[今週の競馬]札幌、新潟、中京開催がスタート!新潟、中京では暑熱対策によるレース時間の変更も実施!

7月も下旬に入り、時候は一年で最も暑い時期とされる「大暑」を迎える。中央競馬は今週から開催競馬場が変わり、札幌、新潟、中京の3場での開催となる。この夏の開催を楽しみにしている、各地のファンも多いことだろう。日曜日には中京で短距離ダート重賞、そして新潟ではサマーマイルシリーズ第2戦が開催される。

なお昨年に引き続き、暑熱対策の一環として、新潟と中京では競走時間帯の拡大が実施される。午前中の第5レース終了後に長めの昼休みが取られ、再開は15時以降の第6レースとなる。特別競走はその第6レースから第8レースに設定され、最終レースの発走時刻は18時15分から18時30分の間となるので、注意したい。

○東海ステークス 多くの変遷を経てきたダート重賞

東海ステークス(GⅢ)
日曜 中京7R 15:35発走
ダート1400m(左)サラ系3歳以上 オープン 別定
本賞金 1着3800 2着1500 3着950 4着570 5着380(万円)

■東海ステークスの歴史と位置付け

地方競馬との交流競走の整備が進められていた時期である1996年に、ダート重賞路線整備の一環として創設された「プロキオンステークス」を起源とするダート重賞である。

当初は4月上旬に阪神競馬場、ダート1400mの別定戦として行われていたが、2000年に施行時期が6月、出走条件を3歳以上に変更され、そして2012年には施行場所が中京競馬場に移設となった。その後、京都競馬場の改修工事にともなう開催割の変更で、阪神や小倉での開催となる年度もあった。

大きな転換点となったのが2025年で、施行条件は変わらないものの、レースの名称を「東海ステークス」に変更して施行されることとなった。この変更にともない、それまで1月末に中京競馬場で施行されていたGⅡの東海Sは、プロキオンSに名称変更となった。実質的には東海SとプロキオンSの内容の入替となっており、現在は夏季競馬の短距離ダート重賞としての位置づけとなっている。

プロキオンSとして施行されていた時代には、1997年のバトルラインや2000年のゴールドティアラなど、武豊騎手とのコンビが印象的な名馬たちが勝っている。

また2000年代以降も、ブルーコンコルド(2005年)、シルクフォーチュン(2011年)、マテラスカイ(2018年)、ドンフランキー(2023年)といった、ダートの短距離を賑わせた名馬たちが勝利を収めている。

■昨年はヤマニンウルスが復活の勝利

夏の中京での開催に変更された初年度となった昨年は、4番人気のヤマニンウルスが復活の勝利を挙げた。

好スタートを決めたリジルが引っ張る展開を、ヤマニンウルスと武豊騎手は4番手あたりで追走。抜群の手応えで直線を迎えると、残り200m付近で早くも先頭に立つ。後続も追い出しにかかるが、ヤマニンウルスとの差は縮まらず、そのまま2着に3.1/2馬身の差をつけてゴールした。その2着には3番人気のインユアパレス、さらに1.1/2馬身差の3着には1番人気のビダーヤが入線した。

ヤマニンウルスは大差勝ちだったデビュー戦から、5連勝で2024年のプロキオンSを制した逸材。その後は順調さを欠くなどして勝利から遠ざかっていたが、この東海Sでおよそ1年ぶりの勝利を飾った。

そのヤマニンウルスだが、去る7月17日付で競走馬登録を抹消され、レックススタッドでの種牡馬入りが発表された。今後は、父ジャスタウェイの後継種牡馬として、そして3代母ワンオブアクラインから連なる「ヤマニン」の血を後世につなぐ産駒の活躍を、楽しみに待ちたい。

■東海ステークス(2026年)の出走予定馬

昨年の2着馬、インユアパレスが今年もエントリー。その後もダートのオープンクラスで2勝を挙げるなど実績を重ねており、前走の栗東Sも見せ場十分の3着と走っている。実績のある中京コースで、初の重賞制覇なるだろうか。

勢い十分なのが、4歳牡馬のドンインザムード。昨年のレパードSの勝ち馬だが、今年に入ってオアシスS(リステッド)と欅Sを連勝中。特に欅Sは59キロを背負って、後続に7馬身差をつける強い内容だった。勢いに乗って、重賞2勝目を狙う。

