[リーディング]上位は堅実、新勢力も台頭の10月3週目!!

競馬の流れは、数字で如実に表れる。好調な陣営や種牡馬を見つけ、注目するのも楽しみのひとつと言えるだろう。先週の競馬をリーディングの順位とともに振り返る。

■厩舎リーディング 竜虎相搏つ2位争い!!抜け出すのはどちらか

熾烈な2位争いだ。先週の開始時点でそれぞれ2、3位に位置していた斎藤誠厩舎と矢作芳人厩舎がともに3勝。順位に変動はなくとも、この加算によって4位以下をやや引き離した。そして、両者ともに先週は10頭の管理馬を出走させたが、斎藤厩舎は6頭、矢作厩舎は5頭が馬券圏内に好走。複勝率5割以上の安定ぶりだ。果たして、このデッドヒートから先に抜け出すのはどちらだろうか。もちろん、首位の杉山晴紀厩舎が【1-2-0-1】という数字を残し、桜花賞以来の出走となったギャラボーグ(7番人気)を秋華賞で2着に好走させた点も見逃せない。

先週が終了した時点で、TOP10の順位は以下の通り。

1位 杉山晴厩舎 53勝(+1勝) 先週1位
2位 斎藤誠厩舎 41勝(+3勝) 先週2位
3位 矢作厩舎 40勝(+3勝)先週3位
4位タイ 中舘厩舎 36勝(+1勝) 先週4位タイ
4位タイ 大竹厩舎 36勝(+1勝) 先週4位タイ
4位タイ 池江厩舎 36勝(+1勝) 先週4位タイ
7位 寺島厩舎 35勝(+2勝) 先週7位タイ
8位タイ 福永厩舎 33勝(+1勝)先週10位タイ
8位タイ 手塚久厩舎 33勝(+0勝)先週7位タイ
10位 藤原厩舎 32勝(+0勝) 先週10位タイ

先々週は福永、渡辺、中舘厩舎とジョッキー出身の厩舎が活躍していたが、今週は上村洋行厩舎がJRA・GⅠを制覇。25年の大阪杯を勝利したベラジオオペラ以来、1年半ぶりのJRA・GⅠタイトル獲得となった。勝利を飾ったモンローウォークは無敗での戴冠となり、今後は古馬との戦いが待っている。この勢いのまま先輩たちを打ち倒し、女王襲名の道を歩むことができるだろうか。

■騎手リーディング 吉村誠之助騎手が12番人気で重賞勝利!

土曜東京11Rの富士Sを制したのはシュガークンで、12番人気での激走となったが、その鞍上は吉村誠之助騎手。デビュー3年目の若武者はこれがJRA重賞4勝目で、GⅡは初制覇だった。8月にはチェリヴェントでレパードSも制した吉村誠騎手だが、実は夏競馬の期間中、1ヶ月以上も勝利から遠ざかっていた時期があった。しかし、スランプから抜け出して以降、8月には月間12勝を記録。9、10月も安定して勝利を積み重ね、関西リーディングでは13位まで浮上し、10位の北村友一騎手とはわずか3勝差まで迫ってきた。新たな相棒とともに、このままGⅠタイトルまで突っ走るか。

先週が終了した時点で、順位は以下の通り。

1位 C.ルメール騎手 137勝(+3勝) 先週1位
2位 岩田望騎手 119勝(+3勝) 先週2位
3位 松山騎手 117勝(+4勝) 先週3位
4位 横山武騎手 93勝(+6勝) 先週5位
5位 川田騎手 90勝(+1勝) 先週4位
6位 坂井騎手 87勝(+1勝) 先週6位
7位 西村騎手 83勝(+2勝) 先週7位
8位 丹内騎手 70勝(+0勝) 先週8位
9位 横山和騎手 68勝(+0勝) 先週9位
10位 戸崎騎手 67勝(+2勝) 先週10位

リーディング首位を独走中のC.ルメール騎手だが、なんと8月の第5週から8週連続で複勝率5割以上を継続中。ちなみに、先週は複勝率71.4%と、先々週の82.6%には及ばなかったものの、10鞍以上騎乗したジョッキーのなかでは2位タイの岩田望来騎手、川田将雅騎手の64.3%と比べても頭ひとつ抜けている。果たして、この快進撃はどこまで続くだろうか。

■種牡馬リーディング キズナ、一気の引き離しへ!!

