「road to the future」未来へ続く道。

このコーナーでは、週末の新馬戦を勝ち上がった馬たちを取り上げていきます。
ここから、クラシック戦線で活躍する名馬や、古馬になって活躍する名馬が、きっと現れるはずです。
今週は、どのような期待馬がデビュー勝ちを収めたのでしょうか?

10月24日(土)

東京4R メイクデビュー東京・ダート1,600m・1:39.7

レオカクテル

牡馬(8番人気)
父:タイムパラドックス
母:レオフォーレンス
母父:フジキセキ
生産牧場:江谷牧場(浦河町)
所属:萱野浩二厩舎(美浦)
鞍上:岩部純二騎手

実にしぶとい末脚で、接戦をものにしました。
芝からダートへと変わるコース形態ですが、苦にすることもなく無難にこなしてくれました。
特筆すべきは勝負根性。前をいく馬が直線でかなり抵抗しましたが、その度に跳ね返し競り合いをものにしています。
父タイムパラドックス×母父フジキセキの配合の代表馬は、4,000万円以上の獲得賞金をあげたマウンテンファスト。現状は深いパワー型の競馬場が得意そうなタイプに映りました。

東京5R メイクデビュー東京・芝2,000m・2:06.2

グラティアス

牡馬(1番人気)
父:ハーツクライ
母:マラコスタムブラダ
母父:Lizard Island
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:加藤征弘厩舎(美浦)
鞍上:C.ルメール騎手

半姉が阪神JFの勝ち馬レシステンシアという良血馬・グラティアスが新馬勝ちです。
父がハーツクライに変わった事で、やはり距離はあった方が良いタイプでしょう。
今日はラスト100mで並ばれ、一度は頭程交わされながら一気にもうひと伸びして1馬身離すという、味のある競馬をしました。
やや馬場も悪かったですし、次走以降は良馬場でどの様な競馬をするか是非見てみたいと思います。

京都4R メイクデビュー京都・ダート1,800m・1:53.3

ロシアンサモワール

牝馬(1番人気)
父:American Pharoah
母:Megalicious
母父:Songandaprayer
生産牧場:米国
所属:松永幹夫厩舎(栗東)
鞍上:川田将雅騎手

American Pharoah(アメリカンファラオ)産駒から、また楽しみな新星が誕生しました。
父は言わずと知れた史上初の米国三冠プラスBCクラシックというグランドスラムを達成した名馬。日本ではこれまでに10頭がデビューし8頭が勝ち上がり、カフェファラオやダノンファラオといった活躍馬を輩出しています。母父Songandaprayer(ソングアンドプレイヤー)は、日本だとサープラスシンガーやデビルズコーナーといった短距離馬が活躍しています。
今日はスタート力も見せましたし、直線でも良いスピードを披露してくれました。
着差こそありませんが、次走以降も注目しておきたい一頭です。

京都5R メイクデビュー京都・芝1,200m・1:11.0

スーパーウーパー

牝馬(3番人気)
父:Overanalyze
母:Spoken
母父:Unbridled's Song
生産牧場:米国
所属:森秀行厩舎(栗東)
鞍上:武豊騎手

素晴らしいスタートから終始安心して見る事ができる内容でした。新馬では一歩上だったと言えるでしょう。
父Overanalyze(オーヴァーアナライズ)はデビューはダート5ハロンで、のちにダート9ハロン米国GⅠアーカンソーダービーを勝っています。母父Unbridled's Songはディープインパクトとの黄金配合のひとつで、日曜日はコントレイルが無敗の三冠馬に輝きました。ブルードメアサイヤーとして輝く血だと見込んでいます。
今日はゴールまで気を抜かせないような騎乗でしたし、血統的にはダートでも大丈夫そうです。距離は、まずは1,400mまでは大丈夫でしょう。

10月25日(日)

東京3R メイクデビュー東京・ダート1,300m・1:19.8

セルフメイド

牡馬(8番人気)
父:サウスヴィグラス
母:ジョリファム
母父:スペシャルウィーク
生産牧場:赤田牧場(浦河町)
所属:牧光二厩舎(美浦)
鞍上:木幡巧也騎手

騎手の仕掛けにしっかりと反応し、新馬勝ちです。
父サウスヴィグラス×母父スペシャルウィークの配合からは総賞金1億超えのスズカグラーテや、ダートの短距離戦で無事是名馬の走りをしているアユツリオヤジ等が輩出されています。
今日は非常に真面目な走りで、長い東京の直線を走り切りました。

