![[今週の競馬]盛り上がる夏競馬!札幌では牝馬重賞、新潟では名物の直線重賞が開催!](https://uma-furi.com/wp-content/uploads/2021/07/E7H837AVgAMfdC_.jpeg)
7月も下旬を迎え、厳しい暑さの日が続いている。時候は、一年で最も暑い時期とされる「大暑」を迎えた。中央競馬は、先週に続いて札幌、新潟、中京の3場での開催。札幌では牝馬重賞のクイーンS、そして新潟では夏の風物詩ともいえるアイビスサマーダッシュが開催される。
また先週に続いて、新潟と中京では暑熱対策として競走実施時間帯の拡大が実施される。5レースと6レースの間に長い昼休憩が入り、メインレースは第7レースとなる。WIN5の対象レースにも変更があるため、注意が必要だ。
○クイーンステークス 秋を見据えた牝馬たちの争い
クイーンステークス(GⅢ)
日曜札幌11R 15:25発走
芝1800m(右)サラ系3歳以上 牝馬 オープン 別定
本賞金 1着3800 2着1500 3着950 4着570 5着380(万円)
■クイーンステークスの歴史と位置付け
番組表での正式名称は、「北海道新聞杯クイーンステークス」。寄贈賞を提供する北海道新聞の名を冠する重賞競走であり、1953年に3歳牝馬限定の別定重賞として創設された。第1回は10月の東京芝2000mの条件で施行され、その後は東京と中山で何度か開催場所の入替があった。
この秋の中山で施行されていた時代には、ヒシアマゾン(1994年)やサクラキャンドル(1995年)が本競走を制しており、これをステップにして当時は3歳牝馬三冠の最終戦だったエリザベス女王杯を勝っている。
大きな変更が入ったのが2000年で、牝馬競走体系の整備により8月中旬の札幌競馬場・芝1800mに施行条件が変更となった。あわせて出走馬齢も、3歳牝馬限定から3歳以上牝馬限定へ変更となった。
その2000年には当時4歳だったトゥザヴィクトリーが勝っており、その後もアヴェンチュラ(2011年)、アエロリット(2017年)、ディアドラ(2018年)といったGⅠを制した名牝たちが本競走を制してきた。

また、現行の札幌での開催となった2000年以降において、オースミハルカ、アイムユアーズ、テルツェットの3頭が連覇を達成している。なかでもテルツェットは、2021年は東京オリンピックの影響で変更となった函館開催での勝利、2022年は札幌での勝利と、異なる開催場所での連覇達成だった。
■昨年はアルジーヌがレース史上初の母子制覇を達成
1番人気に支持されていたのは、ヴィクトリアマイル4着から臨んだ5歳のアルジーヌだった。
3歳秋の条件戦以来の騎乗となった川田将雅騎手だったが、先行集団から少し離れた中団の先頭にポジションをキープ。3コーナー付近から徐々に進出を開始して直線で先頭に立つと、後続の追撃をしのぎ切った。

アタマ差の2着には2番人気のココナッツブラウン、さらに1/2馬身差の3着には4番人気のフェアエールングと、上位人気での決着となった。
勝ったアルジーヌは、2024年のターコイズS以来となる勝利で重賞2勝目を挙げた。また、母のキャトルフィーユも2014年に本競争を勝利しており、レース史上初となる母子制覇の偉業となった。
アルジーヌは、秋にはアメリカのブリーダーズCマイルにも挑戦し、L.デットーリ騎手が騎乗して6着と健闘した。そのブリーダーズCを最後に引退し、現在は故郷であるケイアイファームで繁殖牝馬として新たな馬生を歩んでいる。
■クイーンステークス(2026年)の出走予定馬
昨年の2着馬、ココナッツブラウンがここに照準を合わせてきた。堅実に伸びる末脚で、エリザベス女王杯とヴィクトリアマイルでともに5着など、GⅠの大舞台でも力を見せている。札幌では3戦1勝2着2回と相性も良く、ここで重賞初勝利なるか。
展開の鍵を握りそうなのが、エリカエクスプレス。前走のヴィクトリアマイルでは、武豊騎手がマイペースの逃げに持ち込んで4着に粘った。小回りコースへの変更も追い風にして、昨年のフェアリーS以来となる重賞2勝目を狙う。