日曜京都11Rの秋華賞を制したモンローウォークはキズナ産駒。先週の当記事で「キズナにとってはここで後ろをどれだけ突き放しておけるかが、3年連続のリーディング獲得に向けて重要なポイントになりそう」と記したが、モンローウォークの勝利により、2位ロードカナロアとの差はおよそ4億7600万円まで広がった。リーディング堅守に向け、上々のGⅠ制覇だったといえるだろう。

一方、そのモンローウォークにクビ差まで迫ったギャラボーグはロードカナロア産駒。日曜東京9Rの東京ハイジャンプを制したジューンベロシティも同産駒であったことから、もし秋華賞でギャラボーグが勝利していれば、1、2位の差は先々週から縮まっていたため、キズナにとっても大きなクビ差だったといえるかもしれない。この先のGⅠシーズンでも、こういったケースは多発しそうだ。

先週が終了した時点で、順位は以下の通り。

1位 キズナ 128勝(+6勝) 先週1位
2位 ロードカナロア 82勝(+1勝) 先週2位
3位 キタサンブラック 84勝(+1勝) 先週3位
4位 エピファネイア 99勝(+3勝) 先週4位
5位 サートゥルナーリア 79勝(+1勝) 先週5位
6位 ドレフォン 71勝(+1勝) 先週6位
7位 レイデオロ 66勝(+2勝) 先週7位
8位 モーリス 65勝(+2勝) 先週8位
9位 シルバーステート 61勝(+3勝)先週9位
10位 ゴールドシップ 28勝(+1勝)先週11位

種牡馬リーディング上位20頭で、最もアーニングインデックス(出走馬1頭あたりが獲得した賞金の平均値を1.00として各々の種牡馬の産駒の平均獲得賞金の割合を数値で表したもの。1.00が平均となり、数値が大きくなるほど産駒が多くの賞金を獲得していることを表す。JRAのHPから引用)が高いのはドゥラメンテの2.00。これはTOP3のキズナ(1.92)、ロードカナロア(1.94)、キタサンブラック(1.96)らを上回っている。富士Sを制したシュガークンも同産駒で、産駒の出走頭数が100頭を下回っているなかでリーディング13位、今年の重賞3勝を挙げているのも納得といえるだろう。

そして、この範囲を50位まで広げると、ぶっちぎりのトップがワールドプレミアで、その値は驚異の4.64。24頭の出走頭数に対して勝馬頭数が6頭と、勝馬率で見てもかなり高い水準にいる。そのワールドプレミアが今週送り出すのは、クラシック三冠がかかるロブチェン。史上9頭目の偉業に向けて、後押しとなるか。

■生産者リーディング 新冠タガノファームの安定感に注目!!

いよいよ、本格的にGⅠシーズンへと突入した競馬界。各牧場の数字を見ていくと、新冠タガノファームが非常に安定した成績を残していることが分かる。今年は生産馬が165走して、複勝率34.5%。これは現時点でTOP10の各牧場を上回る数値である。

もし最終的な複勝率が30%を超えれば、2008年以来18年ぶりの3割到達となる。この秋も、タガノデュードやタガノアビーといった芝での存在感を示すであろう牡・牝馬たちはもちろん、砂路線には先日のオーバルスプリントでダートグレード競走2連勝を飾ったタガノミストもいる。GⅠシーズンを生産馬がどう盛り上げ、安定した走りを見せてくれるか楽しみにしたい。

先週が終了した時点で、順位は以下の通り。

1位 ノーザンファーム 533勝(+10勝) 先週1位
2位 社台ファーム 225勝(+8勝) 先週2位
3位 三嶋牧場 55勝(+0勝) 先週3位
4位 社台コーポレーション白老ファーム 70勝(+1勝) 先週4位
5位 下河辺牧場 60勝(+3勝) 先週5位
6位 ケイアイファーム 46勝(+1勝) 先週6位
7位 ノースヒルズ 51勝(+0勝) 先週8位
8位 ダーレー・ジャパン・ファーム 60勝(+1勝) 先週7位
9位 岡田スタツド 38勝(+1勝) 先週9位
10位 追分ファーム 40勝(+1勝) 先週11位

首位を独走するノーザンファームは、ここまで2歳戦を94勝し、そのうち66勝を7月から9月に挙げている。これは昨年の同時期よりも10多い。エフフォーリアなど新種牡馬産駒の活躍が関係しているのかもしれないが、前年同期を上回るペースで勝ち星を積み重ねている点には注目したい。


いよいよ、今週末はロブチェンがクラシック三冠に挑む菊花賞がおこなわれる。史上9頭目、そして21年の時を経て、ついにディープインパクトの孫世代からも三冠馬が登場するのかどうか。それとも三冠を阻止する馬が現れるのか。リーディングの数字以上に、週末は偉業達成の瞬間に注目が集まることとなりそうだ。

写真:ぼん(@Jordan_Jorvon)

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