤニがついた...
「もうソロソロかもしれません」と滋さんから電話がかかってきました。乳房が硬くなりつつあり、この後、乳首の周りに乳ヤニと呼ばれる液体がつくと、出産間近のサインです。予定日まであと4日ですから、たしかにソロソロです。 「乳ヤニがついたらすぐに連絡しますから、準備しておいてくださいね」 「分かりました」 と言葉を交わして、電...
「ここで馬が走るんだ?競馬場って思ったよりも小さいんだね」 初めて競馬場に連れて来られたと思わしき女の子が無邪気に聞くと、 「アハハ、そんなわけないじゃん。ここはパドックと言って、馬の下見をするところ。実際のレースは向こうでやるんだ」と男は笑いながら本馬場の方を指差す。 「へぇー、そうなんだ。知らなかった~。どおりで小...
次に配合する種牡馬を考えがちですが、繁殖牝馬セールで購入した場合、今お腹に宿っている仔の父親も気になるものです。たとえばダートムーアはニューイヤーズデイを受胎している状態で購入しましたが、ニューイヤーズデイの仔がお腹にいるからというわけではなく、むしろ買うまではニューイヤーズデイの存在についてほとんど知りませんでした。...
読者の皆様、前回はお休みをしてしまい申し訳ありません。 しかし、この1か月の間に水面下で模索していたことが、ようやく概要レベルでご報告できるようになりました。 今回は特別編として、当プロジェクトが予定している社会貢献活動についてご報告したいと思います。 ──なぜ社会貢献活動なのか、と思われる方も多いかと思います。順を追...
年末になると、来年度の種牡馬の種付け料が発表され始めます。社台スタリオンステーションが先陣を切って発表すると、優駿スタリオンステーションやアロースタッドなど、他のスタリオン(種牡馬の繋養所)も後に続きます。生産者にとっては、来年、自分の繁殖牝馬にどの種牡馬を配合しようかおおよその見当はつけている時期ですから、種付け料の...
スパツィアーレのことばかりを考えているように見えますが、そうではありません。新しいもの好きではありますが、良いものは古くても大切にします。ダートムーアについては、もうかれこれ1年かけてその配合を考えてきました。彼女にとってはどの種牡馬を迎えるのがベストなのか。ダートムーアも今年で14歳になりますから、繁殖牝馬としては晩...
碧雲牧場の慈さんとスパツィアーレについて話をしているとき、彼がポロっと「スパツィアーレは蹄が大きいのですよね」と漏らしました。僕はスパツィアーレの馬体や顔つきは良く見て購入したつもりでしたが、蹄に関してはそこまでチェックしていないというか、盲点になっていました。慈さんは毎日スパツィアーレを世話してくれるときに細部まで見...
嬉しいニュースが飛び込んできました。12月の日曜日、碧雲牧場の慈さんから、「おしい!でも良いレースでしたね!次で順番が回ってきますね!これは名牝の予感」というLINEが突然届いたのです。最初はどの牝馬のどのレースのことを言っているのか全く理解できず、他の牧場の人に送る内容を間違って僕に送ってしまったなと思い、そのまま放...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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