コガネノソラは、一昨年の本競走の勝ち馬。その後も牝馬重賞を中心に堅実に走っており、今年は4月の福島牝馬Sで重賞2勝目を挙げている。久々の札幌で、2年前の再現なるだろうか。
その他にも、函館記念2着からの転戦となるケリフレッドアスクや、復活を期す3歳のフェスティバルヒルなど、牝馬重賞戦線を賑わせる多彩なメンバーがエントリーしている。秋の飛躍に向けて、勝利を挙げるのはどの馬になるだろうか。
○アイビスサマーダッシュ 夏の新潟の風物詩、JRA唯一の直線重賞
アイビスサマーダッシュ(GⅢ)
日曜新潟7R 15:45発走
芝1000m(直)サラ系3歳以上 オープン 別定
本賞金 1着4100 2着1600 3着1000 4着620 5着410(万円)
■アイビスサマーダッシュの歴史と位置付け
新潟競馬場は、2001年夏にコース改造工事が竣工された。従前の右回りから左回りへの変更や、日本最大規模を誇る外回りコースの設置といった大規模な改装のほか、芝直線1000mのコースも新設された。
このJRA唯一の直線コースを舞台に争われるのが、アイビスサマーダッシュである。改装が行われた2001年に創設された本競走は、夏の新潟開催を彩る「千直」重賞として定着している。各馬が外ラチ沿いを目指して駆ける姿は、新潟競馬場でしか見られない迫力満点のレース風景となっている。

なお「アイビス」とは、新潟県の県鳥である「トキ」の英名であり、新潟競馬場のスタンド名(アイビススタンド)にもその名が冠されている。
2006年にはサマースプリントシリーズの対象レースにも指定されており、サンアディユ(2007年)、ハクサンムーン(2013年)といったスプリンターたちが、本競走を制してサマースプリントシリーズのチャンピオンに輝いている。
過去にはカルストンライトオとオールアットワンスが隔年で2勝を挙げているほか、カノヤザクラ、ベルカントが連覇を達成するなど、リピーターの多いレースでもある。

■昨年はピューロマジックがレコードタイで勝利
テイエムスパーダ、ピューロマジックに加えて、前年の勝ち馬モズメイメイが上位人気を形成。
2番人気のピューロマジックは、本競走では有利とはいえない内寄りの6番枠からのスタートとなったが、C.ルメール騎手がうまく中団に誘導。残り100m付近で抜け出すと、盛り返してきた外のテイエムスパーダを抑えて、先頭でゴール板を駆け抜けた。
クビ差の2着にテイエムスパーダが入線し牝馬のワンツー決着となり、10番人気の8歳牡馬、ウイングレイテストが1/2馬身差の3着を確保した。
ピューロマジックは、これで3歳時の葵S、北九州記念に続いてのスプリント重賞3勝目。勝ち時計の53秒7は、2002年にカルストンライトオが記録したコースレコードと同タイムだった。また、鞍上のルメール騎手は本競走に騎乗するのは初めてだったが、見事な手綱さばきで同馬を勝利に導いた。
■アイビスサマーダッシュ(2026年)の出走予定馬
昨年の1~3着馬が、今年も出走予定となる。
昨年の覇者ピューロマジックは、6月の函館スプリントSで、そのアイビスSD以来となる勝利を挙げた。スタートからテンの速さを活かしての逃げ切り勝ちは、復活を印象付けた。その快足を活かして、連覇を目指す。

昨年2着馬のテイエムスパーダも、出走予定。一昨年の2024年は3着と、「千直」で実績を残している。近走は結果が出ていないが、長くスプリント戦線を賑わせてきた実績馬であり、夏の新潟で巻き返しを図る。
ウイングレイテストは、昨年の3着馬。一昨年の2024年にも本競走で2着に入っており、こちらも実績は十分。1月に中山のオープン特別を押し切って勝利を挙げるなど、9歳となった今年も元気一杯。2023年のスワンS以来となる重賞2勝目を狙う。
主戦場を芝に変えて好調なアメリカンステージも、ここにエントリー。UAE、アメリカ、サウジアラビアと世界のスプリント戦をタフに走ってきた実績を活かして、重賞初勝利を狙う。
その他にも、韋駄天自慢たちが多数エントリー。夏の新潟を彩る直線重賞を制するのは、果たしてどの馬になるだろうか。
実りの秋を見据える牝馬重賞に、新潟名物の直線重賞と、楽しみなレースが揃った今週の競馬。一年で一番暑い時期だが、それ以上に熱い夏競馬を楽しみたい。
写真:I.Natsume、@gomashiophoto、s1nihs、かずーみ、ぼん(@Jordan_Jorvon)
![[イベントレポート]「馬体の教科書」大ヒット記念トークライブを訪れて](https://uma-furi.com/wp-content/uploads/2026/07/0713-212x300.jpg)
![[新馬戦回顧]メイクデビューの勝者達(2026/07/18)](https://uma-furi.com/wp-content/uploads/2026/07/2026072701-300x200.jpg)