今年2月の交流重賞、かきつばた記念を制したダノンフィーゴ。そこから高知の黒船賞(2着)を経て、ここに照準を合わせてきた。前述のドンインザムードとは、本競走と同じ条件だった昨年12月のコールドムーンSで先着しているが、再び退けてJRA重賞初勝利を挙げることができるだろうか。

その他にも、ダートの猛者たちが多数エントリーしているが、夏の中京で重賞勝利を挙げるのはどの馬になるだろうか。

○関屋記念 夏の新潟を彩る伝統のマイル重賞

関屋記念(GⅢ)
日曜 新潟7R 15:45発走
芝1600m(左・外)サラ系3歳以上 オープン ハンデ
本賞金 1着4100 2着1600 3着1000 4着620 5着410(万円)

■関屋記念の歴史と位置付け

旧新潟競馬場のあった地名である「関屋」の名を冠した重賞競走。その関屋の地では戦後長らく中央競馬は開催されていなかったが、1960年代前半の競馬再開の機運を受け、1965年に新たに完成したのが現在の新潟競馬場である。

「関屋記念」は、グレード制導入のはるか前である1966年に、3歳以上、右回り芝2000mのハンデ戦として創設された重賞競走である。新潟競馬場で施行される重賞のなかでは、新潟記念に次ぐ歴史を誇る重賞となっている。

幾度かの条件変更が行われたあと、2001年に新潟競馬場が大規模リニューアルしたことにあわせて、本競走も左回りのマイル戦として生まれ変わった。

その後、大きな変更があったのが2025年で、別定戦からハンデ戦に変更され、開催時期についても8月中旬から夏の新潟開催の開幕週である7月下旬に変更となった。

また2012年からは「サマーマイルシリーズ」を構成する競走に指定され、過去にはクラレント、レッドアリオン、ウインカーネリアンといった優駿たちが、この関屋記念を勝ってサマーマイルシリーズのチャンピオンに輝いている。

ウインカーネリアンは、5歳時にこの関屋記念で重賞初制覇を挙げると、昨年は8歳にしてスプリンターズSを見事に勝利。鞍上の三浦皇成騎手と生産者のコスモヴューファームは、これが悲願のJRA・GⅠ初勝利となったことは記憶に新しい。

■昨年はカナテープがコースレコードで勝利

2025年から開幕週での開催、ハンデ戦に変更となった、関屋記念。

1番人気に推されたのは6歳牝馬のカナテープだった。府中牝馬S2着からの臨戦となった同馬は、前週から短期免許で来日していたR.キング騎手が騎乗。道中は後方で脚をためると、直線では上り3ハロン32.5秒の末脚で差し切り、重賞初勝利を挙げた。

勝ち時計1分31秒0は、新潟芝1600mのコースレコードを更新する猛時計だった。キング騎手は、前週の函館2歳S(エイシンディード)に続いて2週連続での重賞勝利と、その手綱さばきが冴えわたった。

なお、内で競り合った10番人気のオフトレイルと、2番人気のボンドガールは、勝ち馬からクビ差で2着同着となった。

■関屋記念(2026年)の出走予定馬

6月のしらさぎSを制したエルトンバローズが、マイル重賞連勝を狙ってエントリー。そのしらさぎSでは7番人気に反発して、2023年の毎日王冠以来となる勝利を挙げた。この関屋記念も制して、サマーマイルシリーズのチャンピオンの座を大きく引き寄せることができるだろうか。

4歳牡馬のダノンセンチュリーは、距離をマイルに戻して巻き返しを図る。前走の京王杯スプリングCは9着だったが、府中のマイル戦を3連勝してオープン入りした逸材。オープン2戦目となるこの関屋記念で、力を見せることができるか。

3歳世代からは、1月のシンザン記念を勝ったサンダーストラックが登録。古馬との初対決となるが、ここで飛躍を遂げる走りを見せることができるだろうか。

その他にも多彩なメンバーたちが、開幕週の新潟のマイル重賞にエントリー。サマーマイルシリーズ第2戦を制するのは、どの馬になるだろうか。


今週から開催競馬場が変更となり、また気分も新たにスタートする夏競馬。新潟、中京では暑熱対策での開催も始まるため、通常とは異なる時間帯でのレースを今週から楽しんでいきたい。

写真:かず、INONECO、ぼん(@Jordan_Jorvon)、Horse Memorys、かずーみ

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