東京4R メイクデビュー東京・芝1,600m・1:38.0

アルコディオーサ

牝馬(2番人気)
父:ディープインパクト
母:ナスケンアイリス
母父:フレンチデピュティ
生産牧場:桜井牧場(新ひだか町)
所属:手塚貴久厩舎(美浦)
鞍上:田辺裕信騎手

ディープインパクトの好配合のひとつから、楽しみな1頭が現れました。
この配合からはショウナンパンドラやマカヒキなど、これまで8頭の重賞馬が誕生しています。
レース内容はスタートセンス良く先手を奪うと、直線はやや外目に出しラスト100mを切ってからしっかりと差し切るというもの。今日は、タイム等よりも勝てた事が大きいです。
母ナスケンアイリスの産駒はどんな父親でも長所がでる様で、モジアナフレイバー(父:バトルプラン)は今年の南部杯マイルチャンピオンシップ3着、同じ馬主クラブから募集されたゴルトマイスター(父:ゴールドアリュール)はダートで10戦4勝と活躍をしています。
本馬アルコディオーサは、母としては初のディープインパクト産駒。
選択肢は色々あるかと思いますが、現状は芝で期待したい一頭かと思います。

京都4R メイクデビュー京都(牝馬限定)・芝1,600m・1:37.5

サナティオ

牝馬(3番人気)
父:ディープインパクト
母:ケープジャスミン
母父:クロフネ
生産牧場:ノースヒルズ(新冠町)
所属:清水久詞厩舎(栗東)
鞍上:C.ルメール騎手

ラスト150mあたりで、エンジンがかかってからの脚は見どころがありました。
馬体重は402kgですから、これからの成長にも期待です。
父ディープインパクト×母父クロフネからはステファノスやシャイニングレイといった4頭の重賞馬が輩出され、守備範囲は芝の1,200m~2,000mあたりという印象です。
この馬の場合、私の目には1,400mくらいがあっている様に映りました。
長い目で成長を見る事ができる血統かと思いますので、まずは次走以降に期待です。

京都5R メイクデビュー京都・芝1,800m・1:49.9

シャフリヤール

牡馬(1番人気)
父:ディープインパクト
母:ドバイマジェスティ
母父:Essence of Dubai
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:藤原英昭厩舎(栗東)
鞍上:福永祐一騎手

超良血馬が新馬勝ちです。
どれくらいの良血馬かはPOGの企画の際に取り上げた下記の記事を見て頂ければと思います。
軽く書くならば「母は米国牝馬チャンピオンスプリンター、父はディープインパクト、全兄はGⅠ馬アルアイン」これだけでもいかに期待されている血筋かお分かりいただけるかと思います。

レース内容は、直線を向いても少々加速するまでに時間はかかりましたが、計ったように最後は差し切りました。快勝と言っても良いでしょう。
陣営としてもクラシックを睨んでいる素材なだけに、次走以降のレース選択が注目されます。

新潟5R メイクデビュー新潟(牝馬限定)・芝1,600m・1:39.8

エコロデイジー

牝馬(7番人気)
父:ハービンジャー
母:モモトンボ
母父:ネオユニヴァース
生産牧場:諏訪牧場(青森県)
所属:牧浦充徳厩舎(栗東)
鞍上:高倉稜騎手

今日はセンスだけで勝ち上がったと言って良いでしょう。
珍しい青森県産馬ですが、諏訪牧場さんからはグリーングラス、タムロチェリー、ブルーアレツといった名馬が誕生していますし、今年はミライヘノツバサがダイヤモンドSを制しています。
レース内容は重馬場で新馬にとって苦しいデビューとなりましたが、スタートは良く出ていましたし荒れた馬場も気にする事はないでしょう。
今日は直線で大きくよれるなど、課題も残しながらの勝ち上がり。
タイムは馬場や初出走を考慮すれば気にする事はありませんので、次走以降でどれくらい競馬を理解できるかがポイントになりそうです